ジャーニーマン( @beajourneyman )です。
システムインテグレーターでCOBOLプログラマ、SE、PMなどを経て、現在はWebマーケティング(B2Bオウンドメディア/公式Facebookページ)を担当しています。1年半ほど運用を経験した駆け出しのマーケターです。
こちらは DevRel Advent Calendar 2018 の15日目の記事です。
開発者コミュニティの勉強会 #DevReljp との関わりは昨年のエントリーに残していますので、ご興味あればご覧ください。
このエントリーの背景
DevRel Meetup in Tokyo #35 〜ソーシャル〜 でお話しさせていただいたLT(Lighting Talk)を、今後同様の取り組みをする際のナレッジとして、LTで補足説明した部分も含め言語化します。
終日カンファレンスにおけるTwitter運用
皆さん、1Dayカンファレンスのメイントラック、途中から2トラックで行ったとして運営が行うツイート・リツイート数の想像してみてください。ざっくりカウントして300でした。10時間あまりではそれなりの量ではないでしょうか? 仮に平均してツイートしているとして1時間あたりは30、2分に1回の計算になります。
担当しようとした経緯は、業務で公式Twitterは経験していないので、個人以外のアカウントを運営して経験値を上げたい、かつイベントを普段業務でSNS運用を行っているノウハウも活かして応援したいと思ったからです。イベントで運営したアカウントはこちらです。2018/07/15(土)がイベント当日です。実ツイートを確認したい方はご覧ください。
カンファレンス当日のツイートのフレーム(枠組み)
まず、一貫して必要なのは、カンファレンスの公式ハッシュタグです。ひとつ決めてカンファレンス募集ページで事前告知しておきます。また、申し込みに祭してツイートボタンを設置して、明示的に伝達するのは効果的です。connpassなどのプラットフォームで行われています。また、イベントに際して公式アカウントからツイートがあることを周知し、フォローを促しておくことも有効です。
当日、オープンに向けて、どんなツイートをするのか?
- べニュー(カンファレンス会場)の案内、ビルの外観、会場までのルートなど誘導に必要な情報
- 受付が開始されたらオープンの連絡、受付メンバーの紹介
続いてセッション中のツイートです。
- セッションが開始されたことの案内、登壇者タイトルなど。ツイッターアカウントがあれば、サービスアカウント、登壇者アカウントにメンションを付けられるとベストです。
- セッション内容の中で特徴的なモノやセッション全体のメッセージのまとめなど、やり方を工夫できると良いと感じた面が多数あります。後述します。
- ここは大事だと考えていますが、終了時の登壇者への謝意、登壇者へのメンションをお忘れなく。
最後にクロージング、閉会後のツイートです。
- とても大事ですが、参加者への謝意、盛り上がった写真などでざっくりとダイジェスト的だと良いです。エンゲージメントが高い投稿です。
- もうひとつの大事なこと、会場提供に関する謝意、場所の公式アカウントがあればメンションを。
- また、ある場合は懇親会などのアフターの模様、楽しさややり切った満足感などが現れている写真があると良いです。自分ゴト化して、運営に興味を持つ方がいるかも知れません。
丸1日に運用してみて得た気付き
やり終えて感じたのは、非常にハードだということです。ツイート数もさることながら、写真を撮り、文章を考え、必要に応じて確認し、かつタイムラインの全てのツイートを見ながら、ファボ、RT、リプに返すなど、時間の制限がある中で1人で3桁を超える参加者とオンライン上でやり取りするので、考えれば簡単な筈はありません。
では、個別のティップスです。
- マルチトラックの場合、トラックごとに担当がいた方が良いです。開始と終了が同じなので、どうしてもタイムラグが出る、行ったり来たりしていると重要なメッセージの聞き逃しがあり、内容ツイートの質も悪くなります。
- デバイスは、暗い場合に補正が聞くカメラがあるスマホが良いです。現場は時間との戦いなので、基本その場で撮って出しできるのがベストです。無線接続のカメラを常に同期しても良いですが、複雑な運用は現場でストレスになります。また、マルチトラックで異なる担当になる場合は、機器を揃えると尚良さそうな気がします。
