はじめに
以下の記事で紹介した3種類のPython環境構築方法について、プロキシ環境での実施手順をまとめました。
基礎知識として、まずは以下の記事をご一読頂ければと思います。
実際に試し切れていない部分も一部あるため、不具合等ありましたら、コメントで適宜指摘・報告頂ければと思います
1. pyenv + venv
「1. pyenv + venv」をプロキシ環境で使用する場合、pyenvとpipのプロキシを設定する必要があります。
設定ファイルpip.ini
で一括設定する事も可能ですが、仮想環境では混乱を招きやすいので、本記事ではコマンド毎に指定する方法を紹介します
pyenvのプロキシ設定
pyenvでインタプリタ切替で実行するコマンド
pyenv install バージョン名
を、
https_proxy=http://プロキシのアドレス:ポート pyenv install バージョン名
のように変えて実行することで、プロキシ環境でもpyenvのインタプリタ(Pythonのバージョン)をインストールする事ができます
pip
パッケージのインストールで実行するコマンド
pip install パッケージ名
を、
pip install --proxy http://プロキシのアドレス:ポート パッケージ名
のように変えて実行することで、プロキシ環境でもpipでパッケージ (ライブラリ)をインストールする事ができます
2.pyenv + Poetry
「2. pyenv + Poetry」をプロキシ環境で使用する場合、pyenvとPoetryのプロキシを設定する必要があります。
本記事ではpyenvはコマンド毎に指定し、Poetryは設定ファイルでプロキシを指定する方法を紹介します
pyenvのプロキシ設定
※「1.pyenv + venv」の場合と同様です
pyenvでインタプリタ切替で実行するコマンド
pyenv install バージョン名
を、
https_proxy=http://プロキシのアドレス:ポート pyenv install バージョン名
のように変えます
Poetry
※こちらは常に上手くいくか自信がないので、うまく行かない方はコメント頂けるとありがたいです
プロジェクト内のpyproject.tomlに以下の記述を追加します(参考)
[[tool.poetry.source]]
name = "proxy"
url = "http://プロキシのアドレス:ポート"
default = true
これでプロキシを指定した状態でPoetryのコマンドを実施できるはずです
3.Conda + conda-forge
「3. Conda + conda-forge」をプロキシ環境で使用する場合、Condaにプロキシを設定する必要があります。
Condaのプロキシ設定
以下の場所にある.condarc
を編集する必要があります
- Windowsの場合:
C:\Users\ユーザ名\.condarc
- Macの場合:
~/miniforge3/.condarc
(Minicondaをインストールした場合~/miniconda/.condarc
) - Linuxの場合:
~/.condarc
.condarcに以下内容を追記します
proxy_servers:
http: http://プロキシのアドレス:ポート
https: http://プロキシのアドレス:ポート
なお、pipでのインストールがうまくいかない場合は「1. pyenv + venv」と同様以下コマンドでインストールしてください
pip install --proxy http://プロキシのアドレス:ポート パッケージ名