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.NET6を使ってみた1

Last updated at Posted at 2021-12-27

はじめに

2021年11月 Microsoft社より「.NET6」が長期サポート(LTS)としてリリースされました。
「.NET Core」と同じようにWindowsはもとより、LinuxやMAC OSなどマルチプラットフォームで動作可能です。
また、同時に今までLTSであった「.NET Core 3.1」が2022年12月にサポート終了とのことで、これを機会に「.NET6」への移行を検討していきたいと思います。

コンソールアプリで検証

前提として「.NET6」を利用するにあたり「Visual Studio 2022」もインストールします。

プロジェクトの作成

まずは、コンソールアプリケーション プロジェクトを作成します。

  1. Visual Studioを起動し、「ファイル」->「新規作成」->「プロジェクト」
  2. 「コンソールアプリ」を選択し「次へ」
  3. プロジェクト名、場所、ソリューション名を入力し「次へ」
  4. 「フレームワーク」で「.NET 6.0 (長期的なサポート)」を選択し「作成」
    image.png

プロジェクトの作成が完了すると、新しいテンプレートでのコードが作成されます。

// See https://aka.ms/new-console-template for more information
Console.WriteLine("Hello, World!");

こちらは「最上位レベルのステートメント」、「暗黙的な using ディレクティブ」、「グローバルの using ディレクティブ」がテンプレートに採用されており、その効果によって、コードが簡略化(using、クラス、Mainメソッド等の簡略化)されています。それぞれについて、簡単に紹介していこうと思います。

最上位レベルのステートメント

今まではMainメソッドを明示的に含める必要がありましたが、C# 9以降では、Mainメソッドを記載する必要がなり、コンパイラーが自動で、クラスとMainメソッドエントリーポイントを生成してくれます。
ここで困るのは、非同期(async/await)や起動引数(args)そして、プロセスの終了コード(return値)となるのですが、それぞれ、意識せずに利用可能です。

// await
Console.Write("Hello ");
await Task.Delay(5000);
Console.WriteLine("World!");

// args
if (args.Length > 0)
{
    foreach (var arg in args)
    {
        Console.WriteLine($"Argument={arg}");
    }
}
else
{
    Console.WriteLine("No arguments");
}

// プロセスの終了コード
return 0

つまり、こんな関係性でコンパイル時に自動で解析してくれます。

最上位レベルのステートメント 暗黙的なMainメソッドのシグネチャ
await 及び return static async Task<int> Main(string[] args)
await static async Task Main(string[] args)
return static int Main(string[] args)
await 及び returnなし static void Main(string[] args)

但し、この機能を利用したくない場合は、一旦フレームワークを「.NET 5」でプロジェクトを作成し、csporjを以下のように書き換えることで通常通りに「.NET 6」で実装できます。

  <PropertyGroup>
    <OutputType>Exe</OutputType>
    <TargetFramework>net5.0</TargetFramework> <!-- ここを 下のようにnet6.0に書き換えます-->
  </PropertyGroup>

暗黙的な using ディレクティブ

プロジェクトの種類に基づいて「using ディレクティブ」が自動的に追加されます。コンソールアプリの場合は、以下のディレクティブが暗黙的に追加されます。そのため、明示的にusingで指定せずに利用することが可能です。

  • using System;
  • using System.IO;
  • using System.Collections.Generic;
  • using System.Linq;
  • using System.Net.Http;
  • using System.Threading;
  • using System.Threading.Tasks;

この機能を削除する場合は、csprojで「ImplicitUsings」を「disable」に設定します。

  <PropertyGroup>
    <OutputType>Exe</OutputType>
    <TargetFramework>net6.0</TargetFramework>
    <ImplicitUsings>disable</ImplicitUsings>
    <Nullable>enable</Nullable>
  </PropertyGroup>

グローバルの using ディレクティブ

プロジェクト全体に暗黙的なusingを追加したり削除する際に記載します。
具体的にはcsprojに以下を追加します。

<ItemGroup>
  <Using Include="System.text" />     <!-- 追加 -->
  <Using Remove="System.Net.Http" />  <!-- 削除 -->
</ItemGroup>

終わりに

簡単に書けるようになったね。で終わらずに内部の仕組みを簡単に調べてみました。
まだ触れていませんが、NULL許容コンテキストやアプリケーションの設定ファイルの読み込みなども次回に試していきます。

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