この記事は MicroAd Advent Calendar 2021 の 3日目の記事です。
https://qiita.com/advent-calendar/2021/microad
概要
こんにちは、コーポレートエンジニアの まいまい です。
今回はTempo Timesheets を使った工数管理の1つとして、間接業務を管理する方法を紹介させていただきたいと思います。
Tempo Timesheets とは
私の職場では Jira Cloud を利用して開発や業務を管理しています。
Jira には Issue に作業ログ (Worklog) を入力する機能が標準でありますが、工数管理という観点では機能不足に感じていました。
我々に必要だったのは、エンジニアが作業ログを入力し、各 Issue に実際にどれだけの工数がかかったのかを測定・可視化し、さらには用途に合わせたレポートを作成できる機能でした。
この要望を満たしてくれた Jira 用アプリが Tempo Timesheets for Jira Cloud です。
https://www.tempo.io/tempo-timesheets-agile-time-tracking-plugin-for-jira
Tempo Timesheets は海外の企業が開発・提供している Jira 用のアプリケーションで、このアプリを使うと
- 作業ログの入力
- 作業ログの提出
- 工数管理
- 工数集計
が簡単になります。
例えば、私の業務ではエピック毎とエンジニア毎の月次レポートを作成し、
- 作成したレポートの作業時間データ
- 社員への給料や業務委託費などの支払金額データ
- その他の関連する金額データ
からエピック毎にその月のソフトウェア仮勘定の金額を算出しています。
作業ログの入力
Jira の Issue を開いて直接作業ログを入力できるのはもちろん、Tempo Timesheets アプリの画面から作業ログを入力できます。
Tempo Timesheets アプリの画面は
- カレンダー表示
- リスト表示
- タイムシート表示
に切り替えることができます。
カレンダー表示 |
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リスト表示 |
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タイムシート表示 |
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Tempo Timesheets アプリは Jira Cloud の [アプリ] メニューからアクセスできます。
Tempo Timesheets アプリで Google カレンダーや Office365 カレンダーと同期するとカレンダー画面に予定が表示され、それをクリックして作業時間を入力できます。
また、ブラウザで Jira の Issue 操作や VS Code の操作などを検知して作業ログの入力候補としてカレンダー表示/リスト表示の画面で提案してくれるので、それらをクリックして作業ログを登録できます。
Jiraのアクティビティとして提案された作業 |
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VS Code での操作を検知するには以下の拡張機能のインストールが必要になります。
https://marketplace.visualstudio.com/items?itemName=Tempo.tempotimetracking
作業ログの提出と工数管理
Tempo Timesheets ではアプリ内でチームを構成することができます。
私の職場では、実際の組織のチーム構成をアプリ内に作成して社員や業務委託メンバーを追加し、Team Lead として各チームのマネージャーを設定しています。
メンバーは月末までに作業ログを入力し、入力完了後に自分の Team Lead 宛に「提出」します。
Team Lead は提出されたメンバーの作業ログをレビューし、問題無ければ「承認」、修正などが必要であれば「差し戻し」ます。
また、Team Lead はチーム画面の「タイムシート」や後述する「レポート」を利用して各メンバーの稼働状況などを確認し、工数管理することができます。
次の画面は「タイムシート」でユーザー毎エピック毎にグループ化し、週単位の作業ログを集計した例です。この例では週単位で表示していますが、カスタマイズ可能です。
工数集計
チーム画面の「タイムシート」を使うことでチームメンバーの工数管理が可能になりますが、「レポート」を利用すると複数のチームや全メンバーの工数管理が可能になります。
カスタマイズしたレポートを保存できるので、用途別のレポートを作成しておいて、必要なときに1クリックで確認することができます。
レポートはExcel/PDF形式でダウンロードでき、また生データもダウンロードすることができます。
私の職場ではカスタマイズしたレポートで集計を行い、そこから生データをダウンロードしてソフトウェア仮勘定の算出に使用しています。
間接業務の管理
私の職場では
- マネジメント
- 休暇取得 (有給休暇や特別休暇の取得など)
- 委員会活動 (開発部門内の採用や広報、活性化のための委員会での活動)
- その他作業 (健康診断、掃除など業務外の作業)
を間接業務としてそれぞれ Issue を作成し、これらの作業を行った場合は該当する Issue に作業ログを入力してもらっています。
間接業務を管理することで、開発以外の業務負荷や、休暇の取得状況、開発業務に割けたと思われる時間などを分析することができます。
間接業務の確認方法
「レポート」を使って、間接業務の Issue だけをユーザー毎に表示させるレポートを作成します。これによりユーザー毎の間接業務の状況を把握できます。
最後に
2021年9月に Tempo が開催した Webinar が YouTube で閲覧可能ですので、ご興味のある方はご参照ください。