- スピーカーとスポンサーのスライドを事前に把握できていると良いです。というのも、登壇内容のポイントになる部分をツイートする時に、理解が深まった状態で臨めるためです。これも、あれば尚良い的な内容です。
- 本カンファレンスは日本で開催される全編英語のカンファレンスでした。英語でツイートする必要がありましたが、上記の通り、何をツイートするか枠組みを決めていたので、何とか乗り切れました。ただ、トラック毎に担当を立てられないとセッションを通して内容を聞けないため苦戦します(汗
1日中5分10分毎にアウトプットの締め切りが来るので、脳に汗をかけますw とても集中力が要りました。コンテストなどでアドレナリンが出る感じに近かったので、追い込まれるのがお好きな方にも向いていると思いますw
準備段階からの運用
現在、上記の学びを活かして更に経験を積みたく、ユーザーグループの公式アカウントの平時運用をしています。他のコミュニティですが、1Dayカンファレンスの企画を機にアカウントを始めることになり #中の人 に手を上げました。LTは当日の運用についてお話ししましたが、企画段階から関わったので、アカウント開設からのストーリーをご紹介します。
基本的なことの確認、年次カンファレンスをゴールにしたとしても募集開始前から数ヶ月運用することになります。長い運用期間でどう振る舞うか決めて行くのがポイントです。
- アカウントのプロフィール、アイコン、トップなどをどうするのか。
- 公式アカウントは誰をフォローするのかのルール決め。例えば、公式なのでRTをしてフォロワーに伝えるべき公式的な発信をしているアカウントに絞るか、はたまたフォローされたら必ずフォロバするかなど。
- どんなアカウントなのか、を関係者と話し合い合意する。例えばイベントに関わることはこのアカンウトを見れば時系列に追える。たまに #中の人 の感情を吐露するエモさを持たせる。動物なのど何らかのキャラクターの場合、キャラ付けを行うか、などケースは多岐に渡るので、広く想定して方向性を決める。
上記の基本的なことが決まり、アカウントを運用します。どんなことをツイートするのでしょうか。ざっとご紹介します。
- 初めてのツイート、こちらはTwitter特有の文化に乗るツイートです。文化の中に根付いている流儀に従うことも大事なポイントだと思います。例えば「バルス祭り」などは有名です。
- イベントサイトの開設の連絡。「この度、年次カンファレンスを開催することになりました!」
- 募集開始時期の案内、実際の募集開始の通知。「募集を開始しました!奮ってご参加ください。」
- 募集状況に応じたリマインド。例えば「早割が残すところ僅かです、お早めに!」など
- 他に大きなイベントの更新情報が届いた時。例えば「キーノートにAさんの登壇が決まりました!」など。ただこれは、人によって公式アナウンスがなかったりあったりすると、温度感にバラツキが出る場合があるので #中の人 ではなく、カンファレンスのボスに判断して貰い、しっかり発信するのが安全確実。
- 1ヵ月前、半月前、1週間前、前日などのタイミングでのリマインド。
以降、上記で記載した当日の運用となります。もう1つ、ユーザーグループの公式アカウントにとって、重要なのは、各地で開催されるミートアップ(勉強会)でのツイートです。基本的な枠組みは同じですが、札幌、東京、大阪、福岡でバラバラに運用されている場合は、各拠点の運営リーダーと連携して、分担して実施するのが良いです。
最後に…
エンジニアやサービスのユーザーグループやコミュニティで、公式Twitterを運用した、運用している経験からポイントをまとめてみました。基本的に有志で行う活動なので、本業の兼ね合いや関わる方の熱量の違いなど、掛けられるパワーは十人十色です。
ツイートする内容にフォーカスして書いて来ましたが、実際に担当して感じたのは、運営関係者とオンライン、オフラインでコミュニケーションを取りながら運用することが一番大事なポイントだということです。 #中の人 は案外孤独になりがちです。コミュニティの文化や関わる人の文脈に触れながら運用することで、コミュニティの性格を持ったアカウントになっていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございます。実際にアカウント運用される方のお役に立てば幸いです。ご一読いただいてイベントそのものに興味を持っていただいた方、以下のリンクから詳細がご覧いただけます。次回も鋭意準備中です。では、イベントでお会いしましょう。