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知識0から統計検定2級取得を目指した話

Last updated at Posted at 2018-06-18

[追記]統計検定2級、おかげさまで合格しました。(僕の受験した回は得点率65%で合格できました)

この記事の概要(目次)

  • はじめに:
    • 事前の筆者のステータス
  • 勉強方法:
    • どんな勉強をしたか
    • そのメリットとデメリット
  • 思ったこと・分かったこと:
    • 勉強をしてみて思ったこと
    • 勉強してみないとわからなかった
  • もう一度やるとしたらこんな方法でやる:
    • 現状で思う、オススメの進め方
    • 今から勉強する皆さんに向けて事前に知っておいてほしいこと
  • 結果:
    • 試験の結果( 発表されたら追記します(6/18) )

はじめに

目的

  • 自分の中でのスキルを増やすこと
  • Qiitaに残す目的
    • 進め方の振り返りのため
    • いつか2級を受けようとしている誰かのため
    • 復習用のノート

ということで 2級合格のためのチートシート作成しました (https://qiita.com/akiyoshi_sasaki/items/c81032c1683f69ff9d11)
よろしければこちらもどうぞ

目標

2018年6月17日に統計検定2級合格
(一応3級も受ける)

統計検定2級とは

大学基礎科目レベルの統計学の知識の習得度と活用のための理解度を問うために実施される検定

(1) 現状について問題を発見し,その解決のために収集したデータをもとに、
(2) 仮説の構築と検証を行える統計力と、
(3) 新知見獲得の契機を見出すという統計的問題解決力について試験します。

現状

  • 社会人3年目、エンジニア歴は約2年弱
  • 統計検定3級すら持っていない、統計の知識は皆無
  • 理系の大学院卒だったので数式にアレルギーは無い
  • 地頭は大したことない(底辺国立大学の中でも難しくない学科に現役合格)

当初想定してた勉強方法

  • 統計WEBを読破
  • 本で学習
    • 基礎統計学Ⅰ 統計学入門(東京大学出版会)
    • 統計検定2級対応 統計学基礎(日本統計学会)
    • 統計検定2級公式問題集(日本統計学会)

期間

  • 本とか揃えた状態で5/7にスタート
  • 週に10~15時間はリソースが割ける予定

勉強方法

僕は想定していた通り統計WEBをまず全部読んでから、過去問を繰り返すという方法をとりました
そのメリットデメリットを挙げておきます

メリット

  • 統計WEBはよくも悪くも「2級取得のため」の最小限で知識がまとまっているのは参考書と違っていいところ
  • 常にブラウザで見れるので移動中とかでもスマホで読める
  • 最新の情報も記事が追加され、アップデートされていく
  • 過去問は「統計検定2級公式問題集」を1冊買えば過去6回分くらいできる
  • 「統計検定2級公式問題集」は解説も載っているので間違った問題を理解していける

デメリット

  • 統計WEBでもやや時間がかかったことは想定外だった
  • 統計WEBは誤植が激しいのでたまに萎える(式の誤植は今の所なさそうだけど・・・)
  • 統計WEBを優先で勉強していたら難しい問題は全然解けなかった、これは統計WEBが悪いわけではなく、「統計学自体先生がいた方がいい学問だ」と思うほど応用が多い
  • 統計WEBでは「15章の知識がないと13章の言ってることが理解できない」みたいに情報が前後することがぼちぼちあって少し混乱する

    • (新しい記事追加されていくことが前提。全32章まで現状であったとしても15章に1記事追加、みたいなことがある)
  • PC中心で勉強を進める方針でドキュメントもPC上で書くとしらたLaTeXを書かないと式はちゃんと書けないのでそこの時間は紙に書くよりは取られる( 個人的にはLaTeXを覚えられたので嬉しい )

  • 「統計検定2級公式問題集」の解説が、難しい問題だと「あまり使えない&理解し難い」。統計WEBにも過去問の解説が載っているがそっちもめっちゃ親切な訳ではない

  • 過去問は選択肢という形式上、雰囲気で答え覚えちゃうところもある

  • 個人的には過去問6回分というのは少なかった

思ったこと・分かったこと

1.先生が欲しい

式を覚えるよりは、 どんなパターンの時にどの式を使うのが適切か を判断できないとまず問題に取りかかれない
しかも統計学は 答えの出し方が1つじゃない場合がある 、つまり近似を用いて簡単に解いても 選択肢の問題ならば正解にたどり着ける わけである
そう考えると、「こういう場合はこう解けばいいよ」ってのを経験から教えてくれる先生がいるとやりやすいなと思った

