初めに
エムスリーキャリア FY22 AdventCalendarの初日は、近藤(@atkondo)が記載させて頂きます。
内容としては、「事業会社で働くプロジェクトマネージャーにオススメな取り組み」とさせて頂きました。
同じような立場で働く方々への参考になればと思います。ご質問やご意見あれば頂ければと思います。
私は22年4月中途入社で入社後1年半年経過しています。
当社のご説明を差し上げておくとエムスリーグループの一社として、医療従事者(主に医師、薬剤師)の方向けの人材紹介・派遣事業を中心に、近年では、経営支援・採用支援、産業保健・健康経営の事業を行っています。
当社の社員は600名強で、エンジニア部門には50名のエンジニアが所属しています。私は複数のプロジェクトを取りまとめるプロジェクトマネージャーを努めています。
事業会社でのエンジニアとしては、「医療従者向けのtoC領域システム」、「医療機関向けtoB領域のシステム」、「キャリコンサルタント・営業向けのSFA/CRM」の開発を担っています。
エンジニア組織を率いて行く上での取り組み 〜ミッション、存在意義共有会
当社では、「ミッション、存在意義」を会社全体、部門で定めています。私が所属していますエンジニア部門では、「技術力を持って誠実に会社の事業の成長を支える」という内容となっています。
事業会社で、エンジア部門はともすれば、間接部門として、会社全体の目線から距離が空きがちになりえるかと思えます。リーダーがチームメンバーに伝えるだけでは無く、一緒に考えてみることで、自分ごととして考えることが可能です。
そういった意味で、「共有会」という取り組みがお薦めです。共有会というのは、リーダーが4〜7名程度のメンバーと開催します。先ずはリーダーがミッション、存在意義について、自分の行動がどう結びついているかを説明します。続いて、メンバーがそれぞれ同様に自分の行動を振り返ります。
この試みはクオーターごとに取り組んでいます。
振り返りをチーム内でシェアすることで、リーダー、メンバーそれぞれが大切にしている価値観も共有できるのが優れた試みだと考えています。
事業に関する関わり方 〜戦略パッケージ、数値の読み合わせ
事業会社のエンジニア部門に求められていることは当然ながら「事業成績に貢献する」ことととなります。
当社の場合では2つの試みを行っています。
1つは、戦略パッケージ、と呼んでいる事業計画です。
これは年次で予算とともに事業部門ごとに策定しています。エンジニア部門でも策定しています。
これは特定のフォーマットで、「DMU」、「重み」、「差」を整理した上で、重要施策等をまとめています。
エンジニアとして、一年間という長いスパンで、自分たちのお客様 ・ 現場に対しての当社の施策が何であるか、振り返り、戻るべきドキュメンテーションとして有効に働いていると思います。
もう1つが、数値の読み合わせ、です。
自分たちの施策の実現として開発したシステムがどう施策結果として、事業の数値に貢献できているのか?
施策と事業数値の関係は分かりやすいものばかりではありませんが、週一程度、関係者で数値の読み合わせを行うことはお薦めです。
当社のエンジニア部門では、さまざまな形で実施しています。
リーダー陣を集めた定例、事業部門の定例に分担して参加した結果をフィードバックするMTG等、です。
事業に対する理解度は問わず、参加者が自由に、質問、仮説をぶつけてみることで、エンジニアの事業に対する理解度は昨年と比べても大きく変わったところだと感じています。
エンジニアとしての解を出して行く 〜開発ロードマップ
エンジニアとしては、技術で課題を解いて行くということが求められています。
その中で、日常の依頼業務に埋没されて、細かなPDCAでの改善案件、テクニカルサポート、運用等に埋没してしまうような起こりがちではありませんでしょうか?
1つの解決策として、チーム/担当事業ごとの開発 ロードマップ の策定がお薦めです。
施策自体はサービスロードマップからピックアップし易いですが、新しい技術の導入 / 技術的負債の返済についてはエンジニアから提案を行い、事業上のサービス展開とタイミングを調整して行く必要があることが多いと思います。
トレンド、テーマを見定めて、技術的に新しいことに取り組む上では、エンジニア部門の役割だと考えています。今期だと以下のような取り組みを実施しています。
- Ruby,Ruby on Railsのバージョンアップ
- オンプレ → AWS移行
- ElasticSearch → OpenSearchへの移行
- Flutterアプリケーション再構築 - LINE公式アカウントの開催、LIFFアプリケーションの再構築
- LPOアーキテクチャの見直し
- Vue.js+Ruby on Rails → Figma+Vue.js+Amplify - データの持ち方の見直しやマイクロサービス化の検討
- MAツールとしてMarketoの活用見直し
等
エンジニアとしても新しい技術への取り組みの機会を増やして行くということもプロジェクトマネージャーの大きな仕事と考えています。
チームマネージメントとしての新しいチャレンジの場作り 〜公募制度
メンバーに新しい活躍の場を持ってもらう、挑戦する場を持ち続ける ということが、チームマネージメントの上で大切なことだと考えています。
当社では、概ね5-7名程度で開発チームを構成しており、10チームの編成となっています。
このチームのサイズでは新しいことに取り組むとしても難しいところがあったりします。
そこで、横串で 課題に取り組む お薦めが、公募制度 、です。
特定のプロジェクトのメイン担当者を公募により募る形としています。
この上期では1つの新サービス、プロジェクトとして、昨年度はあまり開発を行っていなかった事業で、大きめ新施策を展開することができました。
また、この下期からよりエンジニア主体の制度として、R&Dプロジェクトをスタートさせています
最後に
エムスリーキャリアでは、積極的にエンジニアを採用しています。
カジュアル面談も行っていますので、是非、関心を持って頂きました方お話しさせて下さい。
- toC,toBシステムを担当する、Webアプリケーションエンジニア、
- SFA&CRMの開発を手掛ける、社内システムエンジニア、
- QAエンジニア