Route53のルーティングポリシー表
ルーティングポリシー | 一言 | 概要 | 利用例 |
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シンプルルーティング | 基本 | 単一のリソースにトラフィックを送る基本的なルーティング。 | 小規模なウェブサイトやアプリケーションで、特定のEC2インスタンスにトラフィックを送る場合など。 |
フェイルオーバールーティング | 障害時 | プライマリリソースが利用できない場合にセカンダリリソースに切り替える。 | プライマリのウェブサーバが障害発生時にバックアップサーバを利用する場合。 |
加重ルーティング | 比率 | 各リソースに特定の比率でトラフィックを分散する。 | A/Bテストや、複数のリソース間でトラフィックを割合に応じて分散する場合。 |
レイテンシールーティング | 早い | 最も低いレイテンシーのリソースにトラフィックを送る。 | グローバルユーザーが最も近いリージョンのリソースを利用できるようにする場合。 |
地理的ルーティング | 地域 | ユーザーの地理的位置に基づいてリソースを選択。 | 日本のユーザーを東京リージョン、米国のユーザーを北バージニアリージョンに誘導する場合。 |
地理プロキシルーティング | 柔軟 | IPアドレスに基づいて地理的に最適なリソースを選択。 | IPアドレス範囲を考慮しながら特定のエリア向けサービスを提供する場合。 |
複数値回答ルーティング | 負荷分散 | 複数のリソースのうち、ランダムに選ばれた値を返す。 | 高可用性を目的として複数のリソースを設定し、ランダムに返却することで負荷分散を行う場合。 |
補足
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シンプルルーティング
他のポリシーを使わない場合のデフォルトで、最も基本的なルーティング方式です。トラフィックを特定のリソースに集約します。 -
フェイルオーバールーティング
Route53のヘルスチェックと連携して動作します。プライマリリソースがダウンしたと判断された場合、セカンダリリソースに自動的にトラフィックを転送します。 -
加重ルーティング
各エンドポイントに割り当てる「重み」を設定します。例えば、エンドポイントAに70%、エンドポイントBに30%と設定可能です。 -
レイテンシールーティング
ユーザーとAWSリージョン間のレイテンシーを計測し、最速の応答時間を持つリソースにトラフィックを送ります。 -
地理的ルーティング
地域ごとの法規制やサービスのカスタマイズに適しています。 -
地理プロキシルーティング
IPアドレスベースでトラフィックを制御し、地理的な制約を超えて柔軟なルーティングが可能です。 -
複数値回答ルーティング
高可用性と負荷分散を目的とした設定で、ユーザーが利用可能な複数のリソースのいずれかをランダムに返します。