記事投稿キャンペーンを機に、身の回りの「情報が伝わらなかった」例を思い返したところ、「情報が届いたけれど伝わらなかった」ことの方が印象深く記憶に残っていました。
そこでこの記事では、自分が伝える際の自戒として、また、情報伝達をしようとする人の助けになることを願って、「情報が届いたけれど伝わらなかった」パターンを書き出してみました。BtoCのパターンばかりになってしまいましたがご了承ください。
また、技術面・コスト面で実装可能かどうかは考えず、解決アイデアを思いつくだけ書いてみます。すでに使われている方法も書き出します。
ケース1:届いたけど開封しない
自分もやらかしますがみなさんも心当たりがありませんか。紙でもデジタルでもDMが届いたらすぐチェックするのが理想ですが、できる人はできるけれどできない人はなかなかできないものですよね。
あとはアプリ・サービス内のお知らせなんかもよく溜めていたり無視したりしがち。
解決アイデア
開く前に概要・重要度がわかるようにする
すでにやっているところがほとんどですが、メールタイトルなり封筒の表面なりに概要や重要度を記載する方法。
ただ、「重要」を連発するとかえって開かなくなったり、そもそも開かない人は工夫しても開かないことも…ある…。
とは言えやらないよりやったほうがもちろんいいことです。
開封をチェックする機能をつける
一番身近な例だとLINEの既読ですかね。メッセージを送った側・送られた側双方が「これは開いた」がわかると何かと便利。
ただ、ケース3・4で後述しますが「開いた==メッセージが伝わった」とは限らないのが曲者。
ケース2:届いたけど開封できない
ケース1と似ていますが、解決方法が変わってくると思うので別ケースとしました。いわゆる情報弱者に多い例。
例1
Aさん「このサービス使いたいんやけど登録できへん」
Aさんの家族「しゃーない代わりに登録したろ。スマホ貸し。ほいできた」
(一定期間経過…)
Aさん「なんか勝手に○○になっとる」
Aさんの家族「どれどれ……(メール・サービス内お知らせ等)で×月から○○になるって書いてるやん!」
Aさん「えっそんなの来てたん? てかそれどうやって見るの?」
例2
Bさん「登録にはメールアドレスを入力するんやな」
Bさん「スマホを買ったときに設定してもろたメールアドレスは手帳にメモっとるで~」
Bさん「あれ? 『自動メールを送りました』って出たけどメールが見つからん」
(友人に相談…)
友人「別のメールアドレスのほうに届いてるで。こっちのアドレスで登録してただけやん」
Bさん「??」
解決アイデア
手順をわかりやすく表示する
利用手順・チュートリアル・Q&Aをとにかくわかりやすくする。細かいステップやデバイスが違う場合の方法も書く。
ただ、わかる人にとってはうざったくなる可能性が大きいので、スキップの選択肢もあるとベターかなと。
複数手段を用意する
電子メールが苦手(orできない)なら郵送や電話、と選択できるようにする方法。
サポートサービスをつける
電話や店頭での追加サポートサービスはトレンドではないと思いますが、解決方法ではあるので書き出しておきます。
チャットボットやサポートAIなど、技術進歩で低コスト化&品質向上を期待しています。
例2のような場合にまで対応できるようにするにはOS側にサポート妖精さんでもつかないと難しくない!? とは思いますが。できませんかね、サポート妖精。できたらできたで「お前を消す方法」のイルカのようになる気もしますが。
ケース3:見たけどちゃんと見ていない
利用規約毎回ちゃんと読んでますかー!? 私はちゃんと読んでいません(反省)
アプリorサービス内のお知らせも通知を消すためだけに既読にすることがあります。
解決アイデア
「読んだら○○して」などの指示をメッセージ中に入れる
もしくは「読みました」ボタンをあえていつもと違う場所に配置するなど。
お知らせページのページビュー時間等をチェックする
「読んでもらう」よりは「読んでいるかチェックする」方法ですが。
ケース4:理解できない
例
Cさん「届いたメッセージをちゃんと開いて読んだ! でも内容がよくわからない!」
Cさん「わからないけどとりあえず「理解しました」ボタンを押したら先に進めた!」
Cさん「じゃあいいか!」
その場ではお互いよくても後々トラブルが起こるかもしれないパターンですね。
解決アイデア
「理解した」ボタンの代わりに内容に関するクイズを出す
内容についてのポイントを抜き出したクイズに正解したら「読んで理解した」とみなす方法。ケース3にも有効かと。
自由記述にすると判定が大変なので選択式にするとか。
不正解の人には追加説明をするとか。
ただ利用者側からすれば面倒なので避けて別サービスを選ぶ可能性が大きいですね。
追加説明にアクセスしやすくする
「OK」「キャンセル」の2択ではなく「よくわからない」的な選択を作る・選びやすくするなど。
おわりに
あまり新しく有効なアイデアは出ませんでしたが、そもそも簡単に思いつくいい方法はすでに使われているはずです。
ほかの「届いたけれど伝わらなかった」パターンや解決法もあるかと思いますので、知っているor発見した方はぜひコメントや記事で教えてください。
この記事が情報伝達を少しでも良くする助けになれば幸いです。