DKMSを使ってドライバをビルド・インストールする。

目的

自宅、開発環境の拡張を行う。

• ディスプレイを2台（ビルトインと外部モニター）から3台（ビルトインと外部モニターx2）

前提する環境

• OSは、Ubuntu 16.04 LTSを使用している。
• Kernelを最新化している。(4.9.0-040900-generic)
• ハードのインターフェースは、DVI端子1つを既に外部出力モニターとして使用している。

前準備

• displaylink USB Adapterを購入する。

作業手順

• マニュアルに従いdisplaylink USB AdapterをPCに接続する。

• DKMSパッケージをインストールする。

  sudo apt install dkms-dev
  

• libdrm-devをインストールする。

  sudo apt install libdrm-dev

• ドライバのソースを/home/userに置く。(ディレクトリは任意)
  • Githubからソースをcloneする。

  sudo git clone -b devel https://github.com/DisplayLink/evdi.git

• ドライバのmoduleを/usr/src/配下に置く。
  　
  sh
　sudo mkdir /usr/src/evdi-1.2.65
　sudo cp /home/user/evdi/module /usr/src/evdi-1.2.65/


• /usr/src/evdi-1.2.65配下にあるdkms.confを編集する。パッケージバージョン指定を修正する。

  ## @file
  # Linux DKMS config script for the EVDI kernel modules
  #

  #
  # Copyright (c) 2015 DisplayLink (UK) Ltd.
  #

  PACKAGE_NAME="evdi"
  PACKAGE_VERSION=1.2.65
  AUTOINSTALL=yes

  MAKE[0]="make all INCLUDEDIR=/lib/modules/$kernelver/build/include            KVERSION=$kernelver DKMS_BUILD=1"
  DEST_MODULE_LOCATION[0]="/kernel/drivers/gpu/drm/evdi"
  BUILT_MODULE_NAME[0]="evdi"
  CLEAN="make clean DKMS_BUILD=1"

• ソースツリーをdkmsに追加する。/usr/src/evdi-1.2.65配下で下記のコマンドを実行する。

  sudo dkms add -m evdi -v 1.2.65

• ビルドを実行する。

  sudo dkms build -m evdi -v 1.2.65

• ビルドが完了したモジュールをインストールする。

  sudo dkms install -m evdi -v 1.2.65

• ドライバ実行スクリプトをダウンロードしスクリプトを実行する。

  unzip DisplayLink USB Graphics Software for Ubuntu 1.2.1.zip
  sudo chmod 755 displaylink-driver-1.2.65.run
  sudo ./displaylink-driver-1.2.65.run

• システム設定にて、追加した外部モニターを有効化する。

DKMSとは？

Dynamic Kernel Module Supportの略称です。カーネルのソースツリーの外にソースが存在する Linux カーネルモジュールの生成を可能にするプログラム/フレームワークです。

参考

• Ubuntu DkmsHowTo
• displaylink
• evdi