本記事について
2024/11/1にWindows Server 2025がリリースされたとのことで仮想化基盤としての機能に注目して情報をまとめておきます。
情報ソース
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MS Learn | Windows Server release information
延長サポートの終了は2034/10/10と記載されています。
これまでのバージョンと同様に10年間ですね。地味ながらもAzure Stack HCIには無い特徴の一つです。 -
MS Learn | What's new in Windows Server 2025
基本的にはこちらのページを見れば新機能、機能強化の内容を抑えられます。 -
MS Learn | Windows Server 2025 known issues and notifications
記載されている既知の問題には特に大きく影響するものは無い様子です。(2024/11/4pos)
仮想化基盤としての機能について
Windows Server 2025では仮想化基盤としての機能も多く強化されています。
強化された機能の内容は大きく1.Azure Stack HCIに追従した機能と2.Windows Server独自の機能の2つに分けられます。
列挙した機能はプレビュー時代に発表された情報ソースに基づくものも記載していますので、正式にサポートされるかは今後のドキュメントの更新を確認していきましょう。
1.Azure Stack HCIに追従した機能
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シングルノード構成とストレッチクラスター構成のサポート
この機能についてはMS Learnのドキュメントで見つけることができず、2024/3のWindows Server Summitの発表程度しか情報が見つけられませんでした。 - GPU-P VMのライブマイグレーション対応
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ネットワークATC対応
Azure Stack HCIのドキュメントにWindows Serverの情報として追記されています。 -
SDN機能の強化
SDN機能の強化はWhat's newのページに要点がまとめられていますのでまずはこちらを参照。 -
NVMe強化
NVMeのディスクにおけるパフォーマンス向上が記載されています。
NVMe over Fabricについての情報はドキュメントで見つけられませんでしたがWindows Server Summitでは発表されています。 -
OSConfig
Azure Stack HCIで言うところのセキュリティの既定値機能の1つであるドリフト制御などをおこなう機能のようです。
Azure PolicyやWindows Admin Centerとも連携できるとのことでガバナンス管理として期待できます。
2.Windows Server独自(先行?)の機能
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ワークグループクラスター(におけるライブマイグレーション機能)
以前プレビュービルドで検証した際のまとめはこちら。 -
高速ネットワーク(SR-IOV)
2024/11/4現在ではドキュメントがまだプレビューになっています。
まとめ
ハードウェアメーカーがサポートを表明するのはまだ少し先になるかと思われますが、今後のHyper-Vベースの仮想化基盤の選択肢として改めてWindows Serverが注目されようになると感じます。
Azure Stack HCI推しとしてはワークグループクラスターの機能などAzure Stack HCIにも機能が輸入されないかと期待しています。
Igniteも近いので引き続きAzure Stack HCI/Windows Server 2025に注目していきましょう。