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【Live2D】物理演算の基本とダミーパラメータを使った風表現のススメ

Last updated at Posted at 2018-02-03

#-前段
こんにちは、aonekoです。
「人生とは風で揺れ動く髪のようなものである」(出典:不明)

今回はLive2Dでの物理演算機能の基本的な使い方と、
応用編として、ダミーパラメータを使った風の表現の紹介です。

※この記事で使用しているLive2D制作用のイラストは、以下で無料公開されている素材をお借りしています。
[ジュエルセイバーFREE http://www.jewel-s.jp/]

#-物理演算の基本(丸投げ)
Live2D上での物理演算機能の使い方について、
詳しくは公式ドキュメントを参照ください。(丸投げ)

Cubism Editorマニュアル 物理演算の設定方法

上記を踏まえておさらいしておくと、
物理演算使うときの基本3要素は、、

・入力
・物理モデル
・出力

となります。
ちょっと図解して補足してみると、、

WS000001.JPG

って感じになるかと思います。

####物理演算を使って髪の毛を揺らす

というケースを考えてみます。

・入力……「首の回転のパラメータ」もしくは「体の回転のパラメータ」
     あるいは両方の組み合わせを設定します。

・物理モデル……基本的にはどんな振る舞いをさせるかの設定を行いますが、
       出力する(動かす)ものに合わせた設定をします。
       髪の毛が長いのか、短いかで物理モデルの設定は変わりますし、
       硬めの髪質か、柔らかめか(速度の設定に関わる)なども考慮しましょう。

・出力……実際に揺らす髪の毛のパラメータを設定します。
    スキニング機能使ってる場合は自動で回転デフォーマのパラメータが出来ているはずなので、
    それらを選択します。

各パラメータ設定する際、1回目で思い通りの動きには中々ならないと思いますので、
「モデラー(Viewer)」と「アニメーター」を何度も行き来しながら、
いい感じの設定を見つけて行きましょう。

■実際に動かしてみた例
kamiyurerei.gif

補足になりますが、Viewer上で直接パラメータ動かしていい感じの動きが出来ても、
いざアニメータ上で動きを設定するとイメージ通りの動きをしてくれない場合が多々あります。
物理演算の設定後の動きの最終確認はあくまでもアニメータ上でするようにしましょう。
※アニメーションベイクも忘れずに!
物理演算のアニメーションベイク
(「物理演算設定した筈なのにアニメータ上で動かない…!」と思ったらベイク忘れてたみたいな事がですね…多々ありまして…えぇ…。。)

#-【応用編】ダミーパラメータを使った風の表現

Live2Dを使ってアニメーション作っている時、
風に吹かれて髪の毛やスカートが揺れる…という表現、結構あるんじゃないでしょうか?

物理演算を使う時は必ず "入力" が必要になりますが
この入力に風(を模したダミーパラメータ)を使ってみる…というのが今回の趣旨です。

1)ダミーパラメータを作ります。
WS000000.JPG
ダミーなのでモデラー上では何もパラメータは設定しません。あくまで物理演算の入力用として項目だけ作成します。
(※後でアニメータ上ではパラメータ設定します)

2)Viewerの物理演算の「入力」に指定します。
WS000001.JPG

2-2)出力設定
出力先(動かすもの)を指定します。
今回は前回の記事で紹介した2軸パラメータに、
髪の毛の動きを設定しているのでその2つを出力先にします。
2軸パラメータを使った揺れ表現のススメ

3)Viewer上で動きの確認
kazenomii.gif

3-2)複数の入力を組み合わせてみる
今回は風(ダミー)の入力と、既存の首の動きに応じた入力を組み合わせてみます。
キャラクタが何も動かず止まってる時でも風で髪が揺れて、
かつ、首の動きに応じて揺れ方が変化する様なイメージです。

Viewer上では2つの入力パラメータを同時に動かして確認する事は出来ないので、
実際にアニメータで動きを設定して行きます。

4)アニメータ上で風のパラメータを設定する
物理演算のダミー入力として風のパラメータを作りましたが、
アニメータ上では通常通り?パラメータ設定をしていきます。
この際風(を模した物)の振幅は一定に設定しましょう。

WS000002.JPG
(注意点)……この方法は風の表現を謳っていますが、Live2D上で使える物理演算は振り子(重力?)のシミュレーションモデルです。それをあくまでも擬似的に風の動きに当てはめている為、途中で風のパラメータの振幅が変わると自然に動いてくれません。シーンの途中で風が強くなって急にバタバタとはためき始める…などの表現をする場合は個別手動でパラメータ設定する必要があると思います。(この辺どなたかいいアイデアあったらこそっと教えて下さい…。)

今回は風に加えて通常の首の動きも入力に設定しましたので、
動きの確認用に、首の動きも設定しておきます。

入力用のパラメータ設定が完了したらアニメーションベイクも忘れずに!

■適用例

…どうでしょうか?風で揺れている感じ+首の動きに応じてそこそこ自然に動いてくれてると思います。
実際にはそれらしい動きになるまで、物理演算のパラメータの設定を何度も行き来してますが、
一度パラメータが決まってしまえば、今後のアニメーション作業の工数はかなり減らせる様な気がします。

皆さんも物理演算を活用してLive2Dでいろんなものを揺らしてみてはいかがでしょうか?
(くれぐれもアニメーションベイクは忘れ…ry)

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