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Oracle Cloud Migration Service を使った、AWS EC2(Windows Server 2019)からOCI Computeへの移行検証

Last updated at Posted at 2025-02-28

Oracle Cloud Migration Service(OCM)の検証です。
AWS EC2(Windows Server 2019)からOCI Computeへの移行検証をします。

OCIクラウド移行ガイドとは?

オンプレミスやAWSなどからOCIへの移行プロジェクトに取り組んでいるクラウドエンジニア(@araidon,@kazunishi,@yama6,@tktk2712,@ritokuna,@nomu_kyou,@ora-777,@sshatari,@makoji,@miztana)による、OCI移行手順をまとめたシリーズ記事です
サンプルワークロードから対象サービスを取り上げ、移行手順をガイドいたします
まとめ記事は以下です

今回利用するOCMとは?

VMware仮想マシンおよびAmazon Web Services (AWS) EC2インスタンスを、
Oracle Cloud Infrastructure (OCI)コンピュートに移行するためのサービスです

OCM概要資料はこちら↓

OSのサポートについて

以下の資料に、

  • OSの起動
  • ネットワーク疎通
  • アタッチされたストレージが動作すること
    に関する限定的な技術サポートをOracleで提供とあります。

サポートを受ける条件の、規定のインポート方式で作成されたことに関しては、本手順の最後に記載します。

上記以外のWindowsのサポートは、ユーザーがMicrosoftとサポート契約を結ぶ必要があるようです。

移行の流れ

前提条件の作成とインベントリ作成を実施しているものとします。
前提条件・インベントリの作成方法は以下の記事をご参照ください。

また上記の記事にOCMのコンポーネントが解説されてます。
手順だけではなく、より詳しい移行イメージや構成を見たい方はご参照ください。

この記事では、以下の7STEPを踏んで移行していきます。
1 【AWS】AWSの資格情報取得
2 【AWS】移行元インスタンスの準備
3 【OCI】アセットソースの作成
4 【OCI】アセットソースで検出の実行
5 【OCI】移行プロジェクトの作成
6 【OCI】アセットのレプリケート
7 【OCI】移行検証
8 【OCI】Windowsイメージの再作成

■ AWS側での作業

1.【AWS】AWSの資格情報取得

OCIからAWSに接続するための、資格情報を先に確認しておきます。
必要な情報は以下。

  • アカウントID
  • アクセスキーID / シークレット・アクセスキー

これらをマネジメントコンソールから確認してメモっておきましょう。
具体的な確認方法を知りたい方は以下をご確認下さい。
それ以外の方は 2 【AWS】移行元インスタンスの準備にスキップしてください。

  • アカウントID
    image.png

  • アクセスキーID / シークレット・アクセスキー

セキュリティ認証情報をクリック。
image.png

「アクセスキー作成」をクリック
image.png

「アクセスキーの作成を続行しますか?」にチェックを入れ、アクセスキー作成をクリック
image.png

[アクセスキー]と[シークレットアクセスキー]が表示されるので、これをメモっておきましょう。
それか[.csvファイルのダウンロード]を押して、アクセスキーとシークレットアクセスキーを控えておく形でも大丈夫です。

[シークレットアクセスキー]はここでしか表示されないので、忘れずに控えておきましょう

image.png

アクセスキーID / シークレット・アクセスキーを控えたら[完了]を押して、画面を閉じてOKです。

2.【AWS】移行元インスタンスの準備

2-1. インスタンスの起動

AWS環境にて、移行元となるEC2インスタンス(Windows Server 2019)を作成します。

  • OS:Microsoft Windows Server 2019 Base
  • AMI ID:ami-08b1c1fc3101f173a
  • インスタンスタイプ:t2.micro

CleanShot 2025-02-10 at 11.16.24.png

2-2. Oracle VirtIO Drivers for Microsoft のインストール

参考ドキュメント

OCIのComputeで起動するために、上記ドキュメント8に記載のOCI用のドライバのインストールが必要になります。

ダウンロード

  • 以下ダウンロードサイトに入ります
    (アカウントの作成とログインが必須)

  • Oracle Linuxを検索します。(なぜこの段階ではWindowsじゃないのかは謎です
  • DLP: Oracle Linux 8.10.0.0.0 (Oracle Linux)、またはDLP: Oracle Linux 9.4.0.0.0 (Oracle Linux)を選択します

CleanShot 2025-02-10 at 15.37.38.png

ライセンス規約に問題なければ、[続行]をクリック

CleanShot 2025-02-10 at 15.37.59.png

「Oracle VirtIO Drivers for Microsoft Windows」という説明があるファイル名をクリックし、ご自身のローカルPCにダウンロードします。

CleanShot 2025-02-10 at 15.38.12.png

インストール

ダウンロードしたインストーラを、EC2のWindows Server2019にアップロードし、setup.exeを起動します。
CleanShot 2025-02-10 at 15.47.16.png

インストーラの指示に従ってインストールします
CleanShot 2025-02-10 at 15.47.35.png

CleanShot 2025-02-10 at 15.47.44.png

このタイミングで再起動します

CleanShot 2025-02-10 at 15.48.21.png

■ OCI側での作業

3.【OCI】アセット・ソースの作成

アセット・ソースとはAWS環境との接続情報を扱うためのコンポーネントです。
OCIコンソールでアセットソースを作成します。

image.png

[アセット・ソース作成]を押します。

このタイミングで、「前提条件の作成」で作成した移行用のコンパートメントか確認しておきます。
間違ったコンパートメントで作成していた場合、処理の失敗などに繋がります

