スカラーとベクトルの違い
スカラー
- いわゆる普通の数
- 単位が無くても成立するもの → 四則演算ができるもの
- exmple)ここから1kmにお店がある
ベクトル
- 大きさや向きを表すためのもの
- ある種の演算ができる数字の組み合わせ
- スカラーがセットになった数
- exmple)ここから北に1km先にお店がある
どちらも数として扱ってOK
行列とは
スカラーを表にしたもの
- ベクトルの変換する装置として作られた
連立一次方程式
-
x + 2y = 3
-
xとyには様々な数の組み合わせが入る
-
x + 2y = 3 →
y = -1/2x + 3/2
(下記図の赤線となる) -
もしもう一つ似たような関係式 2x + 5y = 5があったら...
-
そのためx,yの値が
x = 5 y= -1
であることがわかる -
この式のセットを連立方程式という
連立方程式を行列で表す
- 連立方程式は複雑であるため
ax = b
のようなシンプルに表したい - x + 2y = 3
- 2x + 5y = 5
- 上記の連立方程式をシンプルに下記のような行列とベクトルで表すことができる
- 行列は連立方程式の係数を取り出したもの
行列の積
- 上記の話から行列とベクトルの積は下記のようになる(連立方程式→行列を作成する手順と逆に考える)
- 計算は下記のようになる
- これは
(1,2)
というベクトルにある成分が働いて(10, 13)
というベクトルに変換していると言える - 変換後の要素のあるひとつは元の要素すべての影響を受けている
- 上記の場合だと新たな第一成分(10)は元の第一成分(1)と元の第二成分(2)の影響を受けている。新たな第二成分(13)も同様
- 行列同士の積も同じように可能である。行列はベクトルを並べたもの、ベクトルのベクトルと言えるからである
- 行列の積の例
行列の変形
- 連立方程式を解くために行基本変形を行うことがある
- 例として行基本変形する手順をまとめる
- 式1と式2の連立方程式で考える
- 式1:
x + 2y = 3
- 式2:
2x + 5y = 5
- 式1:
- (手順1)最初に式2に1/2をかける
- 式2-1:
x + 5/2y = 5/2
- 式2-1:
- (手順2)次に式2-1から式1を引く
- 式2-2:
1/2y = -1/2
- 式2-2:
- (手順3)式2-2を2倍する
- 式2-3:
y = -1
- 式2-3:
- (手順4)式1から式2-3を2倍したものを引く
- 式1-2:
x = 5
- 式1-2:
- 式2-3、式1-2からx, yのそれぞれの値がわかる
- 式1と式2の連立方程式で考える
- 連立方程式を行列に置き換えて考えてみると、行基本変形は行列を変形をしていると考えることができる
- 上記から行基本変形をしているということは行列の計算をしているとも考えられる
- では、行列ではどのように変形するのか
- 手順は連理方程式の行基本変形と基本的には同じ
- ただしかけるときは左から行列をかける
- 手順1の1/2を式2にかけるときは下記のような左から行列をかける
- 1番左の行列は2行目の要素を1/2するための行列
-
このときの1番左の行列を単位行列という
-
単位行列は1みたいなもので、単位行列をある行列に左からかけてもその行列は変わらない
逆行列
- 行列の逆数のようなもの
- つまり、ある行列にその行列の逆行列左からかけても右からかけても結果は単位行列になる
- 行基本変形に対応した行列である
- 行基本変形で左からかけた行列(各手順の行列)をまとめたものである
- 上で行った行列の変形(行基本変形)で行った手順をすべてまとめる
- まとめたものが下記の行列である
- 1番右の行列から(手順1)となっており、1番左の行列が(手順4)を表した行列である
- この4つの行列を計算したものが逆行列となる
- 上記を左から計算した結果が下記であり、つまり下記が逆行列となる
- 上記の手順をふまえて逆行列を求める方法として掃出し法がある
- 逆行列が存在しない場合もあり、逆行列が存在するか確かめる方法がある
- 上記のような行列があるとき
ad -bc
の結果が0であるとき、その行列に対して逆行列は存在しない - また、
ad-bc
の式を行列式という - 3×3の行列式は下記のようになる