はじめに
M365を管理している情シスへ捧げます。
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毎日大変だよな
M365の管理作業って大変なことばかり。
- Entra IDでのユーザー作成、グループ作成
- グループ作ったと思ったらそのメンテナンスがついて回る
- Exchange Onlineで配布グループ作成依頼もくるでしょう
- 共有メールボックスもつくりたいって?
- 業務に関わる受信メールが迷惑メール認定されるからなんとかしろ
- こっちから送信したメールも迷惑メール認定されているっぽいからなんとかして
- 変なファイルクリックしちゃった
などなど、書き始めるととまらない。
少しでも楽したいよな
だったらAzure Logic Appsさわれ。
そして、Graph APIたたけ。
Azure Logic AppsとPower Automate
Azure Logic Appsのドキュメント置いておく。怖がらなくて大丈夫。 ほとんどPower Automate。
編集画面はこんな感じ。Power Automateだよな。
それもそのはず。以下のドキュメントにも書いてある。Power AutomateはLogic Apps上に構築 されている。
Power Automate は、Azure Logic Apps プラットフォーム上に構築されています。 どちらも同様のワークフロー デザイナーとコネクタを提供します。
比較表はこちら。
Power Automate | Logic Apps | |
---|---|---|
ユーザー | オフィスの従業員、ビジネス ユーザー、SharePoint 管理者 | インテグレーター、開発者、IT プロフェッショナル |
シナリオ | セルフ サービス | 高度な統合 |
デザイン ツール | ブラウザー上とモバイル アプリ、UI のみ | コード ビューを利用できるブラウザー上、Visual Studio Code、Visual Studio |
アプリケーション ライフサイクル管理 (ALM) | Power Platform には、DevOps および GitHub Actions と連携して、ALM サイクルで自動化されたパイプラインを構築できるツールが用意されています。 | Azure DevOps: Azure Resource Manager におけるソース管理、テスト、サポート、自動化、管理 |
管理者向けエクスペリエンス | Microsoft Power Automate 環境とデータ損失防止 (DLP) ポリシーの管理、ライセンスの追跡: 管理センター | リソース グループ、接続、アクセス管理、およびログ記録の管理: Azure Portal |
セキュリティ | Microsoft 365 セキュリティ監査ログ、DLP、機密データの保存時の暗号化 | Azure によるセキュリティ保証: Azure セキュリティ、Microsoft Defender for Cloud、監査ログ |
課金形態が違う、プレミアムコネクタが使える
Azure Logic Appsは、基本、従量課金モデル。使った分だけお金がかかる。
Power Automateでいうプレミアムコネクタも使える。 つまりGraph APIをたたくために必要なHTTPコネクタも最初から使える。
Power Automateは使うユーザーごとにライセンスが必要だが、Logic Appsはシンプルに従量課金で、Azureのエコシステムの中でリソースをたてて動かすので、複数人が一つのフローをメンテナンスしようと、動いた分だけの課金がかかるだけ。管理者のライセンスを購入とかしなくてもOK。
Graph APIをたたけ
Graph APIはMicrosoftの各種機能の裏側で動いているAPI。つまりこれをたたくことができれば、管理作業においてUI上でポチポチ行っている作業をLogic Appsで行うことができる。
ユーザー中心のユース ケース
ドキュメントから引用。Graph APIを利用したユースケース。
以下の作業がすべてGraph APIをたたけばできますよってこと。
- ユーザー (Lisa) のプロファイルを取得し、写真を取得します
- リサのマネージャーと彼女の直属のレポートの ID に関するプロファイル情報を取得します。すべてMicrosoft Entra ID に格納されています
- OneDrive for Business 上で、Lisa のファイルにアクセスし、最後にそのファイルを更新したユーザーを特定し、その人のプロファイルに移動します
- Exchange Online 上の Lisa の予定表にアクセスし、向こう 2 週間で Lisa が彼女のチームとの会議に最適な時間を決定します
- Lisa の予定表を購読し、変更履歴を記録し、Lisa が会議に自分の時間の 80% 以上を費やしている場合に報告します
- Lisa が外出中のときに自動応答を設定します
- コミュニケーション、コラボレーション、ビジネスのリレーションシップに基づいて、Lisa にもっとも関連のある人物を取得します
- Lisa の OneDrive for Business 上の Excel ファイルの、グラフから、最新の販売計画を取得します
- Planner で Lisa に割り当てられているタスクを検索します。
Microsoft 365 グループのユース ケース
ドキュメントから引用。Graph APIを利用したユースケース。
以下の作業がすべてGraph APIをたたけばできますよってこと。
- 組織内の Microsoft 365 グループに関するレポートを実行し、グループのメンバー間の通信がもっとも多いグループを特定します
- この Microsoft 365 グループの計画を検索し、その計画のタスクの割り当てを検索します
- Microsoft 365 グループ内で新しい会話を開始し、メンバーがワークロードを共有するために別のグループを作成するかどうかを決定します
- グループの既定のノートブックを取得し、調査の結果を記録する新しいページを作成します
たたきかた
Azure側でいろいろ設定が必要だけど、手順は以下リンクにまとめてくれてる。
練習はGraph エクスプローラーでしろ。どんなデータがとれるかもわかる。
使い方はここ読め。
Sample Queryもあるから、いろいろいじってみろ。
Entra IDからユーザー一覧を出力するのも簡単だよな。
あとはアイデア次第。
あとはアイデア次第。Microsoft 365 関連はほぼ操作できる。それも、一度設定したら、自動的に動き続けてくれる。
自分たちの課題で、解消できそうなものあるよな?
- Intuneからデバイスの一覧を出して準拠していないものをSharePointリストに吐き出したい
- ユーザー一覧を吐き出して毎日CSVに吐き出したい
- ゲストユーザーで90日間ログインしていない人を抽出したい
すべてLogic Appsでできるから、管理業務を楽に回していこうな。
そして、楽になったらそのフローをぜひシェアしていこうな!
Azure Open AI もからめると、無限
HTTPリクエストができるから、当然Azure Open AIにポストすることも可能。
取得したデータをもとに、Open AIに投げて加工したデータを受け取ることが簡単にできる。
終わりに
情シスに異動して、さわっていてよかったなと思ったものが、
- Logic Apps
と
- Power BI
でした。
単純作業や定期的な作業をLogic Appsに任せて、さらに別業務に時間と頭を割くことができます。Power Automateをふだんさわっているなら、ぜひLogic Appsも業務に取り入れて、Graph APIをたたいてみてください!
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