はじめに
自分が筆頭著者として論文や国際会議の予稿を出した際に指導教員や共著者の先生に注意されたことをメモします。
私は工学の実験系の研究室所属(執筆当時)ですので、理学や理論の研究室の場合は慣習が異なる可能性があります。
あくまで参考程度に
提出まで
研究をして成果が出た
- 学会誌は指導教員に指定してもらっていた
- 基本的にフルペーパー(卒業要件)、非常に優れた成果の場合はレターという扱いだった
原稿を書く(Microsoft Word)
- Wordの校閲機能が便利なため、周りの先生方はLaTeXではなく、専らWordを用いていた
- (個人的意見) 一度、(ほぼ毎回Wordでの原稿受け取りをしているだろう)工学系のジャーナルにLaTeXで提出をしたとき、編集プロセスにやけに時間がかかったので、自分の分野ではWordで提出するのがよいと思った
- 学会誌のページを確認して、提出可能フォーマットを確認。
- 理学系だとLaTeX限定のところもある
-
.tex
ファイルを提出するため、WordをPDFにしての提出はできない - 両方とも提出できる場合は指導教員に確認をしたほうがよい
- 原稿のテンプレートはジャーナルのサイトにある
- 文献をZoteroで管理している場合は文献目録のテンプレートの追加方法を確認
指導教員と何回かやり取りをして原稿を修正する
- イニシャルと番号を書いてバージョンを管理していた
-
journalname_AS2_ST3.docx
のような形 - LaTeX等でバージョン管理を使用できる場合は必要ないと思う
-
- Slackやメールでのやり取りをした
共著者とやり取りをして原稿を修正。
- 共著者に個別に原稿を送信したとき、共著者全員をメールのTo:(あるいは指導教員をcc:)に入れる必要があると怒られた
- 議論を共著者間で共有する必要があるため
- このプロセスは返信待ちに結構時間がかかる
ジャーナルに提出
- 提出する際には以下の項目を(結構な頻度で)入力するため、まとめて指導教員に確認をとる
- 新規性のアピール
- abstractとは別に新規性や先行研究との比較を書く必要がある
- レビューアーの指定(複数人)
- 自分の論文のテーマに詳しいレビューアーを指定できる機能
- レビューアーの除外
- 同じプロジェクトにかかわったなど、レビューアーになると利益相反につながりそうな人を指定。
- ジャーナルの中の分野
- ジャーナルのサイトに載っているため、どの分野を指定するかを確認
- 新規性のアピール
レビューアーからの評価、質問事項への返信
- 国際会議の場合はここで口頭発表に採用されたかポスター発表に採用されたか不採用かが伝えられる。
- 論文の場合はまだ続く
- 自分の場合は軽微な修正でアクセプトされる評価をもらったため、質問事項に丁寧に答えた
- 共著者と共有する
-
https://peerj.com/benefits/academic-rebuttal-letters のように質問事項への回答方法には共通のやり方が存在する
- 修正箇所の修正前、修正後の文面を訂正原稿のみでなく、rebuttal letterにも記載する
最終決定
- アクセプトされるかが最終決定
- この後、エディターからの軽微な修正事項や原稿の最終確認への回答がある
- 掲載されるジャーナルの号まではauthor's manuscriptという状態
- 掲載されれば完了