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Day 2

PowerVC Tips: ボリュームを接続しない仮想マシン・デプロイ

Last updated at Posted at 2024-11-12

はじめに

PowerVC 2.2.0 以降では、ボリュームを接続しない仮想マシンデプロイが可能です。
厳密には、OSが存在するボリュームがないため、仮想マシンではなく、LPAR(Logical Partition) のみを作成します。


環境

[オンプレミス]
・IBM Power S1014 (9105-41B)
・PowerVC 2.2.0
・Hardware Management Console(HMC) V10R3.1050.0
・SANスイッチ SAN24B-6 (FOS v9.0.1c)



手順1. 空のイメージの作成


PowerVC GUI からイメージの作成でボリュームを何も指定せずに作成します。

↓では testblank という名前のイメージを作成しています。

スクリーンショット 2024-11-12 13.47.36.png

スクリーンショット 2024-11-12 13.47.48.png


作成後の詳細確認

スクリーンショット 2024-11-12 13.54.59.png


ボリュームなしの状態です。

スクリーンショット 2024-11-12 13.55.44.png


手順2. 1で作成したイメージでVMデプロイを実施


作成したイメージを選択し、VMデプロイを押します。

スクリーンショット 2024-11-12 13.57.06.png

testblank1112 という名前のVMを定義しています。
意味があるかどうかはわかりませんが、NPIV接続を指定します。

1.png

ネットワークは、この環境で定義しているVLAN11 を指定します。IPアドレスは固定指定せず、お任せにします。

2.png

"ボリューム" では、イメージ・ボリュームが存在していないことが確認できます。

スクリーンショット 2024-11-12 14.03.00.png




作成した仮想マシンの確認

・PowerVC

PowerVC 上では、IPアドレスは付与されており、VM停止状態です。

図1.png


・HMC

対象LPARは作成されています。非アクティブ状態です。

(LPAR名の末尾に数字がつくのはPowerVC VMデプロイ時の仕様です。おそらくLPAR名が重複しないようにするためと推測)

図1.png


仮想ストレージの仮想ファイバ・チャネルの接続はありませんでした。

図2.png

仮想光デバイスで vtopt1 が作成されています。
(OS起動やcloud-init稼働がなくてもデプロイ時にはデバイスが作成されるという発見...)


図3.png


LPARプロファイルの仮想アダプターでは、"イーサネット" と"クライアントSCSI" (上記のvtopt1) は作成されていますが、ディスク接続用のアダプター(クライアント・ファイバー・チャネル)は存在していません。

スクリーンショット 2024-11-12 14.36.47.png



・SANスイッチ

ストレージ接続グループがNPIVの場合ではSANスイッチ上にゾーニングが作成されますが、今回はボリュームを接続していないので作成されていませんでした。

IBM_8969_F24:admin> cfgshow | grep testblank
IBM_8969_F24:admin> zoneshow | grep testblank
IBM_8969_F24:admin>


---

おわりに


HMC上でLPARだけを作っておきたいときに、PowerVC からでも可能になりました。(v2.2.0以降)

LPARリソースを確保するためにLPARのみを作成しておくユースケースが考えられます。

またLPAR作成後にLPARにボリュームを接続したい場合でもPowerVC から操作できる点を利用して、
既存VMやボリュームがある状態で、IBMPower筐体のみを移行するケースなど、LPARを新たに作成し、そのLPARに既存のOS領域のボリューム、データボリュームを接続する、というような場合にも使用できるのではと思います。


以上です。

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