はじめに
Teams 電話における通話の転送は、2 つの異なる方法について同じ「転送」という用語が使われていて分かりにくいところがありましたので、まとめてみました。
通話の転送方法
Teams 電話における通話の転送方法は大きく 2 種類あります。この 2 つは英語ドキュメントでは Forward と Transfer という用語で区別されていますが、日本語では共に "転送" と訳されているため注意が必要です。
名前 | 説明 |
---|---|
Forward | 着信した通話をボイスメールや他のユーザーなどに自動的に転送する |
Transfer | 対応中の通話を他のユーザーなどに手動で転送する |
この記事では、2 つの方法を区別できるように、以降それぞれを Forward、Transfer と記載しています。
(参考:Microsoft Teamsでの通話転送、通話グループ、および同時呼び出し)
https://support.microsoft.com/ja-jp/office/a88da9e8-1343-4d3c-9bda-4b9615e4183e
※ 英語版:Call forwarding, call groups, and simultaneous ring in Microsoft Teams
https://support.microsoft.com/en-us/office/a88da9e8-1343-4d3c-9bda-4b9615e4183e
(参考:Microsoft Teams で通話を転送する)
https://support.microsoft.com/ja-jp/office/b7f40f14-e083-46b9-b739-68038c8f73a0
※ 英語版:Transfer a call in Microsoft Teams
https://support.microsoft.com/en-us/office/b7f40f14-e083-46b9-b739-68038c8f73a0
方法 1. Forward
通話の Forward は、着信した通話を自動的に他のユーザーや任意の電話番号へ転送する方法です。
日本語では "リダイレクト" という表現がイメージに近いと思います。
Forward の設定は、Teams クライアントの [設定] - [通話] - [通話の処理と転送] から行います。
方法 2. Transfer
通話の Transfer は Forward と異なり、ユーザーが通話を受話した後で、ユーザー自身で通話を転送する方法です。
Transfer を行うには通話中の画面から [転送] をクリックします。
[転送] クリックすると、現在の通話が自動的に保留になり、転送先のユーザーまたは電話番号を入力するダイアログが表示されます。
転送先を入力し [転送] を行い、転送先が受話すると自動的に現在の通話は終了します。
Transfer 先のユーザーが通話の Forward を設定している場合
通話の Transfer を行った際に、転送先のユーザーが通話の Forward を有効にしている場合、Forward の設定に従い通話がさらに転送されます。
Transfer 先のユーザーが通話をボイスメールへ Forward している場合、通話を Transfer するとボイスメールへ転送され、通話が終了してしまいます。
この場合に通話が終了しないようにする対策は 2 つあります。
対策 1. [応答がない場合はかけ直します] をオンにする
[応答がない場合はかけ直します] をオンにすると、転送先のユーザー B が Forward を有効にしている場合に転送元 (ユーザー A) へ着信させることができます。
受話することで、通話を継続することができます。
対策 2. [相談して転送] を使用する
[相談して転送] を行うと、あらかじめ転送先のユーザーとチャットまたは通話を行った後、通話を転送することができます。
あらかじめ転送先のユーザーへ通話することで、転送先ユーザーの Forward の設定を確認することができます。転送先のユーザーがボイスメールへ Forward している場合、以下の画面になります。
おわりに
Forward と Transfer の両方を「転送」と呼んでしまうと、特に Forward と Transfer 両方の関係する動作が分かりにくかったので、用語を分けて説明してみました。
ちなみに、Forward の設定の中では「リダイレクト」という用語も使用されています。それなら、Forward の日本語訳もリダイレクトの方が分かりやすいのでは、と思ったりしています。