Salesforce組織で親子関係のあるオブジェクトで、親オブジェクト側のレコードページに子オブジェクトの関連リストを表示することがよくあると思います。
子レコードを一度に見たり、親オブジェクト画面からリレーションを持たせて新規の子レコードを作成出来たり、便利ですよね?
この関連リストで「条件に一致する子レコードのみ」を表示したいと思ったことはありませんか?
(例.部署が営業部の取引先責任者だけの関連リストなど)
実はちょっとした工夫でノーコードで何個でも作ることが出来ます。(実際にはオブジェクトごとに上限がありますが笑)
今回、経費精算関連のオブジェクトがあるという設定で詳細を説明していきます。
この記事はSalesforce 開発者向けブログ投稿キャンペーンへのエントリー記事です。
シナリオ
あなたの会社には、経費精算用のオブジェクトして、経費精算オブジェクトと経費明細オブジェクトがあります。(経費精算が主、経費明細が従の主従関係)
経費精算の必要がある明細ごとに経費明細レコードを経費精算レコードに紐づけて、毎月集計しなければなりません。
ただレコードを作成するだけでは、関連リストは一つになってしまい、様々な種類(旅費交通費、交際費、雑費など)の明細が一つの関連リストに表示されてしまいます。
社内では、これを種別ごとの関連リストで表示したいという声が挙がっています。
方法
実はとても簡単で、作りたい関連リストの数だけ経費明細オブジェクト側に参照関係項目を作成してするだけで作成できます。
詳細手順としては
1.作成したい関連リストの数だけ参照関係項目を作る
2.プロセスビルダーなどで項目値に基づいて、主従関係の値を該当の参照関係項目に設定する自動アクションを作成する
(例.「種別」が雑費のレコードは「経費精算_雑費」参照関係項目に主従関係項目の値を設定する)
3.関連リストをページレイアウトに設定する
以上で作成です。
完成したレイアウトはこのような感じです。
これで旅費交通費、交際費、雑費の種別ごとに関連リストを作成することが出来ました。
まとめ
今回はSalesforceの中でもかなり単純な標準機能だけを用いて、「条件に一致する子レコードのみを表示する関連リスト」を作成できました。Salesforceには把握しきれないくらい数多くの標準機能が存在するので、他にもいろいろな標準機能を組み合わせ工夫することで、開発無しでちょっと便利な機能を作成できるかもしれません。そのためにもこれからも各製品の標準機能を勉強しようと思います。