また、過去問の解説は丁寧に書いてくれている記事がない限り、統計WEBや本に書かれているものは 途中の式が省略されていることが多い のでそれをすぐに聞ける人がそばにいて欲しいと感じた(僕は2級を持っている友人に聞いた)

2.数学の前提知識が結構要る

よく書いてあるのは 「高校の数学ができればいい」 とのことであるのだが、 微分と積分 をちゃんと使えないと統計学の問題は大部分が解けない
微分の計算、積分(インテグラル$\int_{a}^{b}$)の計算、合計値の計算($Σ$の計算のこと、数学だと「数列」で習った)は 必須として思い出す必要がある

その他にも基本的な不等号(≦,>など)で表された式の右辺と左辺の変換であったり、√の計算であったり、確率も問題が出てくるので組み合わせ(特にコンビネーション(${}_nC_r$))は当然のように使えないと何もできない

3.「テストを解くという作業」へのブランクが怖い

久しぶりのテストだったので色々とテストの受け方を忘れてた、特に 時間内に全て解く感覚は抜けていた
なので僕はテストを始めたらまず 時間の配分を考えてから 問題に取り掛かった

だいたい34問で90分なので15問・10問・10問に30分ずつ配分して解くようにした
でもやってみて思ったことは 簡単な問題は全体的に散らばっていた ので前半にすぐ解ける問題が集まっているとは一概には言えなかった

4.必要な本のまとめ

3つの役割があればいいと思っていて「導入用」、「過去問」、「詳細」があればいいかと
今回僕は

  • 「導入用」 -> 統計WEB(https://bellcurve.jp/statistics/)
  • 「過去問」 -> 『日本統計学会公式認定 統計検定2級公式問題集2015~2017年』
  • 「詳細」 -> 『日本統計学会公式認定 統計検定2級対応 統計学基礎』

というセットアップでしたが、
導入用として『単位の取れる統計ノート』も読んでみたらめっちゃわかりやすかったです
ただし、古いのかちょっとだけ 使ってる用語が違う けどそんなに問題無し
2級までをカバーしてくれている内容だったのでいい感じ

あと詳細に学ぶ上で有名な『基礎統計学Ⅰ 統計学入門』もいいと思います(そんなに読んでないけど)

ただ 過去問を解いてから 詳細な理解を進めることで、2級の範囲に合った勉強ができるので時間が無駄になりません

もう一度やるとしたらこんな方法でやる

結局思ったのは、かけた時間に対するコスパを考えたら「先生がいた方がよかったのでは?」ということ
お金をかけたくない人は今回僕がやった進め方でも6割は超えられる(でもその時間でバイトしてれば余裕で取り戻せると思う)

  1. 今回は統計WEBを読み切るのに3週間弱くらいかけてしまったがそれを もっと流し読みにして1週間で読む
  2. その状態でいくつか過去問を解いて理解し難い場所を知る
  3. 難しい問題が把握できた時点で、どうにかして先生をつける、過去問やってわからないところを聞く

っていう案が自分では一番いいかなと覆いました
もしくは最初に2,3日のセミナーに行くのもありかと

今から勉強する皆さんに向けて事前に知っておいてほしいこと

まず、統計検定は 実際に使われそうな方法 が問題に多く取り上げられます

例えば母集団から標本を取り出して母集団の推定を行う場合は データの散らばり具合を求める問題は出題が少なく、母集団の平均や確率の取りうる範囲を求める問題が多い です

過去6回分の問題から見ると以下のような問題が毎年必ず出題されています

  • 母集団の推定: 標本のデータから、母集団がどんなものかを推定する
  • 検定 (それが正しいか、正しくないかの判断): それが起こる確率、何が何個以上あればその発生は防げるか、など
  • 確率の問題の応用: 高校数学までの確率ではなく、実際にありそうなケースからその確率を求める問題が出されるので考え方が問われる
  • 標本の集め方の正誤問題: 標本の集め方は5~7種類くらい2級の範囲になっているが、それぞれを正しく説明できるか
  • 回帰分析の出力結果の読み取り(毎年でてる): Rやexcelなどを使って出力した結果がそのまま問題に掲載され、それを読み取る問題

結果

他の人の記事を見て自己採点した結果は得点率65%でした...
6割+αが合格ラインと噂なのでライン状に乗っている状態です

ただ簡単な問題をいくつか落としつつ、難しい問題もまあまあ取れていたのでもし配点があるならいけるかも...
統計検定に関して配点があるかは正式には発表されていないですが、いくつか記事を読むと「あるらしい」

※発表されたら追記します! .....→ 自己採点の通り65%でしたが合格しました

その他

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