はじめに
スクラムマスターの資格を取得する際の研修で、心理的安全性の重要性を学びました。チーム内でお互いに自由に意見を言い合える環境を作ることは、スクラムの成功には欠かせません。
その中でも、私が特に課題だと感じたのはオンラインMTGでした。リモートワークが主流となった今、会議のやり方一つでチームの心理的安全性が大きく変わると実感しました。
本記事では、オンラインMTGにおける心理的安全性の課題と、それに対して私が実践した改善策を紹介します。
1. オンラインMTGの心理的安全性の課題
近年、多くの会議がオンラインで実施されています。その際、よく見られる光景として、発言者以外がミュート&カメラOFFの状態が挙げられます。
もちろん、音声トラブルやプライバシーの問題などの理由があり、この運用をしているチームも多いでしょう。しかし、この状況には大きなデメリットがあります。
発言後の「沈黙」
- 発言者が話した後、シーンとした時間が生まれる
- ベテランメンバーは気にならないかもしれないが、新人や普段発言しないメンバーには心理的負担が大きい
- 「数秒間の沈黙の地獄」を経験したら、次に発言しようと思わなくなる
さらに、「もっと質問しろ」と強要する文化があると、ますます発言しづらい環境になってしまいます。
この課題を解決するために、私はある策を講じました。
2. 実践した改善策
私が実践したのは、「リアクション機能の活用」 です。
リアクション機能とは、オンライン会議ツールに備わっている、👍(いいね)や👏(拍手)、😊(笑顔)などのアイコンを押せる機能です。
リアクション機能の活用ルール
-
誰かが発言したら、必ずリアクションをする
- 「👍(いいね)」や「👏(拍手)」を押して、話を聞いていることを伝える
- 大したコメントをする必要はなく、「聞いているよ」の意思表示が重要
-
発言に対して、短いフィードバックを送る
- 「いい視点ですね!」や「なるほど」といった簡単なコメントをチャットで送る
- これにより、発言者が「ちゃんと聞いてもらえている」と実感しやすくなる
これを導入したことで、発言者がシーンとした空間を感じることなく、安心して話せるようになりました。
3. 取り組みの効果
このリアクション文化を導入した結果、以下のような効果を実感しました。
-
発言のハードルが下がる
- 「聞いてもらえている」という安心感が生まれ、新人や発言しづらいメンバーも積極的に話せるようになった。
-
チームの一体感が向上する
- ミュート&カメラOFFでも、リアクションによって「ちゃんと会話が成立している」と感じられる。
-
文化として徐々に広がる
- 最初は自分のチームだけで実践していたが、次第にグループ事業所や部署全体にも広がっていった。
オンラインMTGでは、「心理的安全性を確保するためには、発言者に寄り添うリアクションが大事」だと強く実感しました。
4. おわりに
心理的安全性を確保するには、チーム全員が「発言しやすい環境づくり」を意識することが大切です。
オンラインMTGでは、リアクション機能を活用することで、発言しやすい空気を作ることができます。これは決して強制するものではなく、数人が実践するだけで自然と広がっていく文化だと感じました。
もし、オンライン会議で発言の少なさや沈黙が気になる場合は、ぜひ試してみてください!