はじめに
前回はHULFT8の暗号化配信・ファイルトリガー配信を行いました。
今回は動的配信・動的集信について解説していきます。
環境
- Oracle Linux 8.5
- HULFT8 Cipher OP(AES) Linux / 8.5.1
構成
1. 動的配信設定 (配信ホストで設定)
配信ホストは、hulenv.confのdynparamを"1"にすることで有効化されます。
1.1 配信時の動的指定
既に有効化されていました
[root@ln01 ~]# cat $HULPATH/hulenv.conf |grep dynparam
dynparam = 1
2. 動的集信設定 (集信ホストで設定)
集信ホストは、HULFTの環境変数である"$SNDFILE"とすることで、配信されたファイル名で集信することができます。
2.1 集信時の動的指定
[root@ln02 Send]# utladmin
6.システム管理 > 2.集信管理情報 > FILE ID
下記画面のファイル名で、HULFT環境変数を指定します。
設定後、Enterを押下し保存して下さい。
集信管理情報 更新 Ctr+p:管理情報複写 ESC :キャンセル
Ctr+d:管理情報削除 TAB :項目移動
Ctr+s:次画面
ファイルID : FILE1
ファイル名 : /opt/HULFT/Collection/$SNDFILE ★ここで変数を設定
オーナー名 : root グループ名 : root
パーミッション : 読 み 書 き 実 行 0:権限無し 1:権限有り
オーナー 1 1 0
グループ 1 1 0
その他 1 1 0
登録モード : N (N:新規作成 R:置き換え M:追加)
異常時の処置 : D (D:削除 K:保存 R:復元)
集信形態 : S (S:単一集信 M:複数集信)
世代管理 : N (N:無 Y:有) 世代管理数 :
EBCDICセット : 0 (0:AUT A:KN B:AL C:AC D:AP E:LOW F:EX G:NEC H:KX
I:CNX V:U1 W:U2 X:U3)
正常時ジョブID :
異常時ジョブID :
コメント :
3. 動的配信テスト
今回は下記でやってみようと思います。
- 配信ディレクトリ:/tmp ※どこでも可能です
- 配信ファイル:sendtest ※何でもいいです
3.1 動的配信
[root@ln01 ~]# touch /tmp/sendtest
[root@ln01 ~]# utlsend -f FILE1 -file /tmp/sendtest -sync
3.1 配信確認
[root@ln01 ~]# utllist -s
FILEID HOST NAME START DAY START TIME END TIME RECORDS STATUS CONNECT
FILE1 ln02 2022/06/23 05:47:26 05:47:26 0 0000-0000 LAN
3.2集信ホストからの確認
[root@ln02 Collection]# pwd
/opt/HULFT/Collection
[root@ln02 Collection]#
[root@ln02 Collection]# ll
合計 0
-rw-rw-rw- 1 root root 0 6月 23 05:47 sendtest
[root@ln02 Collection]#
[root@ln02 Collection]# utllist -r
HOST NAME FILEID START DAY START TIME END TIME RECORDS STATUS CONNECT
ln01 FILE1 2022/06/23 05:47:23 05:47:23 0 0000-0000 LAN
[root@ln02 Collection]#
配信されたsendtestというファイル名で集信してますね。
まとめ
配信ホストの設定
・動的パラメータを有効化にする
集信ホストの設定
・HULFT環境変数を設定する
配信時
・-fでFILEIDを指定し、-fileで実際に配信するファイル名までのフルパスを指定する。(-fileを指定することで、配信ホストの配信管理情報で設定されているファイル名よりも優先されます)
おわりに
動的集信は結構使われると思うので、覚えといて損はないですね。
今回でHULFTの解説は終了です。ありがとうございました。