Cisco Modeling Labs(CML)2.8の無料版がリリースされたためHyper-V上で動作させます。CMLが公式にサポートしているのはVMwareのみですが、Hyper-Vを使用してる環境(WSL2含む)の場合、VMware Workstation上でCMLを実行できません。そのためHyper-Vで実行させたいと思います。なお予期しない不具合が発生する可能性があることにご留意ください。
検証環境
- CML2.8.0 Free Tier
- Windows11 Pro 24H2 (Hyper-Vの動作のためPro以上が必要です。)
- PCスペック
- CPU:AMD Ryzen7 9700X
- メモリ:64GB (CMLは最低8BG要求するため16GB以上推奨です。)
CMLのダウンロード
CiscoのサイトよりCMLをダウンロードします。なおダウンロードにはCiscoアカウントが必要です。ベアメタル用の下記イメージファイルをダウンロードし展開しておきます。
- cml2_f_2.8.0-6_amd64-32-iso.zip
- refplat-20241016-freetier-iso.zip
仮想マシンの作成
Hyper-Vマネージャーのメニューバー>操作>新規>仮想マシンから新規作成します。公式ドキュメントの要求スペックに従い下記を設定しました。
- 名前:CML2 (任意の名称を設定)
- 世代の指定:第2世代
- メモリ:8GB以上
- ネットワーク:好みですがセットアップ時はインターネット接続できるようにDefault-swtichを指定しました
- ハードディスクサイズ:32GB以上が必要です
- ブート用CD:ダウンロードしたcml2_2.8.0-6_amd64-32.iso
作成完了後、仮想マシンの設定から追加の設定を行います。
セキュリティからセキュリティブートを有効にした上でテンプレートからMicrosoft UEFI証明書機関を設定します。
SCSIコンローラータブからDVDドライブを追加後、refplat-20241016-freetier.isoをマウントします。
ネットワークアアダプター>高度な機能>MACアドレスからMACアドレスのスプーフィングを有効にします。
その他、プロセッサ等も適当に割り当ててください。(4コア以上必要です。)
次に仮想マシンでの仮想化機能を有効にします。PoweShellで下記コマンドを実行してください。
Set-VMProcessor -VMName [VM Name] -ExposeVirtualizationExtensions $true
CMLのインストール
仮想マシンを起動するとインストールが開始されます。完了後再起動すると下記のような画面が表示されるため、リカバリーモードで起動します。
上から2番目を選択する。
上から2番目のリカバリーモードを選択後、画面の指示に従いCtr+Dを押すと初期設定が開始されます。
初期設定の完了後、画面に表示されるIPアドレスへブラウザからアクセスします。
CMLへのアクセス
初期設定のままの場合、adminユーザーでログインできます。なおsysadminユーザーはweb consoleの9090ポートへの接続時に使用します。
ログインできました!
参考:ネットワーク設定について
仮想マシンに対して複数のアダプタを割り当てた場合、外部接続用のブリッジ/インターフェースが一番目のeth0に作成されるようです。なお、初期設定後のOSのネットワーク設定は管理用のwebコンソールから行えます。