はじめに
PowerVS 環境には一般的にオンプレミス環境で LPAR を操作す るHMC/PowerVC がユーザー側で操作することができないため、HMC/PowerVC を使用した LPAR 起動ができません。
PowerVS で提供されている範囲で仮想マシンのブート・モードを SMS(システム管理サービス)で起動するために、昔ながらの手法である起動中に 1 を入力し続ける操作を確認しました。
環境
IBM Cloud PowerVS : AIX 仮想マシン
流れ
- 仮想マシン起動中にコンソールを開いておく
- 仮想マシン停止
- 仮想マシンの起動
- 仮想端末上のブート時に SMS メニューが開くように 1 を入力する
- SMS メニューが開くことを確認する
- 注意事項:
・サーバーが起動していないとWebブラウザ上でコンソールがオープンできません。
・仮想マシンの停止時間が長いとWebブラウザで起動したコンソールでdisconnectが発生し画面表示が消失する場合があります。
実施内容
1. 仮想マシン起動中にコンソールを開いておく
サーバーが起動している際にブラウザ上で「コンソールのオープン」を実行します。
サーバーが停止状態の場合はコンソールがオープンできないので事前に実施しています。
2. 仮想マシン停止
3. 仮想マシンの起動
PowerVS ブラウザ上で対象仮想マシンの開始を実行
4. 仮想端末上のブート時に SMS メニューが開くように 1 を入力する
事前に開いているコンソールの下記の起動中メニュー画面で 1 を連打....
すぐに次のプロセスに進むのでタイミングに注意が必要です。
5. SMS メニューが開くことを確認する
無事 「1」が通っていると、SMSの画面が表示されます。
ここから NIMでのインストールに使用する Remote IPL の設定などを実行することができます。
その他の方法
PowerVS NIM 環境では maint_boot 操作で起動ができることが IBM Cloud のドキュメントに記載されています。
ネットワーク・インストール管理 (NIM) サーバーのセットアップ
詳しくは、Setting up NIM to boot into maintenance mode を参照してください。 このプロセスに不慣れな場合は、新規サポート Case を作成してください。
筆者が実行している PowerVS NIM 検証環境ではまだ NIM の maint_boot が確認できていません。
Case を作成して問い合わせる必要がある様子です。(記載時点では Case の起票は未実施)
以上です。