CleanShot 2025-02-27 at 23.47.50.png

ここでAWSの情報を入力します。

CleanShot 2025-02-10 at 10.57.57.png

CleanShot 2025-02-10 at 10.58.06.png

CleanShot 2025-02-10 at 10.59.09.png

CleanShot 2025-02-10 at 10.59.16.png

アセット・ソースの作成が完了したことを確認します。

CleanShot 2025-02-10 at 11.01.28.png

4.【OCI】アセットソースで検出の実行

作成完了後、検出の実行を押して、検出します。

CleanShot 2025-02-28 at 00.10.28.png

検出が終わると(数分待ちます)、AWS環境のEC2インスタンスとアタッチされたEBSの情報が取得され、「アセット」欄に表示されます。

CleanShot 2025-02-10 at 11.22.39.png

5.【OCI】移行プロジェクトの作成

移行プロジェクトは、先ほど検出したアセットに対し、様々な移行プランを提供する論理的なコンポーネントです。

image.png

今回は[初期移行プランを使用して移行プロジェクトを作成します]で進めます。

image.png

5-1. 基本情報

CleanShot 2025-02-10 at 11.29.13.png

5-2. アセット

[OCMのインベントリからの追加]をクリック

CleanShot 2025-02-10 at 11.29.31.png

移行したいアセットのチェックボックスのチェックを入れて、[移行アセットの追加]をクリック

CleanShot 2025-02-10 at 11.29.42.png

次へ

CleanShot 2025-02-10 at 11.30.03.png

5-3. レプリケーション位置

前提条件で作成済みのバケットを指定し、[次]をクリック

CleanShot 2025-02-10 at 11.30.31.png

5-4. 初期移行プラン

CleanShot 2025-02-10 at 11.32.04.png

CleanShot 2025-02-10 at 11.32.11.png

5-5. 確認および作成

最終確認後、[作成]をクリック

CleanShot 2025-02-10 at 11.32.40.png

作成完了後、移行プランの状態がアクティブになっていることを確認

CleanShot 2025-02-10 at 11.33.32.png

6.【OCI】アセットのレプリケート

いよいよレプリケートを実施します。
レプリケートが完了すると、ゴールデン・ボリュームなどが作成されます。

CleanShot 2025-02-10 at 11.39.16.png

CleanShot 2025-02-10 at 11.39.25.png

CleanShot 2025-02-10 at 11.40.34.png

この作業は約30分程、かかります

7.【OCI】移行検証

移行プロジェクト内にある、移行プランを選択。
image.png

左側の[ターゲット・アセット]を選択後、対象のターゲットアセットを選択後、[アクション]より構成をクリック

image.png

デプロイ先のVCN、サブネットをここで設定します。

image.png

RMSスタックの作成
image.png

無事に作成ができると、RMSスタックの欄に、スタックが表示されます。

image.png

RMSスタックのデプロイを実施します。
このデプロイが完了すると、EC2からの移行が完了します。
image.png

Compute画面に遷移すると、該当のEC2が作成されています。
CleanShot 2025-02-10 at 17.09.55.png

割りあたったパブリックIPに、RDP接続をして、ログインできることを確認します。

CleanShot 2025-02-28 at 01.47.09@2x.png

8.【OCI】Windowsイメージの再作成

以下のOracle公式のドキュメントにて、OCMで移行したインスタンスは一度カスタムイメージに落としてエクスポートし、Windowsイメージとしてイメージを再度インポートするのが必須と書いてあります。

CleanShot 2025-02-10 at 18.46.20.png

手順7で作成されたComputeのOS属性が、Windows ではなく Customになっていることを確認します。
CleanShot 2025-02-10 at 17.09.55.png

8-1 カスタムイメージの作成

インスタンスのメニューから、 [More Actions] → [カスタム・イメージの作成]をクリック

CleanShot 2025-02-10 at 17.14.45.png

8-2 カスタムイメージのエクスポート

作成したカスタム・イメージをObject Storageにエクスポートします。

CleanShot 2025-02-10 at 17.22.03.png

イメージの形式をOracle Cloud Infrastructureファイルとし、[イメージのエクスポート]をクリック

CleanShot 2025-02-10 at 17.22.20.png
CleanShot 2025-02-10 at 17.22.32.png

Object Storageにエクスポートされたことを確認
CleanShot 2025-02-10 at 18.11.10.png

8-3 イメージのインポート

エクスポートしたカスタムイメージを元に、イメージをインポートします。
CleanShot 2025-02-28 at 02.06.13.png

OSとバージョンを指定し、Object Storageのイメージとイメージタイプを選択し、[イメージのインポート]をクリック

CleanShot 2025-02-10 at 18.13.17.png

インポートの完了を確認

CleanShot 2025-02-10 at 18.28.28.png

8-4 Computeの再作成

Computeのインスタンスの作成を実施し、イメージ選択画面で再インポートしたイメージを選択し、インスタンスを作成
CleanShot 2025-02-10 at 18.29.57.png

8-5 確認

コンソールにて、OSがWindowsに、バージョンが指定どおりになっていることを確認

CleanShot 2025-02-10 at 18.46.11.png

RDP接続し、AWSのEC2と同内容となっていることを確認
CleanShot 2025-02-28 at 01.47.09@2x.png

まとめ

OCMは手順が多く、最初は大変ですが、慣れれば意外とすんなりできます。

Windowsに関しては、AWS側でライブラリのインストールが必要なことと、OCM移行後に、イメージのエクスポート・インポートが必要なため、台数が多いと大変だなという感想です。

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