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リモートワークをやめたら、出社のメリットではなく集約のメリットを感じた

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転職をきっかけに、働き方が大きく変わりました。前職ではリモートワーク中心で、出社は多くても週1回程度でした。その生活を数年続けた後、転職先ではフル出社になりました。

最初の1〜2ヶ月は、正直つらかったです。夕方になると集中力が急に落ちて、仕事の後半が思うように進みませんでした。リモートワークを長く続けていたエンジニアなら、似たような経験をしている人もいるのではないでしょうか。

ただ、その不便さに慣れてくると、出社することで感じるメリットに気づき始めました。そして、最終的に気づいたのは、メリットの本質は「出社すること」ではない、ということです。大事なのは「チームとして集まること」にありました。

出社して感じたメリット

チームメンバーと同じ場所で働くようになってから、いくつかの体験が積み重なりました。

会話が聞こえる距離感にいること

ある日、環境構築をしていたときのことです。隣の席で同僚2人が会話しているのが耳に入ってきました。内容を聞いていると、自分が直前に躓いた箇所と同じ問題で詰まっているようでした。思わず「それ、さっき自分も同じところで詰まりました。こうすると解決しますよ」と割り込みました。

逆のパターンもありました。自分が困っていると、隣にいた人が「それ、知っていますよ」と声をかけてくれたこともあります。

リモートワークでは、誰が何に困っているかを知るには、チャットで発信するしかありません。発信するためには、まず「自分が困っていること」を認識し、「聞く価値があるか」を判断して、メッセージを書く必要があります。物理的に近くにいると、その過程が自然に省略されます。「会話が聞こえる距離感」によって解決したのです。

チャットで聞くほどでもない質問を即座に解決できる

「このファイルってどこにありましたっけ?」
「このルールって、どうなっていましたっけ?」

調べれば出てくるかもしれないけれど、調べると時間がかかることがあります。近くに詳しい人がいれば、秒で解決します。

さらに、こういう質問をきっかけに会話が脱線することがあります。脱線した会話の中で、プロジェクトの経緯や背景を聞けたり、相手の人となりがわかったりします。エピソードを積み重ねることで、信頼関係が少しずつ育ちます。チャットの文面だけでは得られない情報が、何気ない会話の中にあります。

これは「出社」のメリットではなかった

これらの体験を振り返ると、共通していることに気づきました。メリットの源泉は「会社に行くこと」ではなく、「チームのメンバーと近くにいること」でした。そうすると、勝手に情報が流れてきます。ここで考えてみると、出社しても同じメリットが得られない状況があります。

フリーアドレスのオフィスで、チームのメンバーと全然違うエリアに座った場合です。会話は聞こえません。隣の人は別のプロジェクトの人です。物理的には出社していますが、チームとしては集まっていません。別拠点への出社も同じです。チームのメンバーは別のオフィスにいるので、コミュニケーションはチャットやオンライン会議が基本になります。リモートワークと実態はほとんど変わりません。

つまり、感じていたメリットは「出社」から生まれていたのではありませんでした。「同じチームが同じ場所にいること」から生まれていたのです。「出社=会社に行くこと」ではなく「出社=チームとして集まること」。この違いを意識しないと、出社の価値が小さくなります。

集約されていない出社は、リモートと変わらない

この考えを裏付けるような体験が、実際にありました。

同じオフィスにいるのにオンラインMTGをした日

雨の強い日のことです。チーム内でのオンラインMTGがありました。自分はオフィスから参加していました。

MTG中に「今、雨がすごい降ってますね」と話しかけました。すると「今、作業スペースにいるので窓の外が見えないんですよね」という返答が来ました。その瞬間、相手も同じオフィスにいることがわかりました。同じオフィスにいながら、オンラインで会議をしていたのです。後で聞いたところ、相手は自分が出社していることを知っていたそうです。それでも特に声はかけず、そのままMTGが始まったとのことでした。自分は知りませんでした。

出社していても、相手に認知されていなければ動きは生まれません。集約されていない出社では、こういったすれ違いが起きます。

チームが全員リモートの日に1人で出社した

チームのメンバーが全員リモート日で、自分だけ出社したことがありました。その日、誰とも話しませんでした。オフィスに来たものの、チャットやオンライン会議で仕事を進めるだけでした。結果として、ウォーターサーバーを使っただけで帰りました。

「何のために出社したのだろう」と感じました。出社していても、チームが集まっていなければリモートワークとほぼ差がありません。物理的に会社にいることと、チームとして集約されていることは、別の話です。

リモートワークのメリットも正直に

ここまで出社と集約のメリットについて書きましたが、やっぱりリモートワークにも良さがあります。

朝ゆっくり起きられます。通勤時間がなくなって、自分の時間が増えます。そして、慣れ親しんだ自分の設備で仕事ができます。自宅の方が設備がよかったりするからです。集中して1人で進める作業は、リモートの方がはかどることもあります。また、立場やフェーズによって、最適な働き方は変わります。経験を積んだエンジニアが、設計や実装に集中する時期は、リモートの方が効率が高い場面があります。

一方で、チームに入ったばかりの時期などは、出社して隣にいることに大きなメリットがあります。困っていることに周囲が気づきやすくなります。リスクが早期に検知されやすい環境になります。

どちらが優れているという話ではなく、何を重視するかによってトレードオフが変わります。

出社の意味を考え直す

出社には、単に「会社に行く」以上の意味があります。ただし、その価値はチームとして集まることで初めて生まれます。

出社の価値が最大化されるのは、チームのメンバーが同じ場所に集まったときです。3人以上で突発的な会話が生まれる状況が、特に有効です。日程を調整してミーティングを設定しなくても、思い立ったときにすぐ話せます。この速さが、チームの動きを変えます。場所は必ずしも会社でなくてもよいかもしれません。ただ、会社が場所を用意しているのであれば、そこに集まるのが合理的です。

出社するかどうかを考えるとき、「会社に行くか」ではなく「チームと集まれるか」を軸にしてみてください。出社の意味が変わります。どうせ出社するのであれば、意味のある出社をしたいですね。

最後まで読んでいただいた方、ありがとうございました。

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