はじめに
Teams 電話でユーザーに電話番号を割り当てるには、複数の方法があります。それぞれの方法についてまとめました。
ユーザーに電話番号を割り当てる方法
ユーザーに電話番号を割り当てるには、以下のいずれかを使用します。
- Teams 管理センター
- Teams PowerShell
1. Teams 管理センターから割り当てる方法
Teams 管理センターから割り当てる場合、方法が 2 つあります。
1-1. ユーザー管理画面
まず、ユーザーの詳細画面から割り当てる方法です。
[ユーザー] - [ユーザー管理] から電話番号の割り当てたいユーザー名をクリックします。
[アカウント] タブ の [プライマリ電話番号を割り当てる] をクリックします。
割り当てる電話番号の種類を選択します。
ユーザーに割り当てる電話番号を選択し、[適用] をクリックすると電話番号の割り当てが行われます。
この例ではダイレクト ルーティングの電話番号を割り当てています。ダイレクト ルーティングの場合は電話番号をプルダウンから選択せずに、直接番号を入力することができます。
「エンタープライズ VoIP」について
[アカウント] タブには [エンタープライズ VoIP] のトグルがあり、オンとオフを切り替えることができるようになっています。このトグルはユーザーの Teams 電話を有効化するためフラグです。
電話番号をユーザーに割り当てると、ユーザーの Teams 電話が自動的に有効化され、Teams 電話の各機能を利用できます。しかし、転送されてきた通話を受話するだけのような利用方法の場合、必ずしもユーザーに電話番号を割り当てる必要はありません。
このような場合にトグルをオンにすれば、ユーザーに電話番号を割り当てることなく、Teams 電話を有効化することができます。
(参考:ライセンスと音声有効化)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/setting-up-your-phone-system#licenses-and-voice-enablement
ユーザーから Teams 電話スタンダードライセンスの割り当てを削除すると、ユーザーへの電話番号の割り当ても自動的に解除されます。
(参考:ライセンスが電話番号管理に与える影響)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/phone-numbers-licensing-changes
1-2. 電話番号管理画面
もう 1 つの方法は、電話番号の一覧画面から割り当てる方法です。
[音声] - [電話番号] をクリックし、割り当てたい電話番号を選択します。[編集] ボタンから割当先にユーザーを指定し、[適用] をクリックするとユーザーに電話番号が割り当てられます。
ダイレクト ルーティングの電話番号について
ダイレクト ルーティングでは、自分で別途契約しているキャリアから発行された電話番号を使用します。そのため、以前までダイレクト ルーティング電話番号は [電話番号] 画面に表示されませんでした。
現在は、以下のようなダイレクト ルーティングの電話番号も画面に表示されます。
- 一度ユーザーに割り当てたことのある電話番号
- [追加] ボタンから追加した電話番号
[追加]ボタンから [ダイレクト ルーティング] を選択し、以下のような CSV をアップロードすることで電話番号が追加されます。
TelephoneNumber |
---|
+815012342222 |
+815012343333 |
+815012344444 |
... |
(参考:直接ルーティング番号をテナントにアップロードする)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/direct-routing-enable-users#upload-direct-routing-numbers-to-your-tenant
2. Teams PowerShell で割り当てる方法
電話番号の割り当ては Teams PowerShell でも行えます。多数のユーザーに電話番号を割り当てる必要がある場合は、PowerShell から行うと便利です。
(参考:Microsoft Teams PowerShell モジュールをインストールする)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/teams-powershell-install
以下はダイレクトルーティングの場合のコマンド例です。-PhoneNumberType で電話番号の種類を指定します。
コマンド例
- 電話番号の割り当て
Set-CsPhoneNumberAssignment -Identity "user01@atsmin.net" -PhoneNumber +815012341111 -PhoneNumberType DirectRouting
電話番号を割り当てず EnterpriseVoice をオンにして Teams 電話を有効化する場合は、以下のコマンドを実行します。
Set-CsPhoneNumberAssignment -Identity "user01@atsmin.net" -EnterpriseVoiceEnabled $true
(参考:Set-CsPhoneNumberAssignment)
https://learn.microsoft.com/en-us/powershell/module/teams/set-csphonenumberassignment?view=teams-ps
- 割り当てられている電話番号の確認
Get-CsPhoneNumberAssignment -AssignedPstnTargetId "user01@atsmin.net"
(参考:Get-CsPhoneNumberAssignment)
https://learn.microsoft.com/en-us/powershell/module/teams/Get-CsPhoneNumberAssignment?view=teams-ps
- 電話番号の割り当て解除
Remove-CsPhoneNumberAssignment -Identity "user01@atsmin.net" -PhoneNumber +815012341111 -PhoneNumberType DirectRouting
(参考:Remove-CsPhoneNumberAssignment)
https://learn.microsoft.com/en-us/powershell/module/teams/set-csphonenumberassignment?view=teams-ps
複数ユーザーへ割り当てるコマンド例
以下は電話番号と割当先ユーザーの UPN を記載した CSV を読み込んで、複数のユーザーへ電話番号の割り当てを行うコマンドの例です。
- PhoneNumberList.csv
TelephoneNumber | UPN |
---|---|
+815012341111 | user01@atsmin.net |
+815012342222 | user02@atsmin.net |
+815012343333 | user03@atsmin.net |
... | ... |
# CSV の各行に対して Set-CsPhoneNumberAssignment コマンドを実行しています。
Import-CSV -Path C:\work\PhoneNumberList.csv | foreach {Set-CsPhoneNumberAssignment -Identity $_.UPN -PhoneNumber $_.TelephoneNumber -PhoneNumberType DirectRouting}
おわりに
この記事で紹介している電話番号のほかに、ユーザーに個人用電話番号を割り当てることができます。これらの電話番号の違いついては以下の関連記事で紹介しています。
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