Codexの /status で実行範囲を確認する — AIエージェントの現在地を10分で見る
Codex CLIを初めて使い、「いま、どのフォルダを対象に、どこまで動ける設定なのか」が不安な人向けです。
この記事では10分以内に/statusを開き、作業フォルダ・承認方針・書き込み可能な範囲を確認します。
前提はNode.jsが使えるターミナルと、Codexへサインインできるアカウントです。
最初からコードを書き換えさせる必要はありません。まず現在地を見る。それだけでも、AIエージェントを安全に動かすための、かなり具体的な一歩になります。
今回扱う機能は /status だけ
AIエージェントは、質問へ答えるだけでなく、目的に合わせてファイルを読み、必要に応じてコマンドを使いながら作業を進める仕組みです。
Codex CLIは、そのCodexをターミナル、つまり文字でパソコンを操作する画面から使うためのツールです。
今回使う/statusは、Codexの対話画面で現在のセッション状態を表示するスラッシュコマンドです。公式ドキュメントでは、現在のモデル、承認方針、書き込み可能な場所、トークン使用状況などを確認できると説明されています。
ただし、この記事で見るのは次の3点だけです。
- どの作業フォルダを開いているか
- コマンド実行などで人の承認を求める方針か
- どの場所へ書き込める設定か
モデルの細かな違いやトークン管理まで広げると、最初の目的がぼやけます。今日は「このCodexは、どこで、どの境界の中にいるか」を確認できれば十分です。
なぜタスクを頼む前に確認するのか
AIエージェントは、開いている作業場所と与えられた権限の範囲で動きます。
たとえば、練習用フォルダを開いたつもりなのに、別のプロジェクトを開いていた。読み取りだけのつもりなのに、書き込み可能な設定だった。こうした食い違いは、AIの性能より前に確認できる問題です。
/statusは、設定ファイルを全部読み解く代わりではありません。でも、いま動いているセッションの表示を、作業開始前に1画面で確認する入口になります。
カーナビを使う前に現在地を見るようなもの、と考えるとわかりやすいかもしれません。目的地の正しさは人が決めますが、現在地が違えば最初の一歩からずれてしまいます。
10分で試す最小手順
1. Node.jsが使えるか確認する
まず通常のターミナルで、次を実行します。
node --version
npm --version
それぞれバージョン番号が表示されれば次へ進めます。command not foundと出た場合は、先にNode.jsの公式サイトからLTS版を導入してください。
2. Codex CLIをインストールする
まだ入っていない場合は、公式の案内どおりnpmでインストールします。
npm install -g @openai/codex
インストール後、次で確認します。
codex --version
codex-cliに続いてバージョンが表示されれば、コマンドを起動できる状態です。
この記事の筆者環境では、2026年9月9日にcodex-cli 0.153.4でcodex --versionとcodex --helpを確認しました。バージョンは更新されるので、読者の表示が違っていても、それだけで失敗ではありません。
3. 練習用フォルダへ移動する
実際の仕事用リポジトリではなく、空の練習場所から始めます。リポジトリは、コードや変更履歴をまとめて管理するプロジェクト置き場です。
macOSやLinuxでは、次を実行します。
mkdir -p codex-status-practice
cd codex-status-practice
pwd
Windows PowerShellでは、次のようにします。
New-Item -ItemType Directory -Force codex-status-practice
Set-Location codex-status-practice
Get-Location
最後にcodex-status-practiceを含むパスが表示されれば、練習場所の準備は完了です。
4. Codexを起動してサインインする
通常のターミナルで、次を実行します。
codex
初回はサインイン方法の選択が表示されます。画面の案内に従って、自分が利用できる方法で認証してください。料金や利用上限は契約によって変わるため、この記事では固定の金額を書きません。契約画面と最新の公式案内を確認してください。
ここから先は、通常のシェルコマンドを打つ場所ではなく、Codexの入力欄です。
5. Codexの入力欄で /status を実行する
Codexが起動したら、入力欄へ次の1行を入力してEnterを押します。
/status
公式仕様では、セッションの概要が表示されます。画面の文言や並びはバージョンや環境で変わる可能性があるため、この記事では架空の固定出力を載せません。
代わりに、次の3点を自分の画面で探してください。
- 現在のディレクトリ、または作業ルートが
codex-status-practiceになっているか - approval policy、つまり「どの場面で人の承認を求めるか」の表示があるか
- writable roots、つまり「書き込みを許された場所」の表示があるか
