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Pythonの可視化パッケージの使い分け

Last updated at Posted at 2017-02-04

Pythonで可視化といえばMatplotlibだけど、APIがごちゃちゃしていて覚えにくいのが難点かな。BokehがAPIもうまく整理されていて一番使い勝手がいい気がするけど、まだまだ日本語の情報が少ないのが惜しいところ。
これからはWebにも対応できるBokehが伸びてくるんじゃないかと勝手に期待している。

おすすめの使い分け方

  • 簡単なデータを手早くプロットするなら
    • Matplotlib
  • MATLABからPythonに乗り換えたなら
    • Matplotlib
  • かっこよく人に見せたいなら
    • Bokeh
  • 対話操作を入れたいなら
    • Bokeh
  • グラフ上のデータ点の数値を確認したいなら
    • Bokeh
    • Plotly
  • 3D形状をプロットするなら
    • Plotly
    • Mayavi
  • 統計分析するなら
    • seaborn

Matplotlib

良い点

  • 簡単なデータをプロットするのは楽。
  • プロットの機能が充実している(気がする)。
  • 日本語の情報が他と比べると多い。
  • pandasのDataFrame.plotメソッドなどから直接プロットできる。
  • APIがMATLABに似ているので、MATLABから乗り換えるのは楽。
  • 3Dプロットのスケールが軸ごとに自動設定される。

悪い点

  • デフォルトでは日本語が表示できない。
  • Notebook上では対話的にグラフを動かせない。(%matplotlib inlineの代わりに%matplotlib notebookとしておけば動かせるけど、Notebookを閉じてもう一度開くと動かせなくなっている。)
  • 命令型のAPIとオブジェクト指向のAPIが混在していて、混乱することがある。
  • 対話操作のレスポンスは良くない。
  • 3Dプロットの手順は面倒で覚えにくい。
  • 3Dプロットで3軸のスケールを揃えるのはかなり面倒なので3D形状を表示するのには適していない。

プロットのサンプル

output_1_1.png

Bokeh

良い点

悪い点

  • 3Dプロットができない。
  • 基本となるplottingモジュールのAPIは色分けを自分でやらないといけない。
  • chartsモジュールのAPIは簡単なデータをプロットするにはまわりくどい。

プロットのサンプル

スクリーンショット 2017-01-28 17.55.39.png
動かせるサンプルはここ Gallery — Bokeh 0.12.4 documentation

Plotly

良い点

  • Notebook上でもプロット後に対話的にグラフを動かせる。
  • 対話的に動かせるグラフをHTML化して人に渡せる。
  • データ点の数値を表示する機能がデフォルトで有効になっている。
  • 3Dプロットが2Dプロットと同じ手順でできる。
  • 3Dプロットのレスポンスがいい。
  • 3Dプロットのスケールが3軸とも同じなので3D形状を表示するのに適している。

他の機能もだいたいBokehに近い感じだけど、詳しく調べていない。

悪い点

  • グラフのサイズを指定するのが面倒。
  • 3Dプロットを軸ごとに違うスケールで表示する方法がわからない。
  • 情報がかなり少ない。
  • 一部の機能は有料(Streamingは有料らしい)
  • ドキュメントが参照しづらい。
    • docstringの説明が短い。
    • サンプルコードのほとんどが有料版のAPIを使っている。
    • 公式ドキュメントで検索ができない。

プロットのサンプル

スクリーンショット 2017-02-02 23.44.25.png
動かせるサンプルはここ Python Graphing Library, Plotly

補足: サンプルコードを無償版で動かすには

import plotly.plotly as pyimport plotly.offline as py に置き換えれば、だいたいは動くはず。

Mayavi

良い点

悪い点

  • PyQt5に対応していないのでインストールが面倒
    • Anaconda 4.3.0のroot環境ではデフォルトでは動かない。
    • バージョンを指定してPyQt4をインストールする必要がある。
    • conda update --allはNG(PyQt5にアップデートされる)
  • デフォルトでは軸が表示されない。
  • Notebook上での表示は一応できるが、かなり機能が限られている。

seaborn

良い点

  • 統計分析に特化した超高水準のAPIがたくさんある
  • jitterが便利(重複して見えにくい点を少しずらしてプロットする機能)

悪い点

  • インポートするだけで勝手にMatplotlibのスタイルを変更してしまう。

参考リンク

Jupyter-notebook の作図ライブラリ比較 - Qiita
なんでもかんでもJupyter Notebookに表示するためのチートシート - Qiita

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