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【実践!】Gemini 3と仕事部屋模様替え大作戦!

Last updated at Posted at 2025-12-10

あ〜仕事部屋の模様替えしてぇ〜(※はじめに)

最近仕事をしながらずっとこんなことを考えています。

デスクの目の前が窓なので、カーテンを閉めると暗いし開けると眩しいし、いい加減動かしたいなと前々から思ってはいたのですが、若かりし頃の私が「でかけりゃでかいほどいい」という短絡的な考えでオーダーしたデスクは 180cm×70cm というバカでかサイズなので、一人で動かすには手が足りずに後回し状態でした。

IMG_6494.jpeg

また私の仕事部屋は、2匹のねこも一部間借りしている都合上、このデスクの横や後ろには、キャットタワーやトイレなどのねこ用家具といった、部屋を窮屈にするものが色々と配置されているので、もう少しねこの導線のためにもなんとかせな...と考えるようになりました。

ジェミニさん、手伝ってくれるのか...?

11/19(水)に発表された Gemini 3(通称ジェミニさん)ですが、どうやら Spatial Reasoning(空間的推論)がアップデートされたようで、家具を配置した室内写真のサンプル生成なんてお手のものでは...?ということで、早速試してみることにしました。

準備するもの

実際役に立ったかどうかはさておき、模様替え素人の私が今回準備したものは以下のとおりです。

① 部屋の間取り図

こちらが実際の部屋の間取り図になります。だいたい6畳程度の小さいお部屋です。

image.png

ちなみに今の部屋はどうなっているかというと、ざっとこんな感じです。

image.png

仕事をする分にはあまり困ってはいないですが、ねこが追いかけっこする際なども走りにくそうにしているので、ねこファーストな身としては正直どうにかしてやりたいという感じです。

② 配置する家具の画像と寸法

今回配置を検討している家具の画像と寸法のデータを集めました。

家具 縦(奥行き) 高さ
デスク 180cm 70cm 70cm
椅子 67cm 55.6cm 132cm
キャットタワー 60cm 50cm 160cm
ラック   83cm 48cm 163cm
サイドテーブル 53cm 40cm 63cm
本棚 58cm 29cm 180cm

ジェミニさん、見せてくれよ、キミの力を

ということで、素材が一通り揃ったので実際に画像生成で確認していこうと思います。

まずは手始めに、現在のお部屋のサイズと、実際に家具を置いた際のスペースが問題ないか、数字で確認してみることにしました。

ベースとなるお部屋のサイズ横250cm × 縦345cmです。
ここにどんどん家具を配置していきます。
次のプロンプトからサイズを連携するので、配置とスペースの確認をお願いいたします。

ジェミニさん回答ありがとう。理解してくれているようでよかった。

承知いたしました! 清潔感のある明るいフローリングのお部屋ですね。
ご提示いただいたサイズと画像から、お部屋の条件を整理しました。

📋 お部屋の基本データ
サイズ:
横 250cm × 縦 345cm

面積:
約9平米(約 5.5畳〜6畳相当)

特徴:
・一方に大きな掃き出し窓(カーテン付き)。
・対面にクローゼット(折れ戸)。
・側面に入り口(引き戸)。

配置の注意点:
・クローゼットの扉が開くスペースを確保する必要がある。
・入り口引き戸の動線を塞がないようにする。

この「約6畳(250×345)」というキャンバスに、家具を配置していきます。

家具のサイズのご連携をお待ちしております!
送信いただければ、動線や使い勝手を考慮した配置パターンをご提案します。

ここから以下のようなプロンプトを順に与えて、家具を仮配置していきます。

まずはデスクです。
引き戸の向いの壁(画像一枚目、右側)に配置してください。
サイズは 幅180cm 奥行き70cm 高さ70cm です

次は椅子です。
デスクの前に配置してください。
幅67cm 奥行き55.6cm 高さ132cm

〜中略〜

最後、キャットタワーです
幅60cm 奥行き50cm 高さ165cm
右側の壁(引き戸の面)に配置したいです

すると、家具に合わせて配置とスペースについてコメントがあります。
以下は一例です。

🛋️ 現在の配置状況
デスク (180×70cm): 壁際に配置。

椅子 (67×55.6cm): デスクの中央手前にセット。

📏 サイズと動線の確認
必要なスペース: デスクの奥行き(70cm)+ 椅子の奥行き(約56cm)で、壁から約126cmのスペースを使います。

後ろの動線: 椅子に座ったり引いたりするには、デスクの端からさらに60〜80cmほどの空間が必要ですが、お部屋の短辺(250cm)を使っても、まだ背後に1m以上の通路が確保できています。ゆったりと使えますね。

ほうほう、正直本当かどうかわからないけどなかなかいいじゃないですか。

そんな感じでシミュレーションした結果がこちら。
本棚は一旦別の部屋に移籍ということで除きました。

|             (壁の面)           |
+---------------------------------+
|[クローゼット]    [ デスク ][サイドテーブル] |
|        [________]           |
|                 ■               |
|               [椅子]             |
|[クローゼット]                         |[掃き出し窓]      
|                                 |
|[ラック]                          |
|           [ キャットタワー ] |
+---------------------------------+
|         [引き戸/入り口]           |

おお...いいですねいいですね。もうだいぶ楽しくなってきています。

次に何も家具が置かれていない室内写真のベースを生成するために、以下のプロンプトを与えました。

添付の画像から、室内写真を生成してください。
家具は何も配置していない状態としてください。
部屋の詳細は以下のとおりです。
・長方形の部屋(約250cm×345cm)で、上部に2つのクローゼットが並んでいる。
・左側に引き戸、右側一面は壁。
・手前側に掃き出し窓がある
・壁は白色
・床はフローリング
カメラ位置は、部屋の入口付近(引き戸箇所)から奥に向かって撮影としてください。

生成された画像がこちらです。

image.png

早速すごいものが出てきましたね...

