記事投稿キャンペーンで「さくらのAI Engine」3,000リクエスト使い切りチャレンジが開催されています。
キャンペーン紹介ページを見ると、LLM(Chat completions)が3,000リクエストの無償枠があるということで、結構無償枠が大きく俄然興味が沸きました。
さて、何に使おうか?ということで、まずはさくらのAI Engineの公式ページでどのようなサービスなのか確認することから始めました。
なお、今回は調査だけで実コードは一切出てきません。ご了承ください。
さくらのAI Engine はどのようなサービスか
AI APIサービスを提供
「さくらのAI Engine」は、さくらインターネットのGPU基盤で運用されているAI APIサービスで、わかりやすいところではOpenAI / Anthropic
互換のAPIが利用できるサービスです。
国内で完結
推論の実行環境がさくらインターネットのGPU基盤であるということから、国内で完結しており、海外などに送信されずまた学習データなどにも用いられないというのは大きな特徴であると考えます。
料金は使った分だけお支払い
無償プランでは、無償枠を使い終わると利用制限がかかりますが、翌月にはリセットされます。従量課金プランでは、無償プランと同様の無償枠に利用した分だけの従量課金となっています。使った分だけを支払う形なっており、スモールスタートにはちょうど良さそうです。
利用可能モデルと無償枠
- Chat completions:無償枠 3,000リクエスト/月
gpt-oss-120bllm-jp-3.1-8x13b-instruct4
- Audio transcription:無償枠 50リクエスト/月
whisper-large-v3-turbo
- Embeddings:無償枠 10,000リクエスト/月
multilingual-e5-large
- Text-to-Speech:無償枠 50リクエスト/月
VOICEVOX:ずんだもんVOICEVOX:東北ずん子VOICEVOX:東北きりたんVOICEVOX:東北イタコVOICEVOX:四国めたんVOICEVOX:あんこもんVOICEVOX:冥鳴ひまりVOICEVOX:春日部つむぎ
キャンペーンからChat completionsの3,000リクエストに注目していましたが、Audio transcription、Embeddings、Text-to-Speechの利用にも無償枠があることがわかりました。
議事録の文字起こしや、RAG向けのテキストのベクトル化、テキストから音声生成など、業務をイメージしたサービスが提供されているように感じます。
Chat completionsの通常モデルにはgpt-oss-120b、llm-jp-3.1-8x13b-instruct4と、日本語の文章生成において比較的破綻の少ないモデルが採用されている印象です。
RAGのベクトルDBは従量課金のサービスにはなっていますが、国内に閉じた状態でRAGによるドキュメント検索サービスを意識したサービスラインナップだと感じました。
「国内」にこだわっていると感じたのは、ウェブ検索などの機能やサービスが提供されていない点です。ウェブ検索などは、通常、海外サービスが多く、それこそ学習や漏洩としたリスクに晒されるものです。国内で閉じているサービスを提供するため、ウェブ検索などは無いのではないかと想像しています。
プレビューモデルにはKimi-K2.7-Codeなどコーディング向けのモデルも登録されており、OpenAI/Anthropic互換APIを利用したコーディングエージェントとしての利用も良さそうです。
さくらのAI Engine の特徴から考える適用例
オンプレで全て自社で賄うには、インフラ構築の費用や時間が発生しますが、さくらのAI Engine を利用することで、さくらインターネットには情報を提供することにはなりますが、インフラ構築などの手間なく、すぐにAIアプリケーションの開発やAIサービスの提供が実現できるのは大きなメリットです。
また無償枠も大きくスモールスタートに適した料金体系も特徴的です。
さくらのAI Engine の特徴から適用事例を考えてみました。
社内環境構築をする前の評価環境の構築
オンプレではありませんが、国内に閉じたオンプレに近しい環境といえると思います。
RAGによるドキュメント検索や議事録、音声受付BOTなどの社内業務適用をするために、AIでどの程度のことができそうか?という評価を実データに近いものを用いてテストをしてみる、という使い方にはとてもマッチしているのではないかと考えます。
無償枠や使った分だけの従量課金という料金体系もぴったりです。
評価結果が良さそうなら継続してさくらのAIを利用するのもヨシ、本格的にオンプレ環境の構築を進めるのもヨシ。
社内文書のRAGや音声案内システム、文字起こしシステムなどの構築
上記の評価などの後、本格的な社内データなどでRAG構築するとスムーズですが、NDAを結ぶことも必要と思います。
国内で完結することから一般的なクラウド利用が難しい企業においても適用のハードルが下がるのではないでしょうか。
コーディング支援APIのひとつとして
OpenAI/Anthropic互換APIですので、既存の開発環境への適用も容易です。
すぐに成果や効果を実感できる適用先だと思います。
GPUなしにVOICEVOXを利用
VOICEVOXがデプロイ済みですぐに利用可能なサービスは、他にあまり例が無いのではないでしょうか?
ずんだもんなど、個性的なキャラクターをGPUの準備をすることなく利用できるのは、さくらのAI Engineのユニークなところだと思います。
個人的には結構初期に飛びついたスマートスピーカですが、最近あまり活用できていないので、ずんだもんに何かしゃべってもらおうかなとか思ったりしています。
感想
本キャンペーンでさくらのAI Engineの無償枠を初めて知り、RAG+ウェブ検索も含めたDicordチャットボットを作成してみようかな?と考えていました。しかし、提供されているサービスを調べるにつれ、サービスの適用例としてはあまり適切ではないと感じ、結局Google GEMINIで実装を行いました。
さくらのAI Engineは、コーディング支援APIとしての利用と、アレクサスキルでずんだもんがしゃべる仕組みを目指そうかなと考えています。