前書き
今年(2026)の交流ロボコンにあたって、一関高専機械技術部では4チーム出場することになり、MD(モータードライバー)不足が発生しました。
技術開拓をしようということでMDをつくることになり、そこで得られた知識やさらっとMDの仕組みなどを紹介します。
また、設計したCADはKiCadver8.0で、JLCPCBに外注しました。
間違っている点があるかもしれませんがご容赦くださいm(_ _)m
モータードライバーの仕組み
今回設計したのはPWMとDIRの二つの信号線を使用した正転、逆転、出力調整のできるMDです。
この動作を実現する方法としてHブリッジ回路という方法があります。(下図)

Q1とQ4のMOSFETが導通することでM1には右方向に電流が流れます。
これがQ2とQ3の場合だとM1には左方向に電流が流れます。
真理値表はこんな感じです。
| PWM | DIR | Q1 | Q2 | Q3 | Q4 |
|---|---|---|---|---|---|
| 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 |
| 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 |
| 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 |
| 1 | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 |
PWMとDIRの信号をもとにQ1~4までのMOSFETに電気を流すために制御する必要があります。
上の真理値表をもとに次のように回路を組み立てられます。

こうして分岐した信号をゲートドライバに通し、MOSFETをON,OFFさせます。
制作をして
1 デッドタイム
ゲートドライバで気を付けなければならないのはON,OFF時の短絡です。
MOSFETはコンデンサのような性質を持つため、高速でスイッチングすると充放電に時間がかかり、一時的に短絡してしまいます。
ターンオフ時間をそのまま、ターンオン時間を遅延させることで短絡を解決します。この遅延をさせる時間のことをデッドタイムと言います。今回はデッドタイムを発生させられるゲートドライバのIRS2003STRPBFを使いました。
2 デバッグ用スイッチ
アナログスイッチをON、OFFするとき、ノイズが発生します。(チャタリングと言う)
今回はスイッチの精度が求められていないので、たいしたノイズ対策はしなくてもいいのですが、せっかくなのでやってみました。

スイッチがOFFの時はC1に充電され、ONになるとC1はR2方向に放電します。
中途半端な信号によるノイズを減らすため、シュミットトリガicで波形を整えてあげましょう。
基盤発注
私の部では基盤発注によくJLCPCBを利用していて、今回もJLCPCBに発注をかけます。
JLCPCBはPCBの製造と組み立てを行っている企業です。
低額、届くのが早いということもあり、ロボコニストの味方ですね

基盤外形は100mm×100mm以内までは同じ額なので、そこに収まるように設計するといいでしょう。
完成したら作ったデータをプロットして発注をかけましょう。
参考にしたサイト
MD作りの参考->https://iwamechatronics.hatenablog.com/entry/2023/12/18/084812
スイッチの参考->https://www.marutsu.co.jp/pc/static/large_order/1405_311_ph
JLCPCB->https://jlcpcb.com/jp