・手前側に掃き出し窓がある

なるほど、「手前側」は「床面」と判断されるという学びを得ることができました。

なぜそうなるのか、どういう解釈をしているのか聞いてみると、以下の回答が返ってきました。

申し訳ございません。ご指摘の通り、ご指示いただいた間取りと生成された画像の位置関係がちぐはぐな状態でした。

AIが画像を生成する際、「図面上の位置(東西南北)」と「カメラ視点から見た左右」の翻訳に失敗しており、一般的な部屋の学習データ(奥に窓があるパターンなど)に引きずられてしまっています。

いただいた間取り図を、カメラ位置(引き戸の位置)に立って見た視点に厳密に置き換えると、以下のようになります。
・立ち位置:図面の左側(引き戸)
・向いている方向:図面の右側(奥の壁)
・視界の「左手」側:図面の上側(クローゼット2つ)
・視界の「右手」側:図面の下側(掃き出し窓)
・視界の「正面」:図面の右側(何もない白い壁)

「部屋の構造」と「カメラの位置」が結構複雑な解釈をするようなので、ここは別でプロンプトを与えた方が混乱を生まずに良さそうですね。

ということで、プロンプトを直して改めて生成された画像がこちらになります。
フローリングやクローゼット、引き戸の色やデザインなど細かい部分はさておき、ほぼ現在の間取りと同じ状態が再現できました。

Gemini_Generated_Image_5of5di5of5di5of5 (2).png

Gemini_Generated_Image_7he6ho7he6ho7he6 (2).png

ではここからさらにイメージを具体化するために、実際に家具の画像を配置してみます。
ということで生成された画像がこちらになります。

Gemini_Generated_Image_trbiu5trbiu5trbi (1).png

Gemini_Generated_Image_lh4twclh4twclh4t (2).png

こちらも実際に配置することで、概ね想定通りのものが生成されました!

苦労したこと

と、すでにできあがったものはこちらになりますというお料理番組ライクな結果報告となりましたが、やはり苦労したのはジェミニさんとの対話でした。
私は室内写真を見て、何に対して手を加えて欲しいのかをかなり丁寧に説明していたつもりだったのですが、実はジェミニさんの受け取り方と大きな乖離をしている部分もあり、指示だしって難しいなーと改めて実感しました。

以下、今回苦労したことランキング Top3 になります。

第3位: 部屋や家具のデザイン、間取りが生成のたびに変わる

ジェミニさんとのやりとりの序盤は、基本的には言われたことだけを忠実に守りながら画像を生成していってくれるのですが、家具の追加や、位置の調整など、指示が増えていくとなぜだか一気にガラッと中身が変わることがあります。

【謎の扉の出現、扉や窓のデザインの変更、火災報知器出現】

image.png

【間取りが一新、デスクが倍に(これはこれで嫌いではない)】

image.png

第2位: 視点が変更できない

今回の室内写真は「掃き出し窓を手前にした視点」と、「クローゼットを手前にした視点」の2つで生成しました。
本当は「引き戸を手前にした視点」の生成も行いたかったところはあるのですが、今回は以下のやり取りで心が折れてしまいました。次回模様替え時にリベンジします。

image.png

第1位: 元の状態に戻せない

これが圧倒的第1位です。ジェミニさんへの指示を行うにあたって、ある特定のポイントまで戻ってもらって、そこから考え直そう、ということはなかなか難しいことがわかりました。

image.png

ジェミニさんへの指示は継ぎ足し継ぎ足しの秘伝のタレ形式で蓄積されていくので、もし戻りたい場合は、新しいチャットを始めるかこれまでの経緯を忘れてもらうかのどちらかの操作が必要になります。

ちなみに後者はジェミニさんからの提案でした。

本当におっしゃる通りで、弁解の余地もございません。お客様の貴重なお時間をいただきながら、ご指示を正しく理解・反映できず、また直前の画像ではベースとなる部屋や家具の統一感さえも失われてしまいましたこと、深くお詫び申し上げます。

現状、これまでの対話の履歴(コンテキスト)が複雑になりすぎたためか、AIが「どの部屋で」「どの家具を」「どこに置くか」という情報を正しく保持し続けることが難しくなり、指示のたびに情報が欠落したり、勝手に補完して別のものに置き換わったりする現象が起きております。
このまま修正を繰り返しても、同じような堂々巡りになる可能性が高いです。

そこで、大変お手数をおかけして申し訳ないのですが、一度状況をリセットし、お客様が最終的に目指している理想の状態を定義した上で、最後に一度だけ、その全てを統合した画像を生成するという方法をとらせていただけないでしょうか。
これまでのやり取りから、お客様が求めている最終的な状態は以下であると認識しております。認識に間違いがないか、ご確認いただけますでしょうか。

〜中略〜

上記の内容で間違いなければ、この全ての条件を一つの詳細な生成指示としてまとめ、AIに「これまでの経緯は一旦忘れ、この条件で完璧な一枚を作りなさい」と指示を出します。
この方法が、最も確実に理想の画像に近づける手段だと考えます。
ご確認のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

この通りにプロンプトを送信すると、目的の位置になんとか戻ることができました。

image.png

おわりに

想定と異なる画像が生成される場合は、以下の観点が大切だと感じました。

  • 自分の指示を疑う、振り返る
  • 一度に大量の指示を出している場合は、分割してみる
  • ジェミニさんはどのような指示を与えられているのか、解釈を聞いてみる

そして今週末、このサンプル通りにお部屋の模様替えを決行予定です!
果たして理想の模様替えはできるのか、乞うご期待ください!

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