LoginSignup
16
11

More than 5 years have passed since last update.

Mac Book Pro で Jetson TX2 のセットアップ

Posted at

2018年2月現在のセットアップ方法を記録しておきます。

前提

今回セットアップするのは「 NVidia Jetson TX2 Developer Kit 」です。スペックは以下の通り。

from 組み込みシステムの開発者キットとモジュール | NVIDIA Jetson|NVIDIA

セットアップのために用意するホスト PC は「 MacBook Pro (Retina, 15-inch, Mid 2014) 」です。
こちらのスペックは以下の通り。

主に、以下の記事を参考にしながら Jetson tx2 をセットアップしていきます。

0. 準備

  • Jetson TX2 Developer Kit に入っているもの(で今回使うもの)

    • Jetson TX2
    • 電源アダプタ
    • 電源コード
    • Wifi アンテナ
    • USB-MicroUSB ケーブル
  • 自分で準備するもの

    • USB Hub (Type-A)
    • USB キーボード
    • USB マウス
    • ディスプレイ
    • HDMI ケーブル(Jetson TX2 は HDMI 出力しかできないので注意)
    • Wifi 環境
    • 3 ピンプラグ用電源タップ
    • JetPack インストール用 Host PC (Mac Book Pro)

1. 必要なコードやデバイスを接続して電源を入れる

Jetson TX2 に USB Hub、USB キーボード、USB マウス、HDMI ケーブル、ディスプレイ、電源アダプタなどを接続していきます。こんな感じに。

デバイスの端子の反対側に 4 つボタンが並んでいるのがわかります。

それぞれ以下のような役割です。

RS VOL REC POWER BTN
リセット ボリューム リカバリ 電源

そのうちの一番右側にある電源ボタンを押して、電源を入れます。

2. 初期設定と起動

電源を入れると、LEDが点灯しはじめ、接続しているディスプレイにコンソールが起動します。
パスワードを聞かれるので、デフォルトの「nvidia」を入力。
そして、以下のコマンドを入力。

$ cd NVIDIA-INSTALLER
$ sudo ./installer.sh
$ sudo reboot

最後のリブートコマンドを打つと、Ubuntu の GUI が立ち上がり、これで Ubuntu インスタンスとして機能します。
ただ、ここまでだと GPU を利用するためのツールや API がないため、それらがまるっとパッケージになっている JetPack をインストールしていきます。

3. Jetson をリカバリモードにし、 Host PC に接続しておく

このあとやる VM の設定時に、 USB で Jetson を認識させる必要があるので、先に USB で Jetson と Host PC
を接続しておきます。

  1. Jetson 本体の電源を落とし、電源アダプタも抜く。
  2. USB-MicroUSB ケーブルを接続する。(USB → Host PC, MicroUSB → Jetson)
  3. 電源アダプタを挿し、リカバリーモードにするためボタン操作を行う。
    1. 電源ボタンを押して離す。
    2. リカバリーボタンを押しっぱなしにし、
    3. リセットボタンを 2 秒間押したあと、離す。
    4. リカバリーボタンを離す。
    5. そのままにしてディスプレイへの信号入力がなければ、リカバリモードになっています。


(端子に緑の印がついたケーブルが、接続されている USB-MicroUSB ケーブルです。)

3 Host PC に VirtualBox で Ubuntu 環境を構築する

JetPack のインストール手順によるとインストールには Ubuntu 14.04 or 16.04 が入った Host PC が必要とのこと。手元には Mac Book Pro しかないので、VirtualBox で Ubuntu 16.04 環境を手に入れます。

  1. Ubuntu 16.04 のイメージを入手: http://www.ubuntulinux.jp/download/ja-remix
  2. MacにVirtualBoxとUbuntuをインスールしてみた に従って Ubuntu 環境を入手
    • VM 上への Ubuntu のインストールには 1 時間ほどかかりました。。
    • 作成時の Disk Space は 32GB ぐらいに設定しておくとよいかも。
    • VM の設定で USB ポートを割り当て、先ほど接続した Jetson を追加する。
      • VMの設定画面から「ポート」 > 「USB」のプラスアイコンを押して「NVIDIA Corp.*」を追加する。
      • USBポートの割当 を参考

3. JetPack のインストール

3.Jetpackをhost側PC(ubuntu)へインストール を参照しながら手順を進めるとインストールできる。
全体的な流れは、以下のような感じです。

  1. Host PC 上の VM Ubuntu で JetPack インストーラをダウンロード。
  2. JetPack インストーラを実行。
    • 上記リンクの 3-10 まで実行。
    • 3-10 までいけば Jetson 側に OS が入り、ディスプレイにログイン画面が表示されるはず。
  3. Jetson を Host PC と同じ Wifi 環境に接続。
  4. Jetoson でターミナルを起動。 ifconfig で IP を取得。
  5. VM Ubuntu 側インストーラを進め、 上記リンク 4-3 にてその IP を入力。
  6. そのままいけばインストール完了。

以下に注意点を書くので、実行前にご一読ください。

注意点

  • この時点での Jetpack 最新バージョンは JetPack-L4T-3.2-linux-x64-b157.run でした。
  • 言語とロケールが日本語だと JetPack インストール時にエラーが出るので、英語に設定。
  • Full でインストールする場合は、上述の通り VM の Disk Space が 30GB ぐらい必要です。
  • sudo ./JetPack-L4T-3.2-linux-x64-b157.run でインストールを実行すると以下のエラーが出るので、 sudo なしで実行。

    Error: Please run JetPack as a non-elevated user: when root access is needed, the installer will prompt you
    
  • Jetson 側で取得する IP は、 Host PC と同じ IP アドレスの範囲のもの。

    • Host PC でも ifconfig を実行し、 IP アドレスの範囲を確認する必要があります。
    • 私の場合は、 Jetson 側の wlan0 のアドレスが Host PC と同じ範囲でした。

4. インストールが完了していることを確認する

以下のコマンドを実行すると、煙玉のシミュレーションが動きます。

$ cd ~/NVIDIA_CUDA-8.0_Samples/bin/aarch64/linux/release
$ ./smokeParticles

お疲れ様でした。

16
11
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
16
11