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Raspberry PiAdvent Calendar 2019

Day 23

Coral Edge TPU (USB type) を Pi4 + Ubuntu Server 19.10.1 (64 bit) で動作させる : 前編

Last updated at Posted at 2019-12-15
  • 旬なネタが降ってきてくれたおかげで、今年も無事に
    Qiita Advent Calendar に参加することができました。

  • 今年は、ようやく日本で遊ぶことができるようになった
    Pi4 を使って戯れてみたいと思います。

    • 長くなったので、前後編に分割します。
    • 前編では、Pi4 に Ubuntu Server 19.10.1 を install し、
      初期設定を完了するまでを行います。
  • 2020/02/15 追記:

    • Ubuntu 18.04.4 がリリースされ、
      Pi4 でも bionic (LTS) が利用可能になったため、
      そちらでも通用する内容に一部修正しました。

12/13 日のこと

  • 今年は Advent Calendar に乗り遅れちゃったなぁなどと思う、
    ある日の朝、

  • Pi4 向けの 64 bit OS の選択肢は、これまでにもいくつかありましたが、
    4 GB RAM モデルで USB の動作がおかしくなる不具合が報告されており、
    今回の Ubuntu Server 19.10.1 では、それが改善されているとのこと。

  • 早速、見てみます。

Ubuntu Server 19.10.1 for Pi4

  • 公式配布サイト

    • 一応、32 bit OS 版もあるようです。
    • You can install a desktop if you like
      • Server なのにこの心遣い…泣けますね。
  • とりま、download しましょう。

$ export URL='http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ubuntu-cdimage/ubuntu/releases/19.10.1/release'
$ export IMG='ubuntu-19.10.1-preinstalled-server-arm64+raspi3.img.xz'
$ wget -c -t 0 ${URL}/${IMG}
... downloading ... then finished.
$ md5sum $IMG
00a09c3cbf45245dcc43132ba7cf671c
  • 19.10.1 ではなく 18.04.4 を利用する場合はこちら
$ export URL='http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/ubuntu-cdimage/ubuntu/releases/18.04.4/release'
$ export IMG='ubuntu-18.04.4-preinstalled-server-arm64+raspi3.img.xz'
$ wget -c -t 0 ${URL}/${IMG}
... downloading ... then finished.
$ md5sum $IMG
2d26ee632a949d8a7f4474350d31b303

install to your micro SD (@ Mac)

  • micro SD に image を焼いていきます。

    • 基本的には Raspbian と同じなので、
      皆様は既に勝手を十分にご存知だと思いますが、
      私の Mac 環境での手順を記載しておきます。
  • micro SD を入れる前に、
    disk の device file 名を確認しておきます。

$ ll /dev/disk*
brw-r-----  1 root  operator    1,   0 12 14 13:54 /dev/disk0
brw-r-----  1 root  operator    1,   1 12 14 13:54 /dev/disk0s1
brw-r-----  1 root  operator    1,   2 12 14 13:54 /dev/disk0s2
brw-r-----  1 root  operator    1,   3 12 14 13:54 /dev/disk0s3
  • micro SD を入れた後、再度 disk の device file 名を確認します。
$ ll /dev/disk*
brw-r-----  1 root  operator    1,   0 12 14 13:54 /dev/disk0
brw-r-----  1 root  operator    1,   1 12 14 13:54 /dev/disk0s1
brw-r-----  1 root  operator    1,   2 12 14 13:54 /dev/disk0s2
brw-r-----  1 root  operator    1,   3 12 14 13:54 /dev/disk0s3
brw-r-----  1 root  operator    1,   4 12 14 14:46 /dev/disk1
brw-r-----  1 root  operator    1,   6 12 14 14:46 /dev/disk1s1
  • /dev/disk1 が新たに現れたので、これが
    挿入した SD の device file だと分かります。
    • image 書き込みの準備のために unmount しておきます。
$ diskutil unmount /dev/disk1s1
$ export DISK='/dev/rdiskX'
$ unxz -c $IMG | sudo dd of=${DISK} bs=16m; sync; echo finished
  • $IMG 変数は先程 download したものを使用しています。
  • finished と出たら、SD を取り出して Pi4 に挿入します。

Pi4 の起動

  • 普通に起動します。

    • Ubuntu Server for RasPi では、login name が
      pi ではなく ubuntu なのでご注意ください。
  • 初期 password も raspberry ではなく ubuntu ですが、
    初回起動時は打ち込んでも通らない場合があります。

    • 焦りますが、boot 処理が一段落してから
      再トライすると通りますので、ご安心ください。
    • ログインに成功すると、新しい password への変更を求められます。

WLAN の設定 : netplan.io

  • Ubuntu Desktop ではおなじみの NetworkManager が、なんと
    Ubuntu Server では入っていないということで、少し狼狽しました。

