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Low-Code/No-Code なツールをユーザーに届けるために大事な2つのこと

Last updated at Posted at 2018-12-30

ジャーニーマン( @beajourneyman )です。

システムインテグレーターでCOBOLプログラマ、SE、PMなどを経て、現在はWebマーケティング(B2Bオウンドメディア/公式Facebookページ)を担当しています。1年半ほど運用を経験した駆け出しのマーケターです。

こちらは Low-Code/No-Code Advent Calendar 2018 の19日目の記事です。

Facebook投稿で非常に近い関係の方が本アドベントカレンダーをお一人で立ち上げたコトを知り、エントリーすることにしました。

このエントリーの背景

いくつかの Low-Code/No-Code なツールやミドルウェアをお客様に導入して来た経験から、エンドユーザーさんが実際に自分のモノにし利活用できるステージになること、言うなれば"自走"するために大事なポイントがあると感じていたことから書くことにしました。

いわゆる、Low-Code/No-Code なやってみた系ではないので、導入のコンサルティングや運用フェーズの今でいうカスタマーサクセスに関するテーマになります。

大事な2つのこと

古くからある Low-Code/No-Code なツールで一般的な、EAIやBIなどを過去に導入して来ました。関わったフェーズも、プロジェクトとして担当していたので、プリセールスでツールの提案から実際の運用までと一気通貫です。

その中で、特に大事だと感じた2つのこと、ベースになるマインドと、その先にある"自走"を助けるポイントとなったことを順を追ってご紹介します。

ツールでできることの前にお客様の課題に応える

自分が導入を担当し始めた頃は、パッケージツールが売れればそれで良い、後は野となれ山となれという風潮が少なからずありました。そんな時勢では、他社さんに導入してもらったツールでやりたいことが出来ないので、何とかしてくれないか?という相談から、スクラッチでシステム開発を行うこともありました。

時代は変わりました。今はクラウドの出現から「(パッケージツール)所有から(サービス)利用」の流れとなり、いつでも簡単に始められるようになり、かつ試してダメだったら類似した他のサービスを使えば良く、スイッチングコストもほぼゼロと考えて良くなりました。

ここで必要な考え方がカスマターサクセスです。自社ツールを長く、ひいてはファンになって使ってもらうためにはどうしたら良いのか?がキーポイントになりました。売れればいい時代からは隔世の感があります。パッケージベンダーもお客様と並走して、課題解決が出来なければ、高いスイッチングコストという障壁を越えてでも、並走するサービスベンダーへ変わってしまいます。

過去にカスタマーサクセス視点で取り組んだ社内の活動についてまとめてあるのでご興味あればご覧ください。
スクリーンショット

自分が体験した"課題に応える"エピソードをご紹介します。お客様はEAIツールを利用したデータ連携基盤を実現しようとされていました。ただ順調とは言えない状態でした。自分はその立て直しのため、途中から任されることになりました。傾聴を通して分かったこと、それは驚くほどシンプルでした。「質問に答えて欲しい」。お客様の抱えている課題、その解決のポイントが質問の答えでした。傾聴し、カスタマーインサイトを得る、そしてお客様の言葉で伝える、このマインドとそこから生まれる関係性があって初めて、目指すべき"自走"への道のりが拓けます。

#### "自走"するための決め手は共通言語

前段で、カスタマーインサイトに触れ、円滑にコミュニケーションができるようになりました。次に行うべきは、ツールを通してそれを語ることです。

抽象的ですね。はい、敢えてそう表現しています。相手の立場で課題解決をする、その目的は何でしょうか?それは Low-Code/No-Code なツールを使って、仮にEAIであればお客様自ら縦横無尽なデータ連携を実現することです。無論、前段の取り組みではその状況には至っていません。

ポイントになる「ツールを介して共通言語を話して見せる」とは何でしょうか?具体的にご紹介します。

例えば、お客様は基幹システムのデータAと顧客システムのデータBを◯◯の軸で統合してBIで分析したいとします。何故それが必要なのか?その本質的な意味を理解し、ツール教育の現場で実際にお客様メンバーにリアルな体験として、実装してもらう、ツールのエキスパートが自分たちのデータで語る瞬間です。そして、それをトレースするハンズオンを自らで行う、そして作り切る、お客様自らが価値を実感できる素材で、未知のツールを体験することでグッとツールが身近なモノに、例えるなら"自分ゴト化"します。

「このツールは自分に関係がある」という感覚を掴んでいただけたら"自走"は始まっています。もうお分かりかと思いますがベンダー側が取り組むべきことはひとつ、"並走"です。

少し後日談も添えます。お客様からの電話やメール問い合わせ、「◯◯が出来ました。ありがとうございます。次は□□がやりたいのですが、このヘルプが該当すると思いますが合ってますか?」、勘所を抑えた次への一歩をどんどん進まれていることが分かるやり取りです。

最後に…

Low-Code/No-Code なツールは、ITリテラシーのある方にとっては少しの練習で使い始められると思います。しかし、エンドユーザーさんから見れば、非常に敷居の高いことだと経験から感じていました。

その中で、使いこなしてもらうために何ができるか? 見えてきたことが、本エントリーの考え方でした。改めて大事な2つのことをシンプルな言葉でまとめます。

  • お客様の課題を知りカスタマーサクセスマインドで
  • 導入・教育プロセスに"自分ゴト化"してもらう仕掛けを

最後まで読んでいただきありがとうございます。実際に Low-Code/No-Code なツールをお客様に届けられている方のお役に立てば幸いです。

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