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ETロボコンにチームを出してみた

Last updated at Posted at 2016-12-14

これは ETロボコン Advent Calendar 2016 14日目のエントリーです。

複数チームエントリー

経緯ははしょりますが、私の所属会社が ETロボコンに出場するようになって今年で3年目となりました。1,2年目は 2チーム、そして今年 2016年は 3チームを出しています。

社内では「ヤングチーム」と「シニアチーム」と呼んでいるのですがそれぞれ異なる意図でエントリーしているので、紹介してみます。

ヤングチーム

こちらは名前の通りワカモノで構成されたチームです。年によって違うのですが、具体的には 新卒入社 1〜2年目くらいのメンバーで構成しています。2016は新卒入社人数が多かったので、ヤングチームを 2年目までのメンバーで構成し、さらに 2チームに分けてエントリーしています。こちらのエントリーはデベロッパー部門プライマリークラスです。

ヤングチームは 研修としての位置づけを持って活動 しています。入社1年目の社員にとっては、新人研修の一環として、ということになります。

PBL 的な意味合いがあり、組込み開発の設計や実装のスキル獲得だけでなく以下のような面にもフォーカスしています。

  • チーム開発の流れを知る
    • プロジェクトの計画づくり(目標と目的の設定、スケジュール立案とアップデート 等)
    • 進捗管理と定期的なふりかえり
    • タスク分解と自己管理
  • 開発用ツールの習得と習熟
    • バージョン管理システム(git)
    • Issue Tracking System
    • Wiki
    • コミュニケーションツール(Slack)

特に「チーム開発の流れを知る」の部分には 外部の会社 に入ってもらい、目標設定ワークショップの開催や、2週間に1回のふりかえりのコーチを行ってもらっています。この研修があるので、ここ3年の間に入社した社員は、ふりかえりに関しては下手な先輩社員よりもずっとやり方が身についているのが私の目から見てもよくわかります。

研修としての位置づけ、という観点で言うと副次的なものではあるのですが ヤングチームのうちの 1チームが今年みごとに チャンピオンシップ大会に出場できたことはやはり単純に嬉しかったし、エントリー3年目にしての初快挙でした。

#シニアチーム

一方、シニアチームの位置づけはずばり 「部活」 です。活動の合言葉は「これから本気出す」で、基本的には毎年 手を上げてくれた人が自分のできる範囲で、好きなように参加する、というのを眼目として、試したいことを楽しみながらやってみてよい、という風にしています。エントリーはデベロッパー部門アドバンストクラスになります。

ちなみに、私はロボコン活動全体のオーガナイザーであり、ヤングチームのメンターでもありますが、なにより自分自身もシニアチームの一員としても楽しんでいます。2014 は L字カーブ難所、2015は二本橋難所、2016 はEV3ブリックのメニュー表示 部分をそれぞれ主に担当しました。

今年もシニアチームはいろいろと楽しく活動しました。すぐ思いつくところだけでも以下のようなものがあり、「あとは設計して実装するだけ」という「外堀はすべて埋めたっ」状態には定評があります。

  • mruby への挑戦
    • 過去2年は C++ で実装していました
  • すべてがクラウドだけで完結する開発環境の構築
    • 参加メンバーのオフィス拠点が分かれていることもあり
    • ソース管理をGitLabにするだけでなく、独自に Azure上に オンラインエディタや CI等のシステムを構築し、ブラウザだけあれば実行バイナリ生成まで行える環境を作りました
    • これは Advent Calendar の別の日で紹介予定です
  • 連絡用 Slackでの bot 作成合戦
    • 今年一番盛り上がったのはこれかもしれません :p

そんな中、実は思いがけない副作用もありました。過去3年間 シニアチームのリーダーは毎年違う人がやっているのですが、敢えて普段の仕事ではまだリーダー層ではないメンバーにリーダーをやってもらっています。すると、思った以上のリーダーシップを発揮してくれるのです。この 新たなリーダーの発見と発掘 という副作用は、個人的に実はロボコンに参加した一番の収穫でした。また、明確なデータはないのですが、シニアチームの部活感は離職率の低下にも寄与していると信じています。

おわりに

以上、性格の異なる2つのチームについて駆け足で紹介してみました。

ここで書いたことだけでもロボコン活動で得られるものはとても大きいと感じていて、そのためにちょっとお金をだせば解決することは積極的にサポートしています。(レプリカコースの購入と常設場所の確保、各チーム2体ずつの走行体、電池購入、Azure運用費用 等々)

他の組織での活動の意図やその効果についてもぜひとも聞いてみたいところです。

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