  • どうやら Ubuntu Server の Network Setting は
    netplan.io というやつが仕切っているようなので、
    無線 LAN の設定をしていきます。

~$ sudo cp -a /etc/netplan/50-cloud-init.yaml /etc/netplan/51-wifi-init.yaml
~$ sudo vi /etc/netplan/51-wifi-init.yaml
  • example を参考に必要な変更を行います。
    • 以下はルーターが IPv4DHCP 運用、
      無線 AP が WPA2-PSK の場合の設定例です。
    • wlan0 の行、変えるのを結構忘れがちなのでご注意を。
~$ cat /etc/netplan/51-wifi-init.yaml 
network:
  wifis:
    wlan0:
      dhcp4: yes
      dhcp6: no
      access-points:
        "your-ssid":
          password: "your-secret-passphrase"
  version: 2
  • 設定後、変更を適用し、再起動します。
    • ↓ exit は ~/.bash_history に
      コマンドログを記帳するためにしています。
~$ sudo netplan apply
~$ sudo reboot; exit
  • 再起動後、無事に接続できていました。
~$ networkctl list
IDX LINK             TYPE               OPERATIONAL      SETUP     
  1 lo               loopback           carrier          unmanaged 
  2 eth0             ether              no-carrier       configuring
  3 wlan0            wlan               routable         configured

3 links listed.

~$ ip a show wlan0
3: wlan0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc fq_codel state UP group default qlen 1000
    link/ether dc:a6:32:xx:xx:xx brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
    inet 192.168.1.117/24 brd 192.168.1.255 scope global dynamic wlan0
       valid_lft 85510sec preferred_lft 85510sec

$ netplan ip leases wlan0
# This is private data. Do not parse.
ADDRESS=192.168.1.117
NETMASK=255.255.255.0
ROUTER=192.168.1.1
SERVER_ADDRESS=192.168.1.1
T1=43200
T2=74044
LIFETIME=86400
DNS=192.168.1.1

apt の設定

  • package を最新にするため、apt の設定を行います。

  • RasPi の CPU は ARM の Cortex-A シリーズなので、
    通常の PC とは package server が異なります。

    CPU architecture package server
    x86_64 (amd64) jp.archive.ubuntu.com
    aarch64, armhf ports.ubuntu.com
  • default の更新 server である ports.ubuntu.com は
    世界中のたくさんの人が利用するので、mirror に変更しましょう。

    • ※文末に mirror server との response 比較しています。
  • 日本の mirror である jp.archive.ubuntu.com でも
    ARM 用の ubuntu-ports/ が用意されているのですが、LTS しかない
    ので、もっともご近所の台湾の mirror を使わせて頂きます。

    • 台湾さんありがとうございます!
~$ cd /etc/apt/ && sudo gzip -k sources.list && cd -
~$ sudo vi /etc/apt/sources.list
  • こんな感じになれば OK です。↓
~$ cat /etc/apt/sources.list | grep ^deb
deb http://ftp.ubuntu-tw.org/ubuntu-ports eoan main restricted universe multiverse
deb http://ftp.ubuntu-tw.org/ubuntu-ports eoan-updates main restricted universe multiverse
deb http://ftp.ubuntu-tw.org/ubuntu-ports eoan-backports main restricted universe multiverse
deb http://ftp.ubuntu-tw.org/ubuntu-ports eoan-security main restricted universe multiverse
  • 続いて apt update, upgrade します。
    まだリリースされて間もないので、ほとんど更新はありませんでした。
~$ sudo apt update && sudo apt upgrade

apt install lubuntu-desktop

  • せっかく desktop package の案内もされていますし、
    まだ LXQt に移行してからの Lubuntu を試したことが無かったので、
    ここでは Lubuntu Desktop を入れてみました。
~$ sudo apt install lubuntu-desktop
  • deb packages の fetch が終わった頃に、こんな CUI Dialog が出ます。
 ┌─────────────────────────────────────┤ Configuring gdm3 ├──────────────────────────────────────┐
 │ A display manager is a program that provides graphical login capabilities for the X Window    │ 
 │ System.                                                                                       │ 
 │                                                                                               │ 
 │ Only one display manager can manage a given X server, but multiple display manager packages   │ 
 │ are installed. Please select which display manager should run by default.                     │ 
 │                                                                                               │ 
 │ Multiple display managers can run simultaneously if they are configured to manage different   │ 
 │ servers; to achieve this, configure the display managers accordingly, edit each of their      │ 
 │ init scripts in /etc/init.d, and disable the check for a default display manager.             │ 
 │                                                                                               │ 
 │ Default display manager:                                                                      │ 
 │                                                                                               │ 
 │                                             gdm3                                              │ 
 │                                             sddm                                              │ 
 │                                                                                               │ 
 │                                                                                               │ 
 │                                            <Ok>                                               │ 
 │                                                                                               │ 
 └───────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────────┘ 
Processing triggers for libgdk-pixbuf2.0-0:arm64 (2.40.0+dfsg-1build1) ...
Processing triggers for rygel (0.38.1-2ubuntu3.3) ...
Processing triggers for libc-bin (2.30-0ubuntu2) ...
Processing triggers for systemd (242-7ubuntu3.2) ...
Processing triggers for dbus (1.12.14-1ubuntu2) ...
~$ 
  • Lubuntu Desktop を install した後の
    16 GB SD の Disk 使用量はこのくらいです。
~$ df -h | sort | grep ^/dev/mmcblk
Filesystem      Size  Used Avail Use% Mounted on
/dev/mmcblk0p1  253M  132M  121M  53% /boot/firmware
/dev/mmcblk0p2   15G  4.9G  8.8G  36% /
  • 8 GB SD でも余裕で入りそうですね!

