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はじめに

結論としては、同じです。

Microsoft Defender ~ って、Enterprise Mobility + Security のライセンスを購入して利用ができる 統合セキュリティ のブランド名という印象があります。

逆に Windows Defender は クライアント OS に初めから搭載されている 無料 のセキュリティ機能という印象があります。

はたして、Microsoft Defender Firewall と Windows Defender Firewall は 同じなのか、別のものなのか ハッキリさせたいと思い、この記事を書きました。

なお、Microsoft Defender for 〇〇 という名称が非常に多く存在していて、混乱している人も居ると思いますが、そちらについては、以下の記事で整理しています。

上記の記事では整理しきれず例外枠となった Microsoft Defender Firewall について取り上げていきます。

Wiki の説明

日本版 Wiki には記載が無かったのですが、海外版 Wiki (2024/6/23 時点) には明確に記載がありました。

(上記のサイトを Chrome で ブラウザ翻訳 した結果です)
赤下線=Windows Defender
緑下線=Microsoft Defender
image.png

上記で説明されている通り、Windows Defender Firewall から、Microsoft Defender Firewall へ名称変更されているようです。

紫下線のところに書かれていますが、「このブランド変更にもかかわらず、以前のブランド名もしばしば曖昧に使用されている」という点が、まさに 混乱を招いている状態と言えそうです。

クライアント OS 上の表記

実際に、クライアント OS 上の表記をみてみました。
Windows 10 と 11 で 最新化(2024/6/23時点)したものを確認しましたが、どちらも一緒でした。

クライアント OS で、ファイアウォールの設定にたどり着く方法は、コントロールパネルを使う方法と、モダン UI を使う方法がありますが、どちらの方法を使っても、同じ画面(セキュリティで強化された Windows Defender ファイアウォール)にたどり着くことが判りました。

各 UI ごとの内容を紹介して行きます。

コントロールパネル系(従来 UI)

コントロールパネル系の UI は、Windows 7 時代から変わっていません。
今でも、"Windows Defender ファィアウォール" という表記で統一されていました。

コントロールパネル
 - システムとセキュリティ
image.png

コントロールパネル
 - システムとセキュリティ
  - Windows Defender ファイアウォール
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コントロールパネル
 - システムとセキュリティ
  - Windows Defender ファイアウォール
   - Windows Defender ファイアウォールを介したアプリまたは機能を許可
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コントロールパネル
 - システムとセキュリティ
  - Windows Defender ファイアウォール
   - 通知設定の変更
   - Windows Defender ファイアウォールの有効化または無効化
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コントロールパネル
 - システムとセキュリティ
  - Windows Defender ファイアウォール
   -詳細設定
(セキュリティで強化された Windows Defender ファイアウォール)
image.png

モダン UI (Modern UI) の「設定」

Windows 8 以降の OS では「設定」というアプリから PC の各種設定が行えるようになりました。

8 では、「PC の設定」と呼ばれていたり、10 以降は「設定パネル」「設定」「設定アプリ」と呼び名が定まっていませんが、以下のアイコンのことです。
image.png

OS の各種設定が Modern UI から制御できるように段々と進化されてきていますが、ファィアウォール機能 については、機能の ON/OFF ができるくらいで あとは 従来の UI を起動する程度の変化にとどまっている様子です。Modern UI 上では "Microsoft" Defender ファィアウォール という表記になっていますが、そこから呼び出される機能は "Windows" Defender ファィアウォール であることが判ります。

起動方法
スタートボタンから、設定(歯車アイコン)を選んで起動します。
メニューをたどって、Windows セキュリティを開きます。
※「ファイル名を指定して実行」から ms-settings:windowsdefender でも起動可。
image.png

Windows セキュリティ
image.png

Windows セキュリティ
 - ファイアウォールとネットワーク保護
image.png

Windows セキュリティ
 - ファイアウォールとネットワーク保護
  - ドメイン ネットワーク を選択した場合(プライベート/パブリック も同様)
image.png

上記の画面の説明記事

上記の画面での表記は、"Microsoft" Defender ファイアウォール になっています。
ですが、その下の トグル スイッチ を オン <-> オフ を切替えてみると、"Windows" Defender ファイアウォール の設定が ON/OFF されることが判ります。
image.png

image.png

Windows セキュリティ
 - ファイアウォールとネットワーク保護
  - ファイアウォールによるアプリケーションの許可
(従来の UI:許可されたアプリ が開く)
image.png

Windows セキュリティ
 - ファイアウォールとネットワーク保護
  - 詳細設定
(従来の UI:セキュリティで強化された Windows Defender ファイアウォール が開く)
image.png

公開情報

(上記のサイトより抜粋)
image.png

緑下線の "「ファイアウォールを介してアプリを許可するリスク」Microsoft Defender参照してください" と書かれているリンク先へ遷移すると、"Windows Defender ファイアウォールを介してアプリを許可する際のリスク" というサイトが開きます。

橙下線は "クラシック Windows Defender ファイアウォール" と書かれている通り、従来のアプリ(セキュリティで強化された Windows Defender ファイアウォール)の事を指しています。

学習コンテンツの表記

学習コンテンツである Microsoft Learn では、"Microsoft Defender" についての解説の中で "Windows Defender ファイアウォール" と呼ばれています。

image.png

Microsoft Defender for Endpoint 側の情報を精査してみた

(上記のサイトより抜粋)
image.png

Microsoft Defender for Endpoint の管理画面上からも ファイアウォールの構成を行う事ができますが、これは、Intune の エンドポイントセキュリティファイアウォールポリシー と同じだと書かれています。

Intune の エンドポイントセキュリティファイアウォールポリシー の設定画面で ファイアウォール規則 を配布してみたところ、 クライアント OS 上の「セキュリティで強化された Windows Defender ファイアウォール」に反映されたことを確認できました。
image.png

この結果からも、"Microsoft" Defender ファイアウォール と "Windows" Defender ファイアウォール が同一のものであることが判ると思います。

まとめ

Microsoft Defender ファイアウォール と Windows Defender ファイアウォール で、呼び名が違いますが、こんなことのために 深く考えて時間を費やしても勿体ない。
ココは、何も考えず 同じモノを指していると考えて、他の事に時間を使った方が有意義です。

・・・と言いながら、この記事書くのに 時間を費やしてしまいました。
この記事によって、皆さんの時間を無駄にせず、有意義になっていただければ幸いです。

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