はじめに
AIX <-> RHEL 間で sftp で 10GB ファイルを get/put した際の時間・速度を確認する機会があり、結果を記載します。
環境
HW: IBM Power S1014
OS:
AIX 7.3 TL1 SP1
RHEL 9.0 (ppc64le)
VIOS 環境
SAN boot
- 構成イメージ図
・AIXおよびRHELは、同一筐体上のVirtual I/O Clientです。
・検証時はほかのVIOCが何も動作を行っていない、影響を受ける可能性が少ないタイミングで実施しています。
・CPU/メモリ・リソースは同じ。(CPU 0.2, Memory 2GB)
・AIX、RHEL ともにOSチューニングはデフォルトのまま
準備
AIX で 10GB ファイルを dd コマンドで作成
# time dd if=/dev/zero of=10GB_file bs=1M count=10240
10240+0 records in
10240+0 records out
real 0m28.49s
user 0m0.01s
sys 0m8.12s
AIX の 10GB ファイルの作成は 29秒程度でした。
RHEL で 10GB ファイルを dd コマンドで作成
# time dd if=/dev/zero of=10GB_file bs=1M count=10240
10240+0 records in
10240+0 records out
10737418240 bytes (11 GB, 10 GiB) copied, 7.48414 s, 1.4 GB/s
real 0m7.486s
user 0m0.847s
sys 0m0.000s
RHEL の 10GB ファイルの作成は 7.5 秒程度でした。
RHEL から操作の場合
RHEL から sftp で AIX の 10GB ファイルを get する
sftp> get 10GB_file
Fetching /work/10GB_file to 10GB_file
10GB_file 100% 10GB 65.4MB/s 02:36
sftp>
RHEL から sftp で AIX に 10GB ファイルを put する
sftp> put 10GB_file
Uploading 10GB_file to /work/10GB_file
10GB_file 100% 10GB 67.5MB/s 02:31
sftp>
RHEL 側からの sftp 処理は、get/put ともに2分35秒程度でした。
AIX から操作の場合
AIX から sftp で RHEL の 10GB ファイルを get する
sftp> get 10GB_file
Fetching /work/10GB_file to 10GB_file
/work/10GB_file 100% 10GB 79.6MB/s 02:08
sftp>
AIX から sftp で RHEL に 10GB ファイルを put する
sftp> put 10GB_file
Uploading 10GB_file to /work/10GB_file
10GB_file 100% 10GB 81.1MB/s 02:06
sftp>
AIX 側 からの sftp 処理は、get/put ともに2分10秒弱でした。
結果と考察
・Local Disk (SAN boot の OS領域) に10GB ファイルを作成する際は、RHEL の方が比較的、作成時間が速かった。
=> I/O 処理は RHEL の方が速い?
・RHEL 側で sftp を実行するより、AIX 側で実行した方が get/put ともに速かった。
=>別のタスクによるネットワーク影響はないはずなので、OS のネットワーク処理速度の違い?
OS のカーネル・パラメーターをチューニングすれば変わってくる可能性はありますが、今回はここまでにします。
以上です。