はじめに
この記事は、
RPAに興味のある方、業務効率の手段の一つとして、Microsoft Power Automate DeskTop(以下、PADと呼ぶ)を知りたい方向けになります。
また今回の紹介するサービスなどは、無償で使える範囲のものになります。
有償版に関しては、別記事を参照してください。
PADとは?
PADは、Microsoftが提供しているRPAツールです。
PADは、ローカルアプリケーションの自動化や、Webアプリケーションの自動化を行うことができます。
またPADは、ローコードツールであるため、プログラミングができない方も簡単に使うことができます。
PADにはアクションと言われるパーツが数多くあるので、どのアクションを組み合わせるかで幅広いニーズに対応できます。
ここがすごいぞ!PAD3選
私が、PADを使っていてここはすごいなと思ったポイントを3つ紹介したいと思います。
その1 Microsoftアプリとの連携が充実している
PADは、Microsoftが提供しているサービスなだけあり、Microsoftアプリとの連携がかなり充実しています。
例えば、Outlookと連携して、任意の宛先に自動で送信ができたり、メールの文章から任意のメールボックスに入れるなどさまざまなことができます。
Outlook以外でもExcelの操作もスムーズにできるので、Excel業務の自動化を簡単に行うことができます。
その2 Webアプリケーション(Chrome,edge,etc)の自動化
PADは、Webアプリケーションの自動化に関しても豊富なアクションがあります。
一番分かりやすいものはスクレイピングを簡単に行うことができます。
例えば、ブラウザの検索結果をExcelに格納して共有することができます。
ただスクレイピングができるだけですと、Pythonのライブラリ(seleniumなど)でもできるので、PADを使うメリットになりません。
PAD固有の良さとして、GUIの操作の自動化を簡単に行うことができます。
PADでは、UI要素を画像認識、絶対座標、htmlのclass名などに頼ることなく指定できます。
PADにUI要素ピッカーというものがあるので、それを利用するとできます。
そのため、seleniumなどに比べてもGUIの操作を簡単に行うことができるのです。
その3 オリジナルアクションを作れる!
その1、その2でPADがもつ素晴らしいアクションたちを紹介しましたが、幅広いニーズに対応しようと思うと少しアクションが足りない印象があります。
例えば、今日の天気をお知らせしてくれるbotを作りたいと思ったときに、天気情報を取得できるアクションがないのでできません。(例えが悪すぎました泣)
このように、痒いところに手が届くようなツールかと言われたらそうではありません。
しかし、PADを少し工夫して使うとこの問題を解決できます。
PADのアクションに、「PowerShellスクリプトの実行」というものがあります。
これを使うことでPADアプリの外にあるソースコードを実行し、出力結果を取得することができます。
つまり外部コードで、天気情報を取得し、その情報をPADで整形することができます。
これは、新しく天気情報を取得できるアクションを生成したことになります。
このように少し工夫することで、PADの扱える範囲を自分なりに大きくすることができます。
ここが良くない...
ここまで、PADの素晴らしいポイントを紹介しましたが、ここ良くないなと思われるポイントが2つ存在します。
ただこの2ポイントは有償版を利用していただくと解消されます。ここから書く内容は、お金をケチらなければ考えなくいいんだという気持ちで読んでください。
無償版と有償版の違いや有償版の価格などは以下のサイトが分かりやすくまとめられているため、参考にしてください。
・Power Automate Desktop無償版と有償版のちがい
・Power Automate価格(Microsoft HP)
ここから、PADのここが良くないなと思ったポイントを紹介します。
一つ目は、フローの共有がめんどくさいことです。
PADユーザー同士で直接フローを共有することができないため、一度フローをテキストファイルに変換して、そのテキストファイルを共有して、それをフローに変換するという手順を踏まないと共有できません。これはめんどくさいですし、かなりダサいです。
二つ目は、トリガー実行、定時実行ができません。
フローの実行方法が手動かショートカットを用いた実行しかないため、あるフォルダー内にファイルが生成されたら実行や、ある時刻になったら実行みたいなことができません。
特に定時実行は業務をしていても欲しいなと思える機能なので、とても残念に思いました。
以上がPADのここが良くないなと思ったポイントになります。
おわりに
以上、PADについて書いてきましたが、この記事を見てPADを使ってみたいと思っていただければうれしいです。
今私は、無償版を使っていますが、将来的には有償版を使いたいなとは考えていません。
如何に無償の範囲で有償のサービスを再現できるかを模索しているので、突破口が見つかりましたら、記事にしたいと思います!