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iOS26のApple Intelligenceをショートカットアプリから遊ぶ

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はじめに

iOS26がリリースされました。UI的にはLiquid Glassが目玉ですが、個人的にはApple Intelligenceの強化が非常にアツいと感じています。

今回のアップデートで、ショートカットアプリからApple Intelligenceのモデルを呼び出せるようになりました。またiOS18からApple IntelligenceのモデルとしてChatGPTが利用できるようになっており、ショートカットアプリからChatGPTを利用できるようになったことになります。

iOS18からショートカットからChatGPTアプリのアクションを利用することはできたのですが、それだけだと、文章の生成や編集はできていたのですが、その出力をパースしてほかのアプリに渡すことが困難でした。

iOS26からは、ショートカットアプリからApple Intelligenceのモデルを呼びだせるだけでなく、出力をJSON形式で受け取ることができるようになりました。これにより、ChatGPTの出力をパースして、他のアプリに渡すことが非常に簡単になりました。

本記事では、iOS26のApple Intelligenceをショートカットアプリから利用して日常生活を便利にするレシピを紹介します。

Apple IntelligenceとChatGPTを連携させる

Apple IntelligenceのモデルとしてChatGPTを利用するためには最初に連携設定が必要です。
https://support.apple.com/ja-jp/guide/iphone/iph00fd3c8c2/26/ios/26

ChatGPTの有料プランと連携しておくとモデルの利用制限が緩くなるみたいです。
ChatGPTに課金している人は追加料金はかからないので連携するのがおすすめです。

ショートカットアプリのApple Intelligenceアクション

ショートカットアプリでChatGPTモデルを試すには、以下の画像のように、テキストのアクションと、Apple Intelligenceの「モデルを使用」アクションをつなげるとテストが簡単です。

スクリーンショット 2025-09-18 22.14.49.png

ちなみに、モデルはChatGPT以外にも、Appleのプライベートクラウドのモデルと、エッジデバイスのモデルが使えます。エッジデバイスはほとんど使いものになりませんが、クラウドモデルは簡単なタスクならできそうです。(時々応答が遅いことがありました)

IMG_0067.PNG

構造化出力

ただテキストを返すだけだと既存のChatGPTアクションと変わらないのですが、「モデルを使用」アクションでは出力形式を変更することができます。

  • テキスト
  • 数値
  • 日付
  • ブール値
  • リスト
  • 辞書

スクリーンショット 2025-09-18 22.34.40.png

このようにすると出力を後続のステップで変数として参照できるのです!

Webに基づく回答

Apple IntelligenceのChatGPTモデルはただのAPIではなく、Web検索が使えるので、最近情報なども調べてくれます。便利ですね。

IMG_0070.PNG

一方でコードインタープリタには対応していない模様でした。残念です。

レシピ1: 写真文字起こし

さてこのショートカットを使った活用レシピをいくつか紹介していきます。
一つ目は写真を文字に起こしてメモに追加するショートカットです。

  1. 写真を撮る
  2. ChatGPTを使って文字起こしする
  3. クラウドモデルを使ってタイトルを生成する
  4. 今日の日付_{タイトル}という名前で文字起こしの内容を新規メモを作成する
  5. 撮った写真をメモに添付する

スクリーンショット 2025-09-18 22.51.24.png

こんな形でアクションを繋げていくと簡単に作成することができました。
ホーム画面にショートカットのアイコンを作成して実行できるようにしています。

実行例

サンプルとしてパピコの成分表示を読み取ってもらいました。

チョココーヒーははりラクトアイス.jpeg

結果

文字起こし結果と画像を一つのメモにまとめることができました。

細かいところは読み取りの誤りもありますが、8−9割は正しく読み取ることができました。
間違えたところも、画像も一緒にメモに追加されるので後で修正すれば問題ありません。

2025-09-18_papico(パピコ)アレルギー物質と成分情報
はい、画像の文字をそのまま文字起こしします。

---

papico(パピコ)(45ml×10本)

原材料に含まれる  
アレルギー物質(28品目中)  
チョココーヒー:乳成分・ゼラチン  
ホワイトサワー:乳成分  
グレープ:大豆

※グレープの製造ラインでは、乳成分を含む製品を製造しています。  

---

●チョココーヒー 種類別 ラクトアイス  
無脂乳固形分 4.3% 植物性脂肪分 2.8%  
原材料名:乳製品(生乳(国産))、砂糖、植物油脂、  
水あめ、カカオマス、チョコレート、ココアパウダー、  
香料、安定剤(増粘多糖類)、乳化剤、  
(一部に乳成分・ゼラチンを含む)  

---

●ホワイトサワー 種類別 氷菓  
原材料名:砂糖(外国製造、国内製造)、乳製品、  
水あめ、異性化液糖/安定剤(増粘多糖類)、  
酸味料、香料、乳化剤、(一部に乳成分を含む)  

---

●グレープ 種類別 氷菓  
原材料名:異性化液糖(国内製造)、砂糖、植物油脂、  
ぶどう果汁、濃縮ぶどう果汁、デキストリン、  
食塩/安定剤(増粘多糖類)、香料、酸味料、  
乳化剤、(一部に大豆を含む)

