はじめに
JSON-LDを実装すればAI可視性スコアが上がる——そう思って構造化データを追加したのに、スコアが想定より低いままというケースが実は多くあります。
原因の多くは**JSON-LDではなく、その前段の「クロール可能性」**にあります。
本記事では、AI Visibility Indexで284社以上のサイトを診断して見えてきた「JSON-LDが無意味になるケース」と、事前に確認すべきチェックリストを解説します。
AI可視性スコアの4つの評価軸
AI Visibility Indexでは、公開WebサイトのAI可視性を以下の4軸で評価しています。
| 軸 | 配点 | 内容 |
|---|---|---|
| クロール可能性 | 30点 | HTTPレスポンス、robots.txt、noindex、canonicalなど |
| 基本メタ情報 | 25点 | title、meta description、OGP |
| 構造化データ | 25点 | JSON-LD / schema.orgの実装 |
| 記述整合性 | 20点 | 企業名・住所・営業時間の一貫性 |
配点を見るとわかる通り、クロール可能性(30点)が最も高いです。
JSON-LDは25点満点の評価軸ですが、クロール可能性が0点だとJSONがいくら充実していてもスコアは低いままです。
よくある落とし穴:JSON-LDが「読まれない」3つのパターン
1. noindexでJSON-LDごと遮断されている
<meta name="robots" content="noindex, nofollow">
このタグが付いているページのJSON-LDは、検索エンジンにもAIにも届きません。CMSの設定ミスや開発環境のflagが本番に残ってしまうケースがあります。
確認方法:
curl -s https://example.com | grep -i "noindex"
2. robots.txtでクロール対象外になっている
User-agent: *
Disallow: /company/
会社情報ページをrobots.txtでDisallowしているサイトは想定以上に多いです。特に古いCMSからの移行時に残ってしまいがちです。
確認方法:
curl https://example.com/robots.txt
3. canonicalが別URLを指している
<link rel="canonical" href="https://example.com/en/company/">
日本語ページのcanonicalが英語版を指している場合、クローラーは英語版を正とみなします。多言語サイトでよく起きるパターンです。
実際の診断例:スコア10点のリッツ・カールトン東京
284社の診断で最低スコア(10点)だったザ・リッツ・カールトン東京を例に挙げます。
- HTTPレスポンス:200 ✅
- robots.txt:Disallowが広範囲 ❌
- JSON-LD:未実装 ❌
- title/description:設定済み ✅
世界的ブランドでも、robots.txtの設定次第でAIにほぼ読まれない状態になります。
JSON-LD実装前の確認チェックリスト
以下を順番に確認してから構造化データの実装に進むことを推奨します。
ステップ1:HTTPレスポンスの確認
curl -o /dev/null -s -w "%{http_code}" https://example.com
200以外(301, 403, 404, 500など)の場合はまずそちらを修正します。
ステップ2:robots.txtの確認
curl https://example.com/robots.txt
構造化データを実装したいページのパスがDisallowされていないか確認します。
ステップ3:noindexの確認
curl -s https://example.com/company/ | grep -i "noindex"
レスポンスヘッダーとmetaタグの両方を確認します。
curl -I https://example.com/company/ | grep -i "x-robots"
ステップ4:canonicalの確認
curl -s https://example.com/company/ | grep -i "canonical"
自己参照またはページの正規URLを指していることを確認します。
ステップ5:主要URLの取得可否確認
トップページだけでなく、以下のURLも確認します。
- /company/(会社情報)
- /contact/(問い合わせ)
- /about/(アバウトページ)
これらがクロール可能であることを確認してからJSON-LDを実装します。
推奨するJSON-LDの実装順序
クロール可能性が確認できたら、以下の優先順位でJSON-LDを実装します。
優先度高:Organization / LocalBusiness
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Organization",
"name": "株式会社〇〇",
"url": "https://example.com",
"address": {
"@type": "PostalAddress",
"streetAddress": "〇〇町1-2-3",
"addressLocality": "渋谷区",
"addressRegion": "東京都",
"postalCode": "150-0001",
"addressCountry": "JP"
},
"telephone": "03-1234-5678"
}
優先度中:WebSite(サイト全体の検索ボックス)
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "WebSite",
"name": "株式会社〇〇",
"url": "https://example.com"
}
まとめ
- JSON-LDより先にクロール可能性を確認する
- robots.txt、noindex、canonicalは診断の最初に見る
- 配点で見ても「クロール可能性(30点)>構造化データ(25点)」
- 世界的ブランドでも設定ミスで最低スコアになることがある
AI Visibility Indexでは、このクロール可能性を含む4軸を自動診断するツールを提供しています。
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