この3点を見つけられたら、今日の成功です。値を暗記する必要はありません。自分の想定と画面表示が一致しているかを確認できたことが成果です。
6. 終了する
確認できたら、Codexの入力欄で次を実行します。
/exit
通常のターミナルへ戻れば終了です。
3つの表示をどう読めばよいか
作業フォルダ
作業フォルダは、Codexが今回の依頼を考える起点です。練習フォルダのつもりなら、その名前が表示に含まれるか確認します。
違う場所が出ていたら、そのままタスクを頼まず、いったん終了してください。通常のターミナルで目的のフォルダへcdしてから、もう一度codexを起動するのがわかりやすいです。
承認方針
承認方針は、Codexがコマンドを実行するとき、人の確認をどのように挟むかを示します。
ここで大切なのは、表示名を「最強」「最安全」のように順位づけしないことです。適切な設定は、読み取り相談なのか、コード修正なのか、隔離された練習環境なのかで変わります。
初回は、画面に出た方針を確認し、Codexが確認を求めたら内容を読んでから判断する。それで十分です。
書き込み可能な範囲
書き込み可能な範囲は、Codexがファイル変更を行える場所の境界です。
練習フォルダだけを触るつもりなのに、想定外の場所が見えているなら、タスクを始める前に設定を見直します。ただし、表示を確認したからといって、すべての操作が自動的に安全になるわけではありません。依頼文、実行されるコマンド、変更差分を人が確認する必要があります。
つまずきポイント
codex: command not foundと表示される
インストール後に新しいターミナルを開き、もう一度codex --versionを試します。それでも見つからない場合は、npmのグローバルインストール先がPATHに含まれているかを確認してください。PATHは、ターミナルがコマンドを探す場所の一覧です。
/statusを通常のターミナルへ入力してしまう
/statusはシェルコマンドではありません。先に通常のターミナルでcodexを起動し、Codexの入力欄が表示されてから入力します。
サインイン画面から先へ進めない
ブラウザを開ける環境か、利用するアカウントにCodexの利用資格があるかを確認します。共有PCや自動実行環境では、勝手に認証を進めず、管理者や利用者本人へ確認してください。
記事と表示項目や並びが違う
CLIは更新されます。また、OS、認証方法、接続方法、設定によって表示が変わります。固定値を合わせるのではなく、作業場所・承認方針・書込可能範囲という意味を確認してください。
書き込み可能と表示されているので、何を頼んでも大丈夫ですか
大丈夫とは限りません。/statusは状態の確認であって、安全性の保証ではありません。重要なファイルを変更する依頼では、対象を限定し、差分とテスト結果を人が確認してください。
/statusの画面をそのまま共有してよいですか
そのまま共有しない方が安全です。ローカルパス、設定、接続先など、環境を特定できる情報が含まれる可能性があります。相談に必要な部分だけを伏せ字や一般化して共有してください。
筆者の検証範囲
2026年9月9日に、公式Codex manual、Codex CLIページ、Developer commandsを確認しました。ローカルではcodex-cli 0.153.4のバージョン表示、ヘルプ、練習用一時フォルダを指定した起動、サインイン要求までを確認しています。
一方、筆者環境には有効なCodex認証がなかったため、認証後の/status出力は筆者未検証です。/statusが表示する項目と操作手順は公式ドキュメントに基づいて記載し、実測していない固定出力は作っていません。
この方法が効かない条件と限界
/statusを開いても、AIの回答が正しいことや、依頼そのものが安全なことは保証されません。これは現在地と境界を確認する表示です。重要な判断では、公式情報、実行コマンド、ファイル差分、テスト結果を人が確認する必要があります。
また、作業フォルダと設定をすでに把握し、毎回同じ隔離環境で短い読み取りタスクだけを行う人には、毎回/statusを開く必要はないかもしれません。初回、設定を変えた後、表示や挙動に違和感があるときだけ使う。そのくらいでも十分です。
無料で読める公式ドキュメントだけでも、機能の意味は確認できます。この記事の価値は、情報を増やすことより、タスク前の確認を3点に絞って途中で迷いにくくすることにあります。
まとめ
今回扱ったのは、Codex CLIの/status 1機能だけです。
- 練習フォルダへ移動する
-
codexを起動する - Codex入力欄で
/statusを実行する - 作業場所・承認方針・書込可能範囲を確認する
いきなり大きな変更を任せなくても大丈夫です。まずAIエージェントが「どこで、どの境界の中にいるか」を見る。なんかこの小さな確認が、安心して次の1タスクへ進む土台になる気がします。
次の1アクションは、codex-status-practiceフォルダで/statusを1回だけ実行することです。確認できたら、今日はそこで終えてかまいません。
参考リンク
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