---

内容量:450ml(45ml×10本)  
製造者:江崎グリコ株式会社  
    〒555-8502 大阪市西淀川区歌島4-6-5  

製造所:埼玉県児玉郡上里町大字嘉美274-1  

---

保存上の注意:  
家庭では−18℃以下で保存してください。  
一度溶けた製品を再び凍らせると食感が変わりますので、  
ご注意ください。  

---

※本品は白い粒々状の果実とぶどう果汁が入っています。  
※開封後はお早めにお召し上がりください。  

---

乳酸菌65億個(2本当たり)  
※殺菌乳酸菌を使用しています。  
※製品2本当たりの含有量です。  

---

内容量の割合:チョココーヒー 4本、ホワイトサワー 4本、グレープ 2本

原材料に含まれるアレルギー物質(28品目中)  
チョココーヒー:乳成分・ゼラチン  
ホワイトサワー:乳成分  
グレープ:大豆

※グレープの製造ラインでは、乳成分を含む製品を製造しています。

---

要冷凍

---

あなたの声 大切にします  
グリコお客様センター  
📞 0120-917-111  
www.glico.com/jp

---

エネルギー・栄養成分表の部分や一部細かい文字は画像の角度の関係で読めませんでした。

---

この文字起こしを表形式に整理することもできますが、どうしますか?

レシピ2: レシートを家計簿に記録

今度は買い物のレシートを家計簿に転記するショートカットを作成していきます。

記録先はNumbersアプリのスプレッドシートにします。
本当はGoogleスプレッドシートとかの方がその後の自動化が楽なのですが、デフォルトでショートカットのアクションが充実しているのはNumbersの方でした。

Numbersではフォームという画面でデータを一件ずつ登録する入力フォームを作成することができ、ショートカットからも1件ずつ追加できます。そのため、家計簿用の入力フォームを事前に作っておきます。

家計簿を開く.png

スプレッドシートの準備ができたらショートカットを作成していきます。

  1. 入力を共有シートから受け取る
  2. ChatGPTを使ってレコードに起こす
    • 出力形式は辞書ではなく、リストにするのがポイント
    • フォームの順番通りに文字列のリストを生成するようにプロンプトを調整
  3. Numbersの「フォームにレコードを追加」アクションでフォームに転記する

プロンプト例

入力を取り込み用のレコードに変換してください。

## ルール
入力全体を1レコードにすること。
複数の品目がある場合は合計金額を計算し1レコードにしてください。

## 形式
カラムごとに一行の文字列に出力すること
日付:yyyy/mm/dd
店名
カテゴリ:食費、ドラッグストア、外食、コンビニ
金額:税込円、数値のみ
摘要:買ったものの概要

## 例
2025/09/01
ローソン〇〇店
コンビニ
1984
弁当、酒

## 入力
{ショートカットの入力}

スクリーンショット 2025-09-18 23.13.30.png

実行例

レシピ1のショートカットを使って餃子の王将のレシート文字起こしをした結果に対して、やってみました。
ショートカットを起動するにはテキストを範囲選択し「共有」からショートカットのアクションを選択します。

結果

IMG_0075.PNG

すると期待通りにフォームへ転記することができました。
摘要が若干注文してないものまで入ってますが、許容範囲内です。

レシピ3: 文章からTODOを作成する

最後のレシピとして、リマインダーの作成をしてみます。この例では一回に複数のリマインダーを登録します。

  1. 共有シートから入力テキストをうけとる
  2. 現在の日付を取得する
  3. ChatGPTを使用
    • 入力からTODOリストを作成するように指示する
    • 相対日付(明日など)を現在の日付を基準にした絶対日付に変換するように
    • 出力はリスト形式にする
  4. リストの項目に対して繰り返す
    1. リマインダに登録
  5. 追加したリマインダーリストを開く

スクリーンショット 2025-09-18 23.26.59.png

実行例

例として架空の依頼メールからTODOを作成してみます。

お疲れさまです。△△です。
来週の金曜のプロジェクト定例に向けて、いくつかお願いがあります。
	1.	市場調査資料の更新
 最新のデータを反映して、グラフと数値を整理してください。特に競合2社の動向は強調したいです。
	2.	発表スライドのチェック
 僕が作成したドラフトを共有しました。誤字脱字の確認と、技術的に不正確な部分がないかレビューをお願いします。
	3.	会場準備の確認
 オンライン参加者も多いので、機材や接続テストを前日までに済ませておいてください。

期限は1、2は来週火曜まで、3は定例前日までにお願いします。
急で申し訳ないですが、サポートいただけると助かります!

結果

3つのTODOが起票されました。日付も意図通りになっており、完璧でした。

  • 市場調査資料の更新 (2025-09-23)
  • 発表スライドのチェック(2025-09-23)
  • 会場準備の確認 (2025-09-25)

おわりに

この記事ではiOS26のAppleIntelligenceのショートカット機能を使って日常作業を便利にするレシピをいくつか紹介しました。
ChatGPTモデルで画像を分析したり、テキストから情報を抽出することで、自動化の幅が広がりそうだなと感じています。
皆さんもぜひ試してみてください!

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