GA4でカスタムディメンションを登録したのに、レポートを開くと列が丸ごと(not set)。この状態を、送信側のタグを触る前に切り分けるための順番を示します。読み終えたあと、どの段階で止まっているかを30分以内で特定できるようになります。
なぜ(not set)になるのか
(not set)は「値が取得できなかった」ことを示す表示で、原因は1つではありません。現場でよくあるのは次の5つで、上から順に確認すると手戻りが出ません。
| # | 原因 | 確認場所 | 目安時間 |
|---|---|---|---|
| 1 | 作成から48時間経っていない/レポート期間に作成日より前が含まれる | レポートの期間設定 | 0〜5分 |
| 2 | イベント自体、またはパラメータが届いていない | DebugView | 5〜10分 |
| 3 | 送信側のパラメータ名とGA4の登録名が不一致 | GTMの変数名とGA4の登録画面 | 10〜20分 |
| 4 | スコープの取り違え/上限に到達 | カスタム定義の一覧 | 20〜27分 |
| 5 | 値の種類が多すぎて(other)に集約 | レポートの行 | 27〜30分 |
タグの修正が必要になるのは3以降です。1と2で終わる例も珍しくありません。
1と2:まだ出ないだけではないか
Googleのヘルプでは、カスタムディメンションやカスタム指標を作成してからレポートや広告で使えるようになるまで24〜48時間かかると案内されています。前日に作って翌朝に確認して空だった、という時点ではまだ何も判断できません。
同時に見たいのが期間です。カスタムディメンションは作成前に収集されたデータには遡及しません。過去28日で開けば、作成日より前の分はすべて(not set)になります。期間を「昨日」に絞り直すだけで値が入っていることに気づく場合があります。
期間を絞っても空なら、ディメンションではなくイベント側を疑います。DebugViewを開いて対象のイベントを実際に発火させてください。ここでパラメータが見えているなら、送信側の問題ではないと確定できます。切り分けの分岐点はここです。
3:パラメータ名は完全一致でしか結びつかない
GA4側で登録した「イベントパラメータ」の文字列と、送信しているパラメータ名は完全一致している必要があります。次のいずれも不一致扱いになります。
- 大文字・小文字の違い
- 全角スペースの混入
- 末尾の余分な空白
目視では見つけにくいので、GTMの変数名とGA4の登録画面の値をコピーして並べ、文字列として比較するのが確実です。
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4:スコープと上限は、削除前に確認する
ユーザーの属性として持たせたい値を、イベントスコープで登録していないでしょうか。スコープが実際の送られ方と合っていないと値が結びつかず、(not set)になります。
| スコープ | 対象 | 標準プロパティの上限 | GA4 360 |
|---|---|---|---|
| イベント | イベントパラメータ | 50 | 125 |
| ユーザー | ユーザープロパティ | 25 | 100 |
| アイテム | eコマースのitems配列 | 10 | 25 |
スコープは後から変更できないため、直すには削除して登録し直すことになります。ここで注意したいのが上限の挙動です。上限に達している状態では、1つ削除しても48時間は新しいディメンションを追加できません。作り直しを急いで削除だけ先に走らせると、まる2日レポートが欠けます。枠の残りを先に確認してから着手してください。
なお、登録し直した時点から収集が始まるため、削除前のデータは引き継がれません。
5:(other)への集約は設定ではなく設計の問題
登録自体は正しいのに、レポート上で行が(other)にまとめられていることがあります。標準プロパティでは、値の種類が極端に多いディメンション(URLをそのまま入れる、タイムスタンプを入れる等)を作ると、上限を超えた分が(other)行へ集約されます。
この場合に必要なのは設定の修正ではなく、値の設計の見直しです。カテゴリ名やフォーム種別のように、取りうる値が数十種類に収まる粒度へ寄せます。
そもそもGA4で持つべき値か
広告側の情報をカスタムディメンションで持たせようとして詰まっているなら、方針ごと見直す余地があります。媒体の入札単価やキャンペーン予算のような値は、GA4へ無理に流し込むより媒体側のデータとして扱ったほうが破綻しません。GA4に寄せるのはサイト到達後の行動に関する値に絞る、という分け方です。
まとめ
- 確認は「48時間と期間 → DebugView → 名前の完全一致 → スコープと上限 → (other)集約」の順に降りる
- タグの修正が要るのは3段目以降。1と2で解決する例が多い
- スコープの修正は削除を伴う。上限に達していると48時間追加できないため、枠の残りを先に確認する
よくある質問
GA4のカスタムディメンションは設定してからどのくらいで反映されますか
Googleのヘルプでは、作成から24〜48時間後にレポートや広告で使えるようになると案内されています。それより前に確認しても値は入りません。また、カスタムディメンションは作成前に収集されたデータには遡及しないため、レポートの期間に作成日より前が含まれていると、その分は(not set)として表示されます。
カスタムディメンションが(not set)になる原因は何ですか
主な原因は5つです。作成から48時間経っていない、レポート期間に作成日より前が含まれている、送信しているパラメータ名とGA4に登録した名前が完全一致していない、スコープ(イベント/ユーザー/アイテム)が実際の送られ方と合っていない、値の種類が多すぎて(other)行に集約されている。この順に確認すると切り分けが早く済みます。
カスタムディメンションはいくつまで作れますか
標準プロパティでは、イベントスコープ50個、ユーザースコープ25個、アイテムスコープ10個、カスタム指標50個、計算指標5個が上限です(GA4 360ではそれぞれ125・100・25・125・50)。上限に達している場合、1つ削除しても48時間は新しいディメンションを追加できないため、作り直す前に枠の残りを確認してください。
スコープを間違えて登録した場合は修正できますか
スコープは後から変更できないため、削除して登録し直すことになります。ただし上限に達していると削除から48時間は追加できず、その間データが欠けます。また新しく登録し直した時点から収集が始まるので、削除前のデータは引き継がれません。着手前に上限の残り枠と、欠測が許容できる期間かを確認してください。
図解・表つきの完全版はこちら:GA4のカスタムディメンションが反映されない|(not set)の原因を30分で切り分ける順番
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