はじめに
Microsoft Teams のチームやチャネルの作成方法や種類などについてまとめてみました。
チームの作成
チームは以下の方法で作成することができます。
- Teams クライアント
- Teams 管理センター
- Teams PowerShell
Teams クライアント
一般ユーザーがチームを作成する場合は以下の手順で Teams クライアントから作成します。
チームを作成したユーザーが自動的にチームの所有者になります。チームの所有者はチームのメンバーや設定を管理するユーザーです。
パブリック チーム と プライベート チーム
チームには "パブリック" と "プライベート" の 2 種類があります。
パブリックにすると誰でもチームを検索して [チームに参加] ボタンから参加することができます。プライベートの場合、チームの所有者が追加したメンバーのみ参加することができます。
Teams 管理センター
管理者がチームを作成する際には、Teams 管理センターから作成することができます。
Teams 管理センターはブラウザから https://admin.teams.microsoft.com/ にアクセスして、"Teams 管理者" ロールが割り当てられているユーザーでサインインして使用します。
Teams 管理センターからチームを作成する場合には、任意のユーザーを所有者に設定して作成することができます。
(参考:Microsoft Teams 管理センターでチームを管理する)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/manage-teams-in-modern-portal
Teams PowerShell
Teams PowerShell を使用してチームを作成することもできます。チームの作成は "New-Team" コマンドで行います。
- Teams PowerShell のインストール
管理者権限で PowerShell を開き、以下のコマンドを実行してください
Install-Module -Name PowerShellGet -Force -AllowClobber
Install-Module -Name MicrosoftTeams -Force -AllowClobber
- チームの作成
Connect-MicrosoftTeams
New-Team -DisplayName "テストチーム"
(参考:PowerShell モジュールMicrosoft Teamsインストールする)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/teams-powershell-install#installing-using-the-powershellgallery
(参考:New-Team)
https://learn.microsoft.com/en-us/powershell/module/teams/new-team?view=teams-ps
以降のメンバーの追加やチャネルの作成では Teams クライアントからの手順のみ記載しています。Teams 管理センターや Teams PowerShell から行うこともできます。
メンバーの追加
作成したチームに以下の手順でメンバーを追加します。
- チームの右の […] から [メンバーの追加] をクリックします
- 追加したいユーザーを検索します
グループを指定してグループに含まれるユーザーをまとめて追加することもできます
- 追加するユーザーをメンバーとして追加するか、所有者として追加するかを選択します
今回はメンバーとして追加します
- チームの右の […] から [チームを管理] をクリックします
-
[メンバー] タブからチームの所有者やメンバーを確認することができます
追加したユーザーが [メンバーおよびゲスト] に表示されていることを確認します
メンバーのアクセス許可
チームの所有者は [設定] タブの [メンバーのアクセス許可] からメンバーに許可する操作を変更することができます。
チームのメンバーには [設定] タブが表示されません。
メンバー数に関する制限事項
チームのメンバーや所有者の数には以下のような制限があります。
- チームのメンバー数の上限:25,000 人
- チームの所有者の数の上限:100 人
- メンバー数 10,000 人以上のチームではチーム / チャネルを指定したメンションが不可
(参考:Microsoft Teams の制限事項と仕様)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/limits-specifications-teams#teams-and-channels
さらに、メンバー数が 10,000 人以上のチームでは、チーム/チャネルのメンションはブロックされます。
ゲストの追加
チームには以下の手順で組織外のユーザーをゲストとして招待することができます。
- チームの右の […] から [メンバーの追加] をクリックします
- ゲストとして招待したい組織外ユーザーのメールアドレスを入力します
-
[追加] ボタンをクリックすると組織外ユーザーがゲストとしてチームに追加されます
- チームの右の […] から [チームを管理] をクリックします
-
[メンバー] タブに招待したゲストが表示されていることを確認します
"ゲスト" は Teams に限らず、SharePoint などを組織外のユーザーと共有するための Microsoft 365 / Entra ID の仕組みです。
(参考:Microsoft 365 管理センターのゲスト)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/admin/add-users/about-guest-users?view=o365-worldwide
ゲストユーザーが招待を承諾する手順
ゲストとして招待されたユーザーは、以下の手順で招待を承諾してゲストとしてチームに参加することができます。
- ゲストとしてチームに招待されると、ゲストに以下のような招待メールが送信されます
メールの [Microsoft Teams を開く] をクリックします
- Teams クライアント右上のアイコンから、ゲストとして招待されている組織をクリックします
