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ITプロジェクトの全体像:「いつ・誰が・何をするか」が一枚で分かる構造図

Last updated at Posted at 2026-01-27

初めてITプロジェクトに関わることになったけれど、「正直、全体像がよく分からない……」という声を、現場でよく聞きます。

要件定義をして、開発ベンダーに発注するんでしょ?というざっくりしたイメージはあるものの、

  • 実際にはどんな段取りで進むのか
  • いつ、誰が、何を考える必要があるのか

といったプロジェクト全体の流れまでは分かっていない、という人は意外と多いです。

その結果、現場ではこんなことが起こりがちです。

  • とりあえず要件定義を始めてしまう
  • 「まずは見積が必要だ」と焦ってしまう
  • 計画がないまま進み、行き当たりばったりになる

これは個人の能力というより、ITプロジェクトの全体像を最初に共有されていないことが原因です。この記事では、初めての人でも全体像が掴めるように、ITプロジェクトの進め方を「大きな流れ」に絞って解説します。

まずは、何を・どんな順番で進めていくのかを押さえることで、安心感を持ってプロジェクトに向き合えるようになるはずです。

この記事でわかること

  • ITプロジェクトで何を、どの順番で進めていくのか
  • 各工程でやる作業と主な担当者
  • 作るべき成果物の概要

ITプロジェクトの全体像

まずは、ITプロジェクトの全体像を図で確認してみましょう。

image.png

ITプロジェクトは、大きく分けると次の 4つのフェーズ で進みます。

  • 計画
  • 企画・要件定義
  • 開発
  • 導入

はじめに、プロジェクト全体の目的や進め方を決める 計画フェーズ があります。その後、企画・要件定義フェーズ で課題を整理し、対応方針を定めたうえで、システムとして何を実現するかを要件としてまとめます。

要件が固まったら、それを どう実現するか(ソリューション方針) を検討し、要件とソリューション方針をもとに開発ベンダーから見積を取ります。

見積を確認し、社内での決裁などを経て発注したら、開発フェーズ としてベンダー側でシステムの設計・開発・テストが進みます。開発が一通り完了したら、発注元で受け入れテストを行います。

テストで品質に問題がないことを確認できたらリリースし、導入フェーズ として、現場で使われるよう定着支援を行っていきます。

全体像を整理すると、このような流れになります。各フェーズの中にはさらに細かい作業がありますが、まずは「どんな順番で何が起きるのか」という全体の流れを掴むことが重要です。

各工程の概要

全体像を把握したうえで、ここからは各工程の概要を見ていきます。
まずは、それぞれの工程で

  • 何をするのか
  • 誰が中心となって進めるのか
  • どんな成果物を作るのか

ざっくり掴むことが大切です。

工程全体は、次の10ステップで構成されています。

  • ① プロジェクト計画
  • ② 課題・現状分析
  • ③ 対応方針の決定
  • ④ 要件定義
  • ⑤ ソリューション方針検討
  • ⑥ 見積・発注
  • ⑦ 構築(設計・開発・テスト)
  • ⑧ 受入確認(UAT)
  • ⑨ リリース
  • ⑩ 現場定着支援

ここでは詳細な手順には踏み込まず、「各工程の役割」を中心に整理していきます。

① プロジェクト計画

ITプロジェクトが始まったら、最初に行う工程です。プロジェクト全体の計画をたて、可視化していきます。

  • 主な担当
    PM(業務企画・IT企画)

  • 成果物
    プロジェクト計画書

② 課題・現状分析

理想と現実のギャップをはかり、そこから課題を抽出していきます。対応方針の検討とセットで行うこともあります。

  • 主な担当
    業務企画

  • 成果物
    課題一覧、AsIs業務フロー

③ 対応方針の決定

課題に対して、どのような方針で対応するか?を決める工程です。

  • 主な担当
    業務企画

  • 成果物
    課題・対応方針一覧

④ 要件定義

対応方針をもとに、「システムで何を実現するか」を具体化する工程です。ToBeの業務フローを作成し、それをベースに業務要件、機能要件を具体化していきます。

  • 主な担当
    業務企画・IT企画

  • 成果物
    ToBe業務フロー、業務要件定義書、機能要件定義書、非機能要件定義書

⑤ ソリューション方針検討

どのような手段で要件を実現するか決める工程です。複数のソリューション案から、プロジェクトで採用するソリューションを決めます。

  • 主な担当
    IT企画・業務企画

  • 成果物
    ソリューション方針

⑥ 見積・発注

要件とソリューション方針を前提に、正式にベンダーへ依頼する工程です。まずは、RFP等をもとに見積もりを取り、社内での決裁を得たのち、正式に発注を行います。

  • 主な担当
    IT企画

  • 成果物
    見積書、契約書

⑦ 構築(設計・開発・テスト)

要件を、実際のシステムとして形にする工程です。設計からテストまでを対象にすることが多いですが、どこまで発注するかはプロジェクトにより変わります。

  • 主な担当
    開発ベンダー

  • 成果物
    システム一式、テスト結果

⑧ 利用者確認(UAT)

完成したシステムを、実際の業務目線で確認する工程です。発注者側でテストシナリオを作成し、最終的な品質確認を行います。

  • 主な担当
    業務企画・現場担当者

  • 成果物
    UATシナリオ、UAT結果

⑨ リリース

確認が完了したシステムを、本番環境へ展開します。

  • 主な担当
    開発・保守ベンダー

  • 成果物
    リリース完了報告

⑩ 現場定着支援

システムが現場で「使われ続ける状態」を作る工程です。マニュアルや運用ルールの整備、現場広報など、使われるための対応を行います。

  • 主な担当
    業務企画

  • 成果物
    運用ルール、マニュアル など

まとめ

ITプロジェクトには、多くの作業や工程があります。そのすべてを最初から細かく理解するのは、決して簡単なことではありません。

一方で、全体の流れだけでも把握できていると、

  • いま取り組んでいる作業が、どの工程に位置づくのか
  • この判断が、次にどこへつながっていくのか

といった点が少しずつ見えるようになります。

後続の工程を知っているだけで、目の前の作業が「何のために行われているのか」を理解しやすくなり、プロジェクトへの向き合い方も変わってきます。

ITプロジェクトは、個々の作業だけを見ると分かりにくく感じがちですが、全体像として眺めると、やっていることの意味や役割が整理されていきます。

今回まとめた全体像が、プロジェクトの流れを整理したり、状況を考える際の一つの土台として役に立てば幸いです!

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