  • 再起動して、Lubuntu さんが立ち上がるのを待ちます。

~$ sudo reboot; exit

Lubuntu さんのお出まし

  • いつもより少し長めの起動の後、無事に DM が表示されました。

    • gdm3 を選択すると、見慣れた Ubuntu ぽいログイン画面が表示されます。
  • ログイン直後のスクショがこちら↓
    desktop_01.png

    • …Windows 95 かな?
  • Ctrl + Alt + t で QTerminal が起動しました。
    desktop_02.png

    • うむ、User Interface としては、これで十分ですね!

次回予告

  • 次回は、Coral Edge TPU と接続して、
    他の環境とのベンチマークを行なっていきたいと思います。

備考

  • Pi4 で作業している際に wlan0 がよく切れました。

    • dmesg で error: -110 がたくさん出ていたので、
      driver がまだ不安定なのか、はたまた
      5V2A の iPad の AC アダプターが力不足なのか…。
  • reboot すると、またゴキゲンに繋がるのですが、
    時間が経つとほぼ必ず発生するので、有線 LAN に変更しました…。

  • 2020/02/15 追記

    • 久しぶりに 19.10 で起動すると wlan0 が繋がらなかったのですが、
      こちらの対応 :arrow_down: をすると(?)無事に繋がりました。

       $ sudo wpa_cli -i wlan0
      
       > ADD_NETWORK
       > SET_NETWORK 0 ssid "AP_NAME"
       > SET_NETWORK 0 psk "passphrase"
       > ENABLE_NETWORK 0
       > quit
      
      • 18.04 では今の所そのようなことは無いので、
        安定志向の方は 18.04 をお勧めします…

おまけ

ports.ubuntu.com vs ftp.ubuntu-tw.org

  • 一応 response を見てみました。
~$ nslookup ports.ubuntu.com 8.8.8.8
Server:		8.8.8.8
Address:	8.8.8.8#53

Non-authoritative answer:
Name:	ports.ubuntu.com
Address: 91.189.88.150
Name:	ports.ubuntu.com
Address: 2001:67c:1360:8001::22

~$ ping -c 4 91.189.88.150
PING 91.189.88.150 (91.189.88.150) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 91.189.88.150: icmp_seq=1 ttl=50 time=248 ms
64 bytes from 91.189.88.150: icmp_seq=2 ttl=50 time=263 ms
64 bytes from 91.189.88.150: icmp_seq=3 ttl=50 time=250 ms
64 bytes from 91.189.88.150: icmp_seq=4 ttl=50 time=264 ms

--- 91.189.88.150 ping statistics ---
4 packets transmitted, 4 received, 0% packet loss, time 3001ms
rtt min/avg/max/mdev = 248.189/256.149/263.774/7.211 ms
~$ nslookup ftp.ubuntu-tw.org 8.8.8.8
Server:		8.8.8.8
Address:	8.8.8.8#53

Non-authoritative answer:
ftp.ubuntu-tw.org	canonical name = ftp.ubuntu-tw.net.
ftp.ubuntu-tw.net	canonical name = ncnu.ftp.ubuntu-tw.net.
Name:	ncnu.ftp.ubuntu-tw.net
Address: 163.22.17.70
Name:	ncnu.ftp.ubuntu-tw.net
Address: 2001:e10:6840:17::70

~$ ping -c 4 163.22.17.70
PING 163.22.17.70 (163.22.17.70) 56(84) bytes of data.
64 bytes from 163.22.17.70: icmp_seq=1 ttl=47 time=49.7 ms
64 bytes from 163.22.17.70: icmp_seq=2 ttl=47 time=61.9 ms
64 bytes from 163.22.17.70: icmp_seq=3 ttl=47 time=51.0 ms
64 bytes from 163.22.17.70: icmp_seq=4 ttl=47 time=61.2 ms

--- 163.22.17.70 ping statistics ---
4 packets transmitted, 4 received, 0% packet loss, time 3004ms
rtt min/avg/max/mdev = 49.743/55.976/61.928/5.619 ms
  • たぶんこれが一番早いと思います。

EOF

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