AWSを触るにあたって、とりあえず各サービス試したいけど、料金がどれくらいかかるかざっくり知りたい、、、
という方向けに、各種サービスの”最低料金”にフォーカスして、まとめました。
皆さんの検討の一助になると幸いです。
また、料金・課金形態は都度変更されますので、最終的にはご自身でpraicing calculatorなどを利用し料金をご確認ください。
前提
- 2023/4/1時点
- 東京リージョン (ap-northeast-1)
- リザーブド・Saving Plansなどの長期契約、Spotの利用は行わない
コンピューティング
EC2
オンデマンドインスタンス前提です
1. 無料利用枠
- t2.micro が毎月750h無料(アカウント作成から12か月間)
- データ転送アウト(インターネット) : 合計100GB/月 まで
2. 最安構成
- インスタンス名: t4g.nano
具体的なスペックと料金一覧が知りたい場合は下記をどうぞ
AWS EC2の月額料金の一覧表を作ってみた
####3. 料金
- 0.0042 USD/1H
(本当の最低時間だと60秒なので、0.000007 USD/sですね) - データ転送アウト(インターネット): 0.09USD/GB (最初の10TBまで)
- その他、別リージョンへの送信に0.01~0.02USD/GB
Lambda
1. 無料利用枠
- 100万リクエスト/月
- 40万GB*秒の起動時間(コンピューティングタイム)/月
- エフェメラルストレージ(/tmpとかのボリュームのこと) 512MB
2. 最安構成
- Armを利用
- メモリ: 128MB
3. 料金
- 0.0000017USD/秒 (最初の60億GB秒/月)
- 0.20USD/ 100万リクエスト (最初の60億GB秒/月)
- データ転送に関しては、EC2と同料金(そちらを参照)
ECS
ECS自体では課金は発生せず、利用したインスタンスやボリュームに対して課金
(1) Fargate起動モデル
1. 無料利用枠
- エフェメラルストレージ 20GB
2. 最安構成
- Linux/ARM
- CPU:0.25 vCPU
- メモリ:0.5GB
3. 料金
CPU の料金
合計 vCPU 料金 = (タスク数) × (vCPU 数) × (CPU 秒あたりの料金) × (秒単位の 1 日あたりの CPU 使用時間) × (日数)
合計 vCPU 料金(分単位) = 1 × 0.25 × 0.000011236 × 60 × 1 = 0.0001685 USD
メモリの料金
合計メモリ料金 = (タスク数) × (メモリ (GB)) × (1 GB あたりの料金) × (秒単位の 1 日あたりのメモリ使用時間) × (日数)
合計メモリ料金(分単位) = 1 × 0.5 × 0.0000012278 × 60 × 1 = 0.00003784 USD
- データ転送に関しては、EC2と同料金(そちらを参照)
(2)EC2起動モデル
EC2の料金形態を参照
Batch
料金不要。実行に使用するEC2,Fargateなどに対して課金。
Elastic Beanstalk
料金不要。アプリケーション実行に使用するEC2, Fargate, DBなどに対して課金。
ELB
(1) ALB
1. 無料利用枠
*750時間/月(CLBと共有) の接続時間
*15LCU/月
2. 最安構成
- ターゲットにLambda(ターゲットがEC2の場合とで値段が異なる)
少し計算が大変なので、以下を想定します - LCU
- 1秒あたりに新しく接続が確立された数: 1 (=1/25=0.04LCU)
- 1分あたりのアクティブ接続数 :60 (=60/3000=0.02LCU)
- 一時間当たりのHTTP(s) リクエストと応答のバイト数(GB単位):毎秒10KB * 3600秒 = 36MB (=36/400=0.09LCU)
- ルール評価(10個まで無料): 1 (0.001LCU)
3. 料金
上記想定のみの利用の場合には無料利用枠で収まります。(最大LCU = 0.09LCU)
以下は参考として、無料利用枠を超過した場合の想定料金です。
- Application Load Balancer 時間(または 1 時間未満)あたり、0.0243USD
- 上記4つのうち最大のLCU 時間(または 1 時間未満)あたり、0.008USD
→0.008 * 0.009 = 0.000072 USD / 時間
(2) NLB
1. 無料利用枠
なし
2. 最安構成
- TCP接続(UDPを使うケースが限られるため。お試し、という意味ではTCP)
- NLCU
- 1秒あたりに新しく接続が確立された数: 1 ( 1/800 = 0.00125 NLCU)
- 1分当たりのアクティブ接続数: 60 (60/50000 = 0.0012 NLCU)
- EC2, コンテナ、IP, ALBをターゲットとして、1時間当たりのバイト数: 36 MB / 1000MB = 0.036 NLCU
- EC2をターゲットとする場合は、EC2側で別途料金発生
3. 料金
- Network Load Balancer時間(または1時間未満)あたりの0.0243 USD
- 上記構成で最大のNLCU時間(または1時間未満)あたり、0.006 USD
→0.006 * 0.036 = 0.000216 USD
最後に
最安構成をみると、クラウドサービスのスモールスタートの価値がよくわかりますね。
コンピューティングに関しては、試しに使用する分であればコスト負担が大きくかかることはなさそうですが、使わない分は利用停止しましょう。