概要
先日Unityステーションで高橋啓治郎さんが VFX Graph (Visual Effect Graph)
使って色々と面白そうな事をやっていました。
■ VFX Graph でなんか作る(4月16日号) - Unityステーション
https://youtu.be/6Ff7S4ocNGs
そこで、自分でも試してみようと思ったのですが、そもそも VFX Graph
をどうやってセットアップすればよいのかがわかりませんでした。
以下記事でtan-yさんが手順まとめてくださってたのですが、バージョンが上がって手続きが異なる部分があったので、今回は以下の記事を参考に先日 LTS
として公開されたばかりの Unity (2019.4)
で VFX Graph
を表示させ、Post-Effect
の Bloom
を適用するまでを解説します。
■ Visual Effect Graph 入門
https://qiita.com/tan-y/items/cd6fc58674d6f0c54d0b
環境
OS:Windows 10
Unity:2019.4.0f1
パッケージ
Visual Effect Graph:7.3.1
High Definition RP:7.3.1
全体の流れ
(1)VFX Graphの表示
まずは、単に VFX Graph
を表示するだけであれば、 Render Pipeline
の設定が不要なので、まずはそこまでの説明です。
- 3Dの素の環境を作成
- VFXパッケージのインストール
- VFXのAsset及びGameObjectのセットアップ
- VFX Graph表示
(2)Bloom効果を適用
次に、 Bloom
の効果を適用させます。
この為には HDRP (High Definition Render Pipeline)
パッケージをインストールする必要があります。
- HDRPパッケージのインストール
- HDRPのセットアップ
- Global Volumeの追加
- Bloomの適用
(1)VFXGraphの表示
それでは、まずVFXGraphの表示までの手順を解説します。
3Dのプロジェクト作成
まずは、プロジェクトの新規作成を 3D
を選択して行ってください。
High Definition RP
を選択すると、既に必要なプラグインが適用済みとなりますが、サンプルオブジェクトなど必要ないファイルも大量にセットアップされて扱いづらいので、今回は 3D
からセットアップしていきます。
パッケージのインストール
次に、パッケージをインストールしていきます。
パッケージは、パッケージマネージャーを使って導入できます。
パッケージマネージャーが開いたら、右上の検索ボックスに visual
と入力してください。
そうすると、パッケージが絞り込まれるので、 Visual Effect Graph
を選択して
右下の Install
をクリックします。
これでパッケージがインストールされます。
VFXのAsset追加
パッケージのインストールが完了したら、 VFX
に関連する Asset
及び、 GameObject
の作成ができるようになります。
まずは、Assetの作成から。
そうすると、Assets配下に New VFX
と VFXDefaultResources
が追加されます。
VFX Graph
自体は New VFX
をダブルクリックすることで既に調整が可能な状態です。
VFXのGameObject追加
VFX Graph
の編集は可能となりましたが、シーン 上に表示ができていない状態なので、 VFX
を適用させるためのGameObject
を作成します。
これで、シーン上に VFX
のオブジェクトが Visual Effect
として作成されます。
このオブジェクトに先ほど作成した VFX
の Asset
を適用します。
Asset Template
の横の丸をクリックしてください。
すると、VFXのAsset選択ウィンドウが開くので、先ほど作成した New VFX
を選択しましょう。
これで、シーン上に VFX
の表示がなされました。
VFX Graph
の具体的な調整については、先に参照した Visual Effect Graph 入門 に詳しいので、こちらを参照してみてください。
項目名称などが若干変わっていて一部読み替えが必要にはなりますが、迷う程の変化ではないかと思います。
(2)Bloom効果を適用
次に Bloom
効果を適用します。
こちらは VFX
ではなく、 Post Effect
の領域となる為、別途 HDRP
パッケージのインストールが必要となります。
パッケージのインストール
パッケージマネージャーから High
と検索し High Definition RP
をインストールします。
ちなみに、パッケージの規模が大きいのか、インストールにはちょっと時間がかかりました。
インストールが完了すると HD Render Pipeline Wizard
が開きました。
色々と警告が出ているので、とりあえず Fix All
しました。
更に、二回確認ダイアログが表示されました。
どちらも Create One
で進めました。
以上の手続きで HDRP のチェック項目が All Green
の状態となりました。
Global Volume の作成
Unityのバージョン変遷に詳しくない為、正確な情報がわからないのですが、おそらく以前利用できていた Scene Settings
と言うものの扱いが変わり、現バージョンでは作成ができなくなっていそうです。
以前は、その設定から追加していた Bloom
が
Global Volume
で追加できるようだったので、今回はこちらを利用してみます。
Global Volume Profile の作成
これで、 Global Volume
が Scene
に追加されました。
次に、 Global Volume
の Inspector
から Volume Profile
を作成します。
New
ボタンを押しましょう。
Global Volume Profile
が作成されました。
Bloomの追加
作成された Global Volume Profile
をダブルクリックします。
そうすると、編集ができるので、 Add Override
をクリックします。
追加項目の選択ができるので検索バーに bloom
と入力。
Bloom
が絞り込まれた状態となるので、選択して追加してください。
Bloomの編集
Bloomが追加されたら Intensity
を編集してみます。
変化がわかりやすいように 0.9
に設定してみました。
おわりに
以上 Unity 2019.4
への VFX Graph
と HDRP
のセットアップでした。
ちなみに、 URP (Universal Render Pipeline)
へのセットアップも試してみたのですが、Bloom
を適用した際に、 Sceneビュー
と Gameビュー
で効果の差異が出てしまいその原因がわかりませんでした。
URP
と HDRP
は設定項目とかも結構異なる所があるようで、それぞれで技術を習得しないといけなそうなので、このあたりはなかなか大変そうですね。。
とりあえず、 VFX Graph
の設定ができたので今度こそUnityステーションで紹介されていた内容を実際に試していこうと思います。
参考
■ Unity 2019 LTS が公開されました
https://blogs.unity3d.com/jp/2020/06/09/unity-2019-lts-is-now-available/
■ Visual Effect Graph (v8.1) 公式ドキュメント(英語)
https://docs.unity3d.com/Packages/com.unity.visualeffectgraph@8.1/manual/index.html
■ 動画で紹介されていたVFXGraphのサンプル集
https://github.com/keijiro/VfxGraphTestbed
■ 【VFXGraph】Point Cacheを利用して形状に添わせたエフェクトを作成する
https://qiita.com/beckyJPN/items/1dc986f1d1d88561795b