はじめに
こんにちは、あじさいです。
本番環境などでやらかしちゃった人 Advent Calendar 2025 の2日目です。
これは8年前に発生したやらかし事件の記録です。
もう時効かな…ということで、当時の自分への戒めとして公開します。
同じ失敗をする人が一人でも減れば幸いです。
【本番環境でのやらかし記録】
5000ファイル誤アップロードから学んだ、再発防止と仕組みづくり
本番環境での作業は常に緊張と隣り合わせですが、
事故は本当に一瞬で起きます。
これは、新システムへのデータ移行作業中に
意図せず5,000ファイルもの不要データを本番環境にアップロードしてしまった実話です。
■ 何が起きたのか(やらかし内容)
旧システム → 新システムへデータ移行するため、
FileZillaを使ってデータをアップロードしている最中でした。
普段使わないタッチパッドで軽く操作した瞬間——
不要フォルダをまるごとドラッグ&ドロップ。
結果、約5,000ファイルが本番環境へ一気にアップロード。
FileZillaは即転送を開始し、
気づいた時には転送キューがとんでもない量に…。
■ なぜ、この“やらかし”は起きたのか
振り返ると、複数の要因が重なっていました。
1. タッチパッドに慣れていなかった
普段使わない操作デバイスのため、
クリック・ドラッグの誤判定が起きやすい状態。
2. FileZillaのドラッグ&ドロップの危うさ
GUIで便利な反面、操作ミスが即“実行”に直結。
3. 本番環境へのアップロード権限が広すぎた
誤操作でも転送が成立してしまう構造。
4. 移行作業フローに“安全な段階”がなかった
本番へ直接アップロードする仕組みだったため、
誤転送を事前に検知できなかった。
5. 事前の操作確認が甘かった
「多分これで合ってる」という思い込みが原因に。
■ 復旧作業(やらかした後の対応)
実際に事故が発生した後は、以下の手順で復旧しました。
-
転送の即時停止
- FileZillaの転送キューを全停止
- 追加のアップロードを防止
-
誤アップロードファイルの特定
- 転送ログを参照
- 不要ファイルと本来必要なファイルをリスト化
-
不要ファイルの一括削除
- SFTPコマンドで削除スクリプトを作成
- ログを確認しながら慎重に実行
-
データ整合性チェック
- 新システム側の本来必要なデータが壊れていないか確認
- チームでWチェックを実施
-
復旧完了報告
- 関係者に状況を報告
- 再発防止策を簡単に共有
この復旧作業には丸一日以上かかりましたが、幸い本番データは破壊されず、業務への影響は最小限に抑えられました。
■ 再発防止のために取った対応
今回の事故を受け、以下の仕組み改善を行いました。
1. FileZillaの設定でドラッグ&ドロップ転送を無効化
誤操作リスクを物理的に減少。
2. タッチパッドを物理的に無効化
本番作業時は外付けマウスのみ使用。
3. 不要ファイルがアップロードされた場合の復旧フローを標準化
今回実施した復旧手順を文書化し、
チーム全員が同じ手順で対応できるようにしました。
■ 終わりに:ミスは悪ではない。改善しないことが悪である
今回の5000ファイル誤アップロードは、
操作ミスによる事故でしたが、同時に、
「人がミスしても事故にならない仕組みが必要」
という当たり前の事実を突きつけられました。
ミスはゼロにできません。
しかし、ミスが事故に繋がらない環境は作れます。
今回の経験は、自分の運用設計の甘さを痛感させる大きな教訓でした。
再発防止策を整備することで、同じ失敗を未然に防ぐことができると確信しています。
それではまた。