はじめに
なんと今回…
廃盤機種です!(デジャヴ)
と言ってもただの廃盤機種ではなく、かなり尖った電子辞書SII1 DAYFILER DF-X9000をレビューしていきます。
DF-X9000とは
SIIが2013年に発売し、2015年中にはこの後継機(DF-X9001)も販売停止となった超短命機種です。
また、基本的に数字部分がx000
の物が第1世代、x001
の物が第2世代と考えてOKです。つまり、今回は初代の方ですね。
ディスプレイは静電容量式タッチディスプレイ、5.1型(WVGA・480×800)です。静電容量式タッチパネルは、抵抗皮膜方式に比べて操作が軽快で、そしてピンチイン・アウトによる拡大・縮小を可能にしました。
OSにはAndroid 4.0.4を採用、そしてカスタマイズされた物が使用されています。Androidであるが故にアプリのインストールが可能ですが、単純にカスタム後の電子辞書としての作り込みも良好です。
ちなみに、本機種は9000番台、「ビジネスマン・エンジニア向け」機になっています。わざわざ本機を選んだ理由ですね。どうしても電気関連で調べることが多い人間なのでエンジニア向けという言葉からは目を離せませんでした。理工系の用語辞典が入っています。
僕の用途的にはCASIO EX-word XD-SX4900よりも英語・理系辞書が充実していて非常に助かります。ある程度は英語ができると言ってもデータシートとか関連論文を読んでいたら知らない言葉でありふれていますからね。やはり「偏っている」というのは大切なことです。
※ちゃんと普通に電子辞書なので他のこともガッツリ調べられます。その基礎事項に加えてより多くの専門的な内容が調べられるよ、という意味です。
まず欠点!
着弾シーンはカットしまして。ちょっと電池の持ちが悪すぎるかな、と思います。公式が言ってる持ってるとしか思えない程の実用的でないようなデータですら、11時間です。実際はもっと短く、中古というステータスによって劣化具合もあり、結構もたないです。毎日充電、まぁスマホみたいな感じですね。Androidだし。
あと、キーボードは焦りすぎた入力をすると打ち漏らします。気をつけましょう。
追記:
2014年に配布された最新のOSをインストールしたところ、電子辞書の利用中にキーボードを打ち漏らすことはなくなりました。
ここからはOSアップデート後の個体を前提として話します
良い点
まず、辞書の収録コンテンツが豊富なことです。これに限ります。エンジニア向けなので、英単語の収録数が半端じゃないんですよ。
それに加えて、理化学辞典の収録が大きい。本当にヒットしない単語が無さすぎて驚きです。
そして本体上部の辞書キー。これは今のCASIO機にも言えますが、これを押せば電源をオンにして一発でその辞書(群)に移動します。また、どの状態からでも移動できます。[一括検索]を押すと、一発で串刺し検索(複数の辞書を跨いて一括に検索する機能)を開けるので便利です。
もちろん、キーの品質も良いですね。中古だからか、Nキーは反応が弱いですが、軽快に打てる好印象のキーです。
今までCASIOの電子辞書を使っていた自分がバカらしく思えるほど、最高の電子辞書ですね。
あとはやっぱり…
静電容量式タッチパネル最高
案外、サクサク操作できて心地よいのです。CASIOのは指で操作するとかなり反応が悪くモッサリした感じになってしまいます。
あと、オートパワーオフ後はどのキーを押しても起動します。マジでありがたい。
作り込みが非常に良いのが人気の理由なんでしょうね。
Androidの恩恵
サードパーティ製ソフトが動作します。Android 4.0.4で動作保証されていれば基本的に動きます。
スペックは終わってるので、電卓とか軽いテキストエディタとかまでにしときましょう。クラッシュします。
あ、でも電子辞書だからかクラッシュに対しても作り込まれていて、CPUを使いすぎると「システムがビジー状態です」みたいなエラーが出て処理を停止、スロットリングをかけてくれます。落ちない、これは良いですね。
おわりに
よし!スペア機買お!
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Seiko Instruments Inc. ↩