- 招待を承諾するダイアログで [続行] ボタンをクリックします
- アクセス許可の確認ダイアログで [承諾] をクリックします
- ゲスト ユーザーのアカウントに切り替わり、招待元のチームに参加することができます
補足
追加されたゲスト ユーザーの確認
チームに招待したゲストは組織のユーザーにゲスト ユーザーとして追加されます。以下の手順で Entra ID 管理センターから確認することができます。
- Microsoft 365 管理センター (https://admin.microsoft.com) から [ID] をクリックします
-
[すべてのユーザー] でゲストのメールアドレスで検索すると、ゲストユーザーが追加されています
Entra 管理センターからゲスト ユーザーを招待する
チームに追加せずゲスト ユーザーの招待のみを行う場合には、Entra 管理センターから組織外ユーザーをゲストとして招待します。
[+ 新しいユーザー] - [外部ユーザーの招待] から組織外ユーザーをゲストとして招待します。
チームにゲストを追加すると、裏では以下の 2 つの処理が行われています。
- 組織外ユーザーをゲスト ユーザーとして組織に招待する
- 招待したゲスト ユーザーをチームに追加する
ゲストを追加できない場合
チームにゲストを追加する際にエラーで追加できない場合、以下の原因が考えられます。
原因 1. Teams 管理センターで [ゲスト アクセス] がオフになっている
[ユーザー] - [ゲスト アクセス] が "オン" になっていることを確認してください。
"オフ" になっているとゲストをチームに追加することができません。
原因 2. Entra 管理センターでゲストの招待が制限されている
[External Identities] - [外部コラボレーションの設定] の [ゲスト招待の制限] でゲストの招待が制限されている場合、許可されたユーザーのみがゲストを追加することができます
チャネルの作成
以下の手順で作成したチームにチャネルを追加することができます。
チャネルには以下の 3 つの種類があります。
- 標準チャネル
- プライベートチャネル
- 共有チャネル
※ Teams クライアントでは "共有済み" と表示されています
(参考:チャネル機能の比較)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/teams-channels-overview#channel-feature-comparison
標準チャネル
チームに所属しているすべてのユーザーが利用できるチャネルです。
プライベートチャネル
チームに所属しているユーザーのうち、追加した特定のユーザーのみが利用できるチャネルです。追加されていないユーザーには表示されません。
プライベートチャネルは、チームと同様に所有者とメンバーを設定します。
プライベートチャネルの所有者は、チームの所有者と異なるユーザーを指定することができます。
プライベートチャネルの所有者は […] から[メンバーの追加] をクリックして、プライベートチャネルにメンバーを追加することができます。
共有チャネル
標準チャネルとプライベートチャネルはともにチームに所属しているユーザーのみが利用できます。
共有チャネルは他のチームや、他の組織のユーザーが参加できるチャネルです。共有チャネルを利用すると、組織外のユーザーをゲストとして招待することなく、直接共有チャネルに追加することができます。
組織外のユーザーが共有チャネルを利用するには、双方の組織で下記の B2B 直接接続の設定が必要です。
(参考:Microsoft Teams の共有チャネル)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/shared-channels
(参考:外部組織との B2B 直接接続を設定する)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/entra/external-id/cross-tenant-access-settings-b2b-direct-connect
チャネルに関する制限事項
チームに作成できるチャネルの数には以下のような制限があります。
- チームの合計チャネル数の上限:1,000
- チームのプライベートチャネル数の上限:30
- プライベートチャネルのメンバー数の上限:250
(参考:Microsoft Teams の制限事項と仕様)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/limits-specifications-teams#teams-and-channels
チャネルによる添付ファイルの保存先の違い
チャネルにメッセージを投稿する際に、[ファイルを添付する] - [このデバイスからアップロード] よりファイルを添付しアップロードすることできます。
アップロードしたファイルは [ファイル] タブに表示されます。
チャネルにアップロードしたファイルは SharePoint サイトに保存されています。[ファイル] タブの […] から [SharePoint で開く] をクリックすると、保存先の SharePoint サイトがブラウザで開きます。
チャネルの種類によって、保存先の SharePoint サイトが異なります。
標準チャネル / プライベートチャネル / 共有チャネルでは、アップロードしたファイルはそれぞれ異なる SharePoint サイトに保存されます。
標準チャネルの場合
アップロードしたファイルはチームの名前と同名の SharePoint サイトに保存されます。SharePoint サイトでは標準チャネルごとにフォルダが作成され、各標準チャネルにアップロードされたファイルが保存されます。
プライベートチャネル / 共有チャネルの場合
アップロードしたファイルはプライベートチャネル、または共有チャネルの名前と同名の SharePoint サイトに保存されます。
(参考:Teams と SharePoint の統合の概要)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/sharepoint/teams-connected-sites