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Microsoft Power AutomateでMicrosoft Power Appsからオンライン決済サービスstripeにAPI連携する方法(商品情報の自動登録編)

Last updated at Posted at 2022-12-23

こちらの記事は、『Microsoft Power Automate Advent Calendar 2022』の24日掲載記事です。

イカにちは〜🦑✨
勉強系VTuberのあきイカと申します!
アドベントカレンダーのネタとして、Power Appsでフリマアプリを作り、オンライン決済の実装に挑戦しました。成功するまでの経緯やつまづき、挑戦してみての感想については、『Microsoft Power Apps Advent Calendar 2022』の方の記事に記載しています。よかったらご覧ください。

こちらのQiitaの記事では、Power AutomateでどのようにPower Appsとオンライン決済サービスStripeを連携させて、自動的に商品情報を登録できるようにしたかについて、内容を絞ってお伝えします。

参考:
PowerAutomateのフローを作成する際、下記の動画内で配布されているサンプルフローを参考にさせていただきました。ぜひこちらの動画もご覧ください。

LINE Developer Community
【ローコード】Power Automate×Stripe×LINEでチャットコマースを作ろう
https://youtu.be/Ru8xu1PymP0
ご登壇者・フロー作成者 MicrosoftMVP りなたむ様 https://twitter.com/R_t_A_n_M

オンライン決済サービスstripeについて

image.png
https://stripe.com/jp

stripeは、提供されているAPIを使用して、GooglePay決済とクレジットカード決済を実装できるサービスです。開発者(テスト)環境が用意されており、無料で試すことができますので、今回のフリマアプリ内の決済機能を実装するのに利用しました。

image.png
stripeの商品情報の画面です。
stripeで決済を行うには、事前にstripeに商品を登録しておく必要があります。
決済に必要な情報として、商品名と金額のみ登録しています。
画面下のAPIIDは、決済時に商品を指定するために必要なIDです。このIDは、stripeで商品登録を行うと、自動的に作成されます。

Dataverseの商品テーブルの構造

Power Automateから決済処理のAPIリクエストを送信するために、Power Apps側にもAPIIDの情報を持たせておく必要がありました。データベースは、Microsoft Dataverseを使用しています。

image.png
決済に必要な項目、商品名・商品価格・APIIDは必須カラムです。その他のカラムは適宜追加します。

連携のイメージ

image.png
フリマアプリの画面で出品登録操作を行うと、Dataverseの商品テーブルに商品が登録されます。
Dataverseへの新規アイテムの追加をトリガーにして、Power Automateが動き出します。
商品名と商品価格をDataverseから取得して、stripeにAPIリクエストを送信します。
stripeに作成された商品情報から、APIIDを取得してDataverseの商品データに追加します。

Power Automateフローの全容

image.png

Power AppsからDataverseへの出品登録

image.png
こちらはシンプルに、通常のFormを使用しています。データ接続しているDataverseの商品テーブルに対して登録できるように、チェックアイコンのOnSelectにSubmitForm(NewForm)がセットされています。

Power Automateのトリガーの設定

image.png
自動化したクラウドフローから、Dataverseの「行が追加、変更、または削除された場合」のトリガーを選択して作成します。

image.png
種類の変更は「作成」を選択し、テーブル名を選択。スコープは「Business unit」を選択しました。

シークレットキーをセットする

image.png
stripeのホームのページで、シークレットキーをコピーします。
image.png
stripeに接続するためのシークレットキーを変数に入れておきます。「変数を初期化する」アクションを使用しています。

新規作成されたレコードの行IDを取得する

image.png
Dataverseに新規登録したアイテムの行IDを取得します。「変数を初期化する」アクションを使用しています。
ここで値に設定したItemとは、DataverseのItemテーブル内にシステムで自動生成されている、アイテムの識別子を格納しているカラムを指します。環境によって変わる部分ですが、おそらくカラム名=テーブル名になっているかと思います。
image.png

stripeに商品を登録する

image.png
「HTTP」アクションを使用します。
方法は、POSTを選択。
URIは、https://api.stripe.com/v1/productsを入力。
ヘッダーの一行目に、認証情報を入力します。
Authorization Bearer @{variables('シークレットキー')}
二行目に、Content-Typeを指定します。
Content-Type application/x-www-form-urlencoded
本文には、下記のように入力。
name=@{triggerOutputs()?['body/cr30a_9084bc35d2e5487ba14a45...']}&default_price_data[currency]=JPY&default_price_data[unit_amount]=@{triggerOutputs()?['body/cr30a_price']}

本文の商品名と商品価格の部分は、Dataverseの列を指定しています。
ご自身の環境によって、適宜置き換えてください。

レスポンスの解析

image.png
「JSONの解析」アクションを使用します。
stripeからのレスポンスを解析し、新規登録した商品のAPIIDを取得できるようにします。
スキーマには下記をそのまま貼り付けます。

json
{
    "type": "object",
    "properties": {
        "id": {
            "type": "string"
        },
        "object": {
            "type": "string"
        },
        "active": {
            "type": "boolean"
        },
        "attributes": {
            "type": "array"
        },
        "created": {
            "type": "integer"
        },
        "default_price": {
            "type": "string"
        },
        "description": {},
        "images": {
            "type": "array"
        },
        "livemode": {
            "type": "boolean"
        },
        "metadata": {
            "type": "object",
            "properties": {}
        },
        "name": {
            "type": "string"
        },
        "package_dimensions": {},
        "shippable": {},
        "statement_descriptor": {},
        "tax_code": {},
        "type": {
            "type": "string"
        },
        "unit_label": {},
        "updated": {
            "type": "integer"
        },
        "url": {}
    }
}

取得したAPIIDをDataverseの商品テーブルに追加する

image.png
行IDに、変数に格納しておいた行IDを指定する。
ApiIDに、レスポンスの解析の結果の中にある、@{body('レスポンスの解析')?['default_price']}を指定する。

終わりに

上記の手順でPower Automateのフローを組むことによって、各サービスを連携することができ、Power Appsで出品登録をすると、stripeに自動的に商品情報の登録を済ませることができます。

私、あきイカについて
勉強系VTuberとして、勉強会を運営しています。
ノーコード・ローコード・RPAが中心。
2022年12月現在は、Microsoft Power Appsで家計簿アプリを作っています。
よかったらYouTubeチャンネルものぞいてみてください✨

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