はじめに
以前、個人開発しているコレクション管理アプリ「SLX(StockLedgerX)」で、2階層設計の限界に気付き、最終的に4階層構造へ変更した話を書きました。
そのときの私は、
「利用者が整理しやすい構造」
を作ることができたと思っていました。
実際、データ構造としてはかなり納得感のある形になりました。
しかし後から振り返ると、別の勘違いをしていたことに気付きました。
今回は、その話です。
私は「シンプル」を勘違いしていた
私は長い間、
「シンプルなアプリ」
を作ろうとしていました。
そして、
シンプル = 画面数が少ないこと
だと思っていました。
だから、
- 階層は少ない方が良い
- 入力画面は少ない方が良い
- 手順は少ない方が良い
と考えていました。
当時の私は、それが使いやすさだと思っていました。
利用者は画面数を数えていなかった
あるとき気付いたことがあります。
利用者は画面数を数えていません。
利用者が見ているのは、
目的の場所に辿り着けるか
です。
例えばコレクションが4階層構造になっていたとしても、
利用者は
4階層もある
とは考えません。
むしろ、
FF7 Rebirthはここだな
ワンピースはここだな
という認識で操作します。
シンプルと分かりやすいは違った
私は長い間、
シンプル = 分かりやすい
だと思っていました。
しかし実際には違いました。
構造を無理に単純化すると、
利用者はどこに登録すれば良いのか考えなければなりません。
一方で、階層が少し増えたとしても、
自然に整理できるのであれば迷いません。
私は、
シンプルな構造を作ろうとしていました。
利用者は、
分かりやすい構造を求めていました。
本当に減らすべきだったもの
今振り返ると、
減らすべきだったのは画面数ではありませんでした。
減らすべきだったのは、
利用者が考える量です。
画面が1つ増えても、
迷わず目的の場所へ辿り着けるなら問題ありません。
逆に画面数が少なくても、
毎回どこへ登録するか悩むのであれば、それはシンプルではありません。
4階層にしても問題は残った
ただし、
4階層構造にしたことで全て解決したわけではありませんでした。
今度は、
コレクション
↓
ジャンル
↓
タイトル
↓
アイテム
を毎回辿る必要が出てきました。
構造としては正しい。
でも登録は面倒です。
ここで初めて、
データ構造と利用体験は別に考える必要があると気付きました。
おわりに
私は長い間、
シンプルなアプリを作ろうとしていました。
でも今思うと、
シンプルな構造を作ろうとしていただけだったのかもしれません。
利用者にとって本当にシンプルなのは、
画面数が少ないことではなく、
迷わないことでした。