pages.devと独自ドメインのSEO差を実体験から解説【Cloudflare Pages】
「え、なんでサイトマップ読み込めないの…?」
Cloudflare Pagesで作ったこのサイト、Search Consoleにサイトマップを登録したら3日経っても「取得できませんでした」のまま。色々試したけど全部ダメで、正直かなり焦りました。
結論から言うと、pages.devという共有ドメインを使っていたのが原因でした。この記事では、その経緯と学んだことをシェアします。
発端:何をやってもサイトマップが読み込まれない
当サイト(ADA Lab)はCloudflare Pagesでホスティングしていて、最初はadalab.pages.devというデフォルトのサブドメインを使っていました。
Next.jsで生成したサイトマップをSearch Consoleに登録。普通ならこれで終わりのはずが…
ステータス: 取得できませんでした
検出されたページ数: 0
は?
試したこと(全部失敗)
ここから地獄のデバッグが始まりました。
1. サイトマップを削除して再送信
よくある解決策。やってみたけど変化なし。
2. 24〜48時間待つ
「Googleは時間がかかる」とよく言われるので待ってみた。3日経っても変化なし。
3. サイトマップのファイル名を変更
Search Consoleのバグでsitemap.xmlという名前だと問題が起きるという情報を見つけて、/sm.xmlに変えてみた。ダメ。
4. robots.txtの確認
Googlebotをブロックしてないか確認。問題なし。
5. curlでヘッダー確認
curl -sI "https://adalab.pages.dev/sitemap.xml"
# Content-Type: application/xml
# Status: 200 OK
完璧じゃん…なんで?
ブラウザでもcurlでも普通にサイトマップ見れるのに、Search Consoleだけがダメ。意味がわからない。
原因に気づいた瞬間
色々調べていくうちに、Cloudflareのコミュニティで同じ問題を報告している人を発見。
"pages.dev domains are shared subdomains, Google might be treating them with lower trust"
あ…そういうことか。
*.pages.devは誰でも無料で使えるCloudflareの共有サブドメイン。つまり、スパムサイトだって同じドメイン構造で作れちゃう。
Googleからすれば「このドメイン、怪しいサイトもいっぱいあるから慎重にいこう」となるのは当然かもしれない。
pages.devと独自ドメイン、実際どれくらい違う?
正直、独自ドメインの重要性を甘く見てました。比較してみるとこんな感じ:
| 項目 | pages.dev | 独自ドメイン |
|---|---|---|
| ドメイン信頼性 | 低(共有) | 高(専用) |
| Search Console | 問題発生しやすい | 正常動作 |
| ドメインオーソリティ | 蓄積されにくい | 蓄積される |
| ブランディング | 弱い | 強い |
| URL記憶性 | 低い | 高い |
| 移行リスク | Cloudflare依存 | 自由に移行可能 |
ドメイン信頼性の話
独自ドメインはあなた専用。そのドメインの評価は100%自分のサイトに帰属する。
でもpages.devは他の何万ものサイトと共有してる。他の誰かがスパムやったら、ドメイン全体の評価に影響するかもしれない。
これ、賃貸マンションと持ち家の違いに似てる。賃貸だと隣人トラブルの影響を受けるけど、持ち家なら自分の評判は自分で築ける。
SEO資産が蓄積されない問題
これが地味に痛い。
SEOで大事な「ドメインオーソリティ」って、時間をかけて良質なコンテンツを出し続けることで上がっていくもの。被リンクを獲得したりして、じわじわ育てていく。
独自ドメインならこのSEO資産が確実に蓄積される。でもpages.devを使い続けて、将来独自ドメインに移行したら…この資産、全部リセットされる可能性がある。
今まで書いた記事、獲得した被リンク、全部パー。考えただけでゾッとする。
Search Consoleが動かないと何が困るか
今回の問題そのものだけど、Search Consoleが正常に動かないと:
- インデックス状況がわからない → 記事がGoogleに認識されてるか不明
- クロールエラーに気づけない → 404とか放置しちゃう
- 検索パフォーマンス分析できない → どのキーワードで流入してるかわからない
SEO改善のPDCAが回せなくなる。これは致命的。
ブランディングの観点
https://adalab.pages.dev
https://adalabtech.com
どっちが覚えやすい?どっちがプロっぽい?
名刺に載せるとき、SNSでシェアするとき、独自ドメインの方が圧倒的に印象が良い。「pages.dev」って見ると「あ、まだ仮のドメインなのかな」って思われちゃう。
独自ドメイン、実は安い
「独自ドメインって高いんでしょ?」
と思ってたけど、全然そんなことない。
| ドメイン種別 | 年間費用(目安) |
|---|---|
.com |
約1,500円 |
.dev |
約1,500円 |
.jp |
約3,000円 |
.net |
約1,500円 |
月額換算で約125円。缶コーヒー1本分。
これでSEO面のハンデがなくなって、ブランディングも良くなって、将来の移行リスクもなくなる。コスパ良すぎでは?
Cloudflare Pagesでの独自ドメイン設定手順
せっかくなので設定方法も書いておきます。
1. ドメインを取得
以下のレジストラで取得できます:
- Cloudflare Registrar(Cloudflareで直接購入可能、WHOISプライバシー無料)
- Google Domains
- お名前.com
- ムームードメイン
個人的にはCloudflare Registrarがおすすめ。同じ管理画面で完結するし、余計な営業メールも来ない。
2. Cloudflareにドメインを追加
- Cloudflare Dashboardにログイン
- 「Websites」→「Add a site」
- 購入したドメインを入力
- ネームサーバーをCloudflareに変更(レジストラ側で設定)
3. Pagesプロジェクトにカスタムドメインを設定
- Cloudflare Dashboard → Workers & Pages
- プロジェクトを選択
- 「Custom domains」タブ
- 「Set up a custom domain」をクリック
- ドメインを入力して追加
これだけ。SSLも自動で設定される。Cloudflare便利。
4. 忘れちゃいけない301リダイレクト
古いpages.devのURLがSNSとかに残ってる場合、そこからのアクセスを新ドメインに転送する必要がある。
Cloudflareの「Redirect Rules」で設定:
- Cloudflare Dashboard → Rules → Redirect Rules
- 新しいルールを作成
-
*pages.dev/*から独自ドメインへの301リダイレクトを設定
これでSEO的にも、古いリンクからの流入も無駄にならない。
学んだこと
今回の件で学んだのは、「無料だからいいや」で済ませると後で痛い目を見るということ。
pages.devは開発中やテスト用には便利。でも本番サイト、特にSEOを気にするなら独自ドメインは必須。
年間1,500円をケチった結果、3日間デバッグに費やした。時給換算したら大赤字。最初から独自ドメイン取っておけばよかった。
これからサイトを作る人、特に以下に当てはまるなら最初から独自ドメインにしておくことを強くおすすめします:
- ブログやポートフォリオとして長期運用する予定
- SEOで集客したい
- ブランドイメージを大切にしたい
- Search Consoleをちゃんと使いたい
SEO資産は時間とともに蓄積されるもの。移行は早ければ早いほど良い。
同じ問題で悩んでいる人の参考になれば幸いです。独自ドメイン、マジで取った方がいいですよ。