はじめに
Teams 電話の通話キューについて、着信がエージェントに受話されなかった場合の動作に関する設定をまとめました。
通話キューの概要については以下に記載しています。
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着信がエージェントに受話されなかった場合
エージェントの許容範囲を超える着信があった場合には、以下の処理を行うことができます。
処理 | 設定タブ | 説明 |
---|---|---|
切断 | 例外処理 | 通話を終了する |
転送 (リダイレクト) | 例外処理 | 通話を転送する |
コールバック | コールバック | 通話を終了し、対応可能になったら掛け直す |
例外処理
通話の切断や転送といった例外処理を行う条件は、[例外処理] タブで以下を設定することができます。
条件 | 説明 |
---|---|
オーバフロー | キューで保留中の通話の数が設定値を超えた場合 |
タイムアウト | キューで保留中の通話の待機時間が設定値を超えた場合 |
エージェントがいない | 呼び出せるエージェントがいない場合 |
補足
オーバーフローの条件について
通話オーバーフローの条件でカウントされるのは、キューで保留中の通話の数です。エージェントが対応中の通話は含まれません。
エージェントがいない条件について
エージェントがいないと判定される条件は、[オプトインまたはサインイン済みのエージェントがいない] ことです。エージェントが通話中等の場合は当てはまりません。
[オプトイン] は [通話応答] タブの [エージェントは通話に加わりません] の設定がオンの場合、エージェントに表示されるトグルです。
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例外処理の条件が満たされた場合の処理は、以下を設定することができます。
通話を切断する
キューで保留中の通話を終了します。音声ファイルを再生したり、指定した応答メッセージ自動音声で再生することができます。
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通話を転送する
キューで保留中の通話を転送します。通話の転送先は以下から選択することができます。
外部の電話番号へ転送する場合
例外処理によって外部の電話番号へ転送するためには、リソースアカウントに電話番号や Direct Routing では音声ルーティングポリシーの割り当てが必要となります。
(参考:外部電話番号の転送 - 技術的な詳細)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/create-a-phone-system-auto-attendant?tabs=general-info#external-phone-number-transfers---technical-details
Microsoft 365 グループのボイスメールへ転送する場合
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コールバック
コールバックを設定すると、キューで保留中通話を一旦終了し、エージェントが対応可能になれば利用者へ掛け直すことができます。
コールバックは以下の流れで行われます。
- 着信がキューで保留中になる
- 指定したコールバックの条件が満たされる
- 利用者へメッセージを流し、コールバックを希望するか確認する
利用者が希望しない場合、例外処理の条件を満たすまで通話は引き続き保留中になる - 利用者が希望すれば、キューで保留中の通話が一度終了する
通話が終了してもキューには残り、引き続きエージェントが呼び出される - エージェントが通話キューからの着信に受話すると、利用者に着信する
コールバックで指定する条件は 例外処理と同様 です。
コールバックの条件は、例外処理の条件よりも先に満たされるように設定します。
条件のほか、利用者へ流すメッセージや利用者が希望する場合にダイヤルするキーを指定します。
利用者がコールバックを登録した後、例外処理によって着信がキューから削除された場合、[コールバックを完了できなった場合] で指定したグループにその旨のメールが送信されます。
(参考:手順 6: 例外処理)
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/create-a-phone-system-call-queue?tabs=call-exception-handling#step-6-exception-handling-1