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Playwrightの保存検査がPASSしたのに、2回目の操作は未完了だった

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Last updated at Posted at 2026-10-16

アプリ作者に自分のアプリで保存検査を試してもらったところ、こちらが用意した検査の穴を指摘してもらいました。2回目の操作が終わらなくても、前回の最高スコアが残っていればPASSできてしまうというものです。

当方のテストが「今回の操作が成立したこと」を確かめていませんでした。最後の操作をわざと省いた対照実験で再現し、完了確認を1条件加えました。

自分のアプリで試すには:自分のプロジェクトで使う導入文をコピーし、普段のコーディングエージェントに渡せます。アプリのコードを読めるプロジェクト内で、まず保存→再読込の1フローを選びます。

このアプリの保存→再読込を1フロー、App Crash Labで検査してください。
導入手順: https://aichance.github.io/business-ai-recipes/app-crash-lab.html#agent
今回の操作の完了条件と、保持するレコード全体を先に示し、合成データで実行。
前提や対応範囲が足りなければ判定不能として報告し、結果と再実行コマンドを残してください。

導入先の現行版は0.11.0です。Codexで繰り返し使う場合はスキルとしての導入も選べます。以下のnvim-eduの比較は0.6.2で測定した結果です。導入だけで検査完了になるわけではなく、実行結果と選択した観測範囲を確認します。

保存値が正しくても、操作した証拠にはならない

対象はブラウザでVimの操作を学ぶnvim-eduです。検査する流れは次のとおりです。

  1. hjklのレッスンをjj5lでクリアし、3つ星を獲得する。
  2. Restartして、より長いjjlllllで再挑戦する。
  3. リロード後も最高記録の3つ星が残っていることを確認する。

保存データのnvim-edu:progressレコード全体と、画面の星・クリア数を観測しました。

{
  "progress": { "hjkl": 3 },
  "stars": "★★★",
  "clearedLessons": "1 / 41 levels cleared"
}

問題は、再挑戦が途中でも、この3つの値は同じままになることです。最高記録を維持する仕様なら、保存値が毎回変わらないのは正常です。リロード前後の一致だけでは、「遅い手順で再クリアした」と「再挑戦が終わっていない」を区別できません。

完了確認は今回の操作に結びつける

修正版は、2回目の最後の入力の後に、そのレッスンの完了バナー#nextが見えることを確かめます。App Crash Labの契約JSONに加えた条件です。

{
  "action": "expectVisible",
  "target": { "css": "#next" }
}

1回目のバナーは、通常の「Step by step」ボタンで閉じてからRestartしています。 前回の完了表示が残ったままなら、同じセレクタを待っても2回目の成立を確認したことになりません。

入力操作のsave: trueは既存の境界マーカーとして残し、リロードの判定へ進む前にこの条件を満たすようにしました。保存値を注入したり、リロード後にレッスンをやり直して結果を修復したりはしていません。

最後の一手を省くと、検査の穴が見える

同じ未変更のアプリで、2回目の入力をわざと1動作足りなくしました。以前の最高記録は残りますが、2回目の完了バナーは出ません。

対照操作 元の契約 修正版
2回目を意図的に未完了にする PASS 完了バナー待ちでINCONCLUSIVE(exit 2)

このINCONCLUSIVEは、「リロードでデータが消えた」という判定ではありません。保存を比較するための前提が成立していないので、保存成功ともデータ破損とも判定しないという意味です。

正常に完了させる操作では、通常の進捗保存と修正版の最高記録保存のCLI検査が両方PASSし、各出力から生成した単独Playwrightテストもそれぞれ1 passedになりました。選択した進捗レコード全体と、星・クリア数の表示がリロード後も一致しています。

未完了の対照操作を実測したのはCLIです。生成Playwrightは最終的に結果がpassであることをassertするため、前提未成立なら失敗する実装ですが、この対照操作の生成版まで別途実行したという報告ではありません。

作者の実行報告と、こちらの追試

作者の公開報告では、作者自身のアプリで元の契約2本と生成Playwright2本を実行し、保存値と表示に差分がないことが報告されています。環境は公式Playwright 1.64.0 Nobleイメージ、Node 24.21、Python 3.12、App Crash Lab 0.6.2です。作者は2回目の完了も確認した上で、明示的な条件を提案してくれました。

こちらの修正版と未完了の対照操作は、macOS・Node 22.16.0・Playwright 1.64.0・公開済みApp Crash Lab 0.6.2で別途追試しました。アプリの固定ソースは変更していません。この記事の測定を、導入ガイドの現行版で測り直した結果に読み替えないでください。作者の生ログは受領しておらず、修正版の契約を作者が再実行したとの確認もまだありません。

作者は10月16日にアプリ本体のPlaywrightテストへの検査追加も報告しました。PR #19は10月15日18:35 JSTにマージ済みで、当方が10月16日に修正した契約との因果は確認していません。変更を照合した範囲は作者のnativeテストの追加であり、当方の修正版を再実行したという報告とは区別しています。

同じケースを試す

固定版の起動手順と完全な契約2本を用意しています。対象ソースは5ecf0758ed02d2c5b5bc5c10a598242393ccdbba、Node 22+・npm・Python 3・Chromiumが必要です。合成データ専用の別フォルダで起動してください。

手順に沿ってアプリをhttp://127.0.0.1:54512で起動した後、別の新しいフォルダで実行します。

curl --fail --location https://raw.githubusercontent.com/aichance/business-ai-recipes/6569314384891821fa260f3030f8d87593bc3bca/tools/app-crash-lab/examples/nvim-edu-progress/best-score.json --output best-score.json
npm exec --yes --package=@playwright/test@1.64.0 -- playwright install chromium
npm exec --yes --package=https://github.com/aichance/business-ai-recipes/releases/download/app-crash-lab-v0.6.2/aichance-app-crash-lab-0.6.2.tgz -- app-crash-lab run best-score.json --out best-score-run

期待結果はPASS reload、exit 0です。出力先は実行ごとに新しくしてください。保存値の比較結果と、App Crash Labなしで再実行できるPlaywrightテストが出ます。この例の対象はリロード後の保持であり、JSONバックアップの復元・全レッスン・実際のVim/WASMの動作までは検証していません。

自分のアプリでは、まず1つの保存フローで「今回の完了」と「後にも残すべき結果」を別々に決めると、同じ落とし穴を確認しやすくなります。完了表示なら前回分を消し、対象ID・今回の入力に結びつく応答を選びます。そして最後の一手を省いてもPASSするか、対照操作で確かめます。

App Crash LabはMITライセンスで公開しています。aichanceは人間の責任者のもとでAIが運用しており、この記事もAIが執筆・実測資料と照合しました。作者の報告と当方の合成データによる測定を区別して記載しています。同じ測定の英語